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薬剤師の仕事・キャリア

2024.05.30

認定薬剤師資格でキャリアアップをめざす 資格の全体像と取得するメリット

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薬剤師として働く人のなかには、キャリアアップしていきたいと思っている方もいるでしょう。キャリアアップの方法にはさまざまなものがありますが、今回おすすめするのは「認定薬剤師」になることです。薬局などで働きながら、すでに認定薬剤師に興味を持っている方もいるかもしれません。

今回は、認定薬剤師資格の全体像について詳しく解説します。また、取得するメリットも紹介するので、薬剤師のキャリアアップに興味のある方はぜひ参考にしてください。

認定薬剤師の資格取得でキャリアアップをめざせる

まずは認定薬剤師とはどのような資格なのかを紹介します。認定薬剤師とは、自己研鑽によって薬剤師としての能力を維持・向上させる努力をしていると認められた薬剤師を指します。そのため、「薬剤師としてもっとレベルアップしたい」「専門的な分野の知識と技術を高めたい」など、キャリアアップをめざしている人にぴったりな資格です。ただし、認定薬剤師になるには、認定薬剤師制度が定めている研修・実技を通して単位を取得しなければなりません。

医療の世界は日々進歩しており、薬剤師として活躍していくためには、スキルアップは必要不可欠です。認定薬剤師になると、専門分野における最新の知識と技術を持っていると証明できるため、薬剤師のスペシャリストとして、より活躍が期待できます。患者様に安心してもらうのはもちろん、チーム医療の一員として貢献するためにも、ぜひ取得しておきたい資格ですね。

認定薬剤師には3つの制度がある

認定薬剤師制度とは1つではなく、生涯研修認定制度、特定領域認定制度、専門薬剤師認定制度の3つに分かれています。

生涯研修認定制度とは、薬剤師が専門職としての役割を果たすうえで、必要な知識や技術を常に最新に保つための制度として、平成6年度に制定されました。

特定領域認定制度とは、生涯研修の特定の分野や領域において高度な専門知識や技術を習得している薬剤師と認定する制度のことです。適切に計画して学習を納めた成果を認めるという役割もあります。

専門薬剤師認定制度とは、特定の疾患、診療領域などを対象に、薬学的専門知識を活かして保健、チーム医療、地域医療、福祉に貢献できる能力を認める制度です。

認定薬剤師資格の種類

認定薬剤師資格にはさまざまな種類があり、種類に合わせて認定薬剤師認証研修機関が主催する研修に参加して、必要な単位を取得する必要があります。また、それらの認定薬剤師資格を取得する前には、日本薬剤師研修センターの「研修認定薬剤師」の資格を取得しておかなければなりません。

研修認定薬剤師とは、薬剤師としての知識やスキルの維持のために自己研鑽していると認定される資格のこと。研修認定薬剤師になると、日々の業務で役立つ疾患や新薬の知識などを習得できるため、幅広い分野の知識を身につけ業務に活かすことが可能です。そのため、キャリアアップにもつながりやすいと考えられます。

研修認定薬剤師になるには、まずPECSに登録し、研修を申し込みます。受講後、PECSによって研修認定薬剤師の認定申請・審査が行われ、認められると認定証が交付されます。また、研修認定薬剤師は3年ごとに更新しなければなりません。

研修認定薬剤師になると、以下の認定制度の取得をめざすことができます。

・がん薬物療法認定薬剤師

・外来がん治療認定薬剤師

・緩和薬物療法認定薬剤師

・感染制御認定薬剤師

・HIV感染症薬物療法認定薬剤師

・抗菌化学療法認定薬剤師

・腎臓病薬物療法認定薬剤師

・糖尿病薬物療法認定薬剤師

・精神科薬物療法認定薬剤師

・精神科薬物療法認定薬剤師

・妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師

・小児薬物療法認定薬剤師

・救急認定薬剤師

・プライマリ・ケア認定薬剤師

・在宅療養支援認定薬剤師

・日病薬認定指導薬剤師

・認定実務実習指導薬剤師

・漢方薬・生薬認定薬剤師

・公認スポーツファーマシスト研修認定薬剤師

・日病薬病院薬学認定薬剤師

・医療薬学専門薬剤師

・災害医療認定薬剤師老年薬学認定薬剤師

認定薬剤師には多くの種類があるので、自分が将来どうやって働いていきたいのかをしっかりと考えて、適切な資格を選ぶことが大切です。

認定薬剤師の人数

認定薬剤師の資格のなかで取得者数が多いのは研修認定薬剤師であり、全国に約8万人いるといわれています。全国で最も認定薬剤師の数が多いのは東京都です。認定薬剤師の新規取得者が増えていくにつれ、人数も増加すると考えられます。

日本の高齢者数は今後も増加していくため、認定薬剤師の資格の需要は将来的に高まっていくと予想されています。

認定薬剤師資格を6つ紹介

ここからは、認定薬剤師の資格として人気の高い6つを紹介します。

・研修認定薬剤師

研修認定薬剤師は、日本薬剤師研修センターによる認定薬剤師の資格です。前述したように、他の認定薬剤師の資格を取得するためには、まず研修認定薬剤師の資格を取得しておく必要があります。

薬剤師は医療の変化に則って薬物療法を実践する必要があり、常にスキルアップしなければなりません。研修認定薬剤師は、薬剤師の資質維持や向上に努め、最新の薬学・医療知識があると認定する資格であり、スキルアップのために研修を受けたという証明になるものです。研修認定薬剤師は、かかりつけ薬剤師の要件にもなっており、薬剤師の3人に1人が取得しているといわれています。

・がん薬物療法認定薬剤師

がん薬物療法認定薬剤師は、日本病院薬剤師会による認定薬剤師資格です。がんの薬物療法に関する高度な知識とスキルを持ち、安全に服薬指導や薬剤の情報を提供できると保証するものです。がんは現在も日本人の死因トップを占める疾患であり、病院だけではなく在宅医療でも薬学管理のニーズは高まることが予想されます。

がん薬物療法認定薬剤師は、がん治療における他職種との連携を行いながら、必要なアドバイスを行うことが求められます。

・緩和薬物療法認定薬剤師

緩和薬物療法認定薬剤師は、日本緩和医療薬学会(JPPS)による認定薬剤師資格です。がん治療の緩和ケア領域で専門的な知識や技術を持った薬剤師を認定するもので、主な職場はホスピスや緩和ケア病棟などです。

緩和ケアチームの一員として働き、薬物療法のアドバイスや情報提供、服薬指導などを行い、患者様を身体的かつ心理的にサポートします。がん患者は現在も増加しており、緩和ケア病棟も増えているため、緩和薬物療法認定薬剤師は将来的にもニーズが高まっていくと予想されています。

・感染制御認定薬剤師

感染制御認定薬剤師は、感染症治療や予防領域で、適切かつ安全な薬物療法が行える薬剤師だと認定する資格です。基本的に医療現場の感染対策チームとして他職種と連携しながら働きます。

情報提供や感染対策のアドバイスのほか、感染対策マニュアルを作成することもあります。感染制御に欠かせない消毒薬、微生物、耐性菌の基礎知識が必要であり、薬学的管理も求められます。

・プライマリ・ケア認定薬剤師

プライマリ・ケアとは特定の分野に限定せず、何でも相談して見てもらえる総合的な医療のことです。そして、プライマリ・ケア認定薬剤師とは、総合的に患者様に必要な対策を講じるスキル、多職種連携のスキルを持つ薬剤師だと認定する資格を指します。

プライマリ・ケア薬剤師は医師や看護師、介護士などさまざまな職種と協力して行うもの。チーム医療の一員、医療従事者のひとりとして活躍できる資格といえるでしょう。

・精神科薬物療法認定薬剤師

精神科薬物療法認定薬剤師は日本病院薬剤師会の認定資格であり、精神疾患の薬物治療の分野で高度な薬学的知識や技術が身についていることを証明する資格です。向精神薬の適正使用に貢献したい方におすすめです。

精神科薬物療法認定薬剤師になれば「せん妄患者の薬物療法」や「薬物中毒者への対応」などに大きく貢献できます。ストレス社会といわれる現代で、心の病を患っている人たちを支えるために役立つ資格です。

認定薬剤師資格を取得するメリット

認定薬剤師資格を取得するメリットは次の5つです。ひとつずつ見ていきましょう。

【収入が増える可能性がある】

認定薬剤師は高い能力を持っていると証明される資格です。そのため、企業によっては資格手当がついたり、職場での評価が上がったりするなど、年収アップにつながる可能性が高まります。

たとえば、研修認定薬剤師の1ヶ月の手当は5,000~10,000円程度ですが、緩和薬物療法認定薬剤師の手当は1ヶ月に50,000円支給されるケースも。認定薬剤師の種類によってはかなりの給与アップが期待できます。

また、転職活動をする場合にも認定薬剤師の資格は評価されやすいです。現在の職場で年収アップが見込めなければ、認定薬剤師資格を高く評価してくれる職場に転職するのも良いでしょう。転職先によっては大幅に年収が上がる可能性があります。

【かかりつけ薬剤師にステップアップできる】

認定薬剤師になれば、患者様の治療、健康、介護などの疑問や不安に対して、より身近な立場で相談に応じる「かかりつけ薬剤師」になることが可能です。かかりつけ薬剤師になるには、認定薬剤師であることが要件となっています。

高齢化への支援や地域包括システムの構築において、地域に密着する「かかりつけ薬剤師」は欠かせません。そのため、資格取得の要件である認定薬剤師の需要も高まると考えられます。

【管理薬剤師にステップアップできる】

認定薬剤師は、調剤薬局などの管理者になるために必須の「管理薬剤師」もめざせます。厚生労働省は、店舗や拠点の管理・監督を担う管理薬剤師は認定薬剤師であることを推奨しています。

また、分野にもよりますが、認定薬剤師の上位資格として専門薬剤師が設けられているケースもあり、そういった場合は同分野の認定薬剤師の資格取得が必要になるでしょう。

【転職が有利に運ぶ】

現在薬剤師として働いている人のなかには、他の職場で働きたい人もいるでしょう。国家資格である薬剤師ですが、誰もが働きたい職場に就職できるとは限りません。人気のある職場には多くの薬剤師が応募し、倍率が高くなりがちです。

そんな時に、認定薬剤師の資格を持っていれば、他の薬剤師と差別化を図れるので有利になります。また、資格によって知識やスキルが証明されるため、認定薬剤師を優先的に採用してくれるなど優遇される可能性もあります。

企業によっては資格手当が支給され、収入アップにもつながることも。転職を考えている人は、転職前に認定薬剤師の資格を取得しておくとよいでしょう。

【自分の強みになる】

認定薬剤師は、専門的な知識を習得しているため、他の薬剤師よりもレベルが高いことの証明になり、差別化できるのがメリットです。薬剤師の知識や技術の差は働いてみないとわかりづらいですが、資格を持っていると技術・知識のレベルが保証されるため、採用担当者の信頼感が高まります。

資格のよって強みが明確になれば、転職活動をしていくうえでも有利に働くでしょう。また、働き出したあとにも患者様に信頼され、頼りにされることが増えるかもしれません。たくさんの薬剤師のなかで認識してもらえることは、大きなやりがいにつながるはずです。

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