「派遣薬剤師」の実際の姿とは?よくある誤解

Last Updated on 2022年10月7日

「派遣薬剤師」と聞くと、もしかするとネガティブなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。それは薬剤師の派遣が始まった当初の派遣のイメージであり、また一般企業においての派遣のイメージと同じように、派遣薬剤師が語られてしまっているからです。
では、派遣薬剤師とは実際にどのようなものなのでしょうか。こちらのコラムでは、イメージではなく実際の姿をお伝えします。

事実1:派遣薬剤師の印象に関する誤解

手に薬を持っている人の写真

あなたは「派遣薬剤師」に関して、どんなイメージをお持ちですか?
もしかしたら、あなたはとても大きな誤解をしているかもしません。

「デメリットが多そうだ」というイメージをお持ちの薬剤師さんも多いと思いますが、実際にはメリットも多く、派遣という勤務形態を希望する薬剤師さんが増えているのも事実です。
そこでこのコラムでは、派遣について知ってほしいこと、知っておかなければいけないことを徹底的に解説します。

派遣薬剤師の歴史

薬剤師の派遣の歴史はまだまだ浅く、2000年に労働者派遣法の規制緩和が行なわれてから始まりました。他の派遣業と同様に、様々な職場を経験したい人や、ご家庭の事情によってフルタイムで働けない人、短期間だけ働きたい人、時間通りに働きたい人にとっては、とても便利な働き方であり、派遣勤務を希望する薬剤師さんも年々増えてきています。
 
しかし「派遣」という言葉に悪いイメージを持っている方もいらっしゃいます。
その原因としては次の2つの理由が考えられます。

正社員になれなかったから派遣で働いているの?

薬剤師の派遣が始まった当初は、質にばらつきがあることが多く、「派遣」に良い印象をもちにくい状況でした。また、直接雇用が主流の業界において、派遣勤務をする人は「正社員になれなかった人」というイメージが先行してしまった部分があります。

しかし現在では、派遣という働き方が広く認知され、派遣勤務をする薬剤師さんが増えたおかげで派遣の質も底上げされています。企業側も派遣薬剤師には即戦力を求めているので、決して「正社員になれなかった人」が派遣勤務をしている訳ではありません。

派遣薬剤師が始まった当初とは違い、派遣という働き方で得られる「高収入」や「決まった時間」というメリットを考えて、あえて正社員ではなく派遣を選んでいる方が多いというのが実態です。

一般企業の派遣のイメージは通用しない

・正社員と比べて給与が低い
・福利厚生がない
・雇用が不安定
一般企業では派遣社員と聞くと、このようなネガティブなイメージだけが一人歩きしがちです。

また2008年のリーマンショック以降、製造業を中心に「派遣切り」や「雇い止め」、人材派遣をめぐる違法行為の発覚などが相次ぎました。そして、職も家も失った若者が日雇い派遣で生計を立てながらネットカフェで寝泊まりするような状況が注目されました。
若年層の貧困化や「ワーキングプア」という言葉をよくニュースで見かけるようになり、ワーキングプアが社会問題化したのも、派遣のイメージが悪くなった原因のひとつです。

しかし、そのような一般企業の派遣のイメージは派遣薬剤師には当てはまりません。
実際に派遣勤務を選んでいる薬剤師さんは、ご自身の目的のために派遣のメリットである「収入」と「時間」を最大限に活かして自由な働き方をされています。

事実2:派遣薬剤師の【働き方】に関する誤解

男性薬剤師と女性薬剤師の写真

あなたがイメージしている派遣薬剤師の「働き方」はもしかすると実態とは異なるかもしれません。実際の派遣薬剤師の働き方について、こちらでご説明させてください。この事実を知っておくことは、きっとあなたのお役に立つはずです。

派遣薬剤師の雇用の安定性

派遣は短い期間で職場が変わることが多いのは事実です。しかし派遣という働き方は、タイミングごとにベストな仕事を選んでいただけるというメリットがあります。

例えば、
「今よりも、時給の高い求人が見つかった」
「今よりも、自宅に近い求人が見つかった」
「今よりも、働きやすい時間の求人が見つかった」
短いサイクルで、あなたのご希望に合わせてベストな選択肢を選ぶ事が可能です。

派遣薬剤師の「福利厚生」「保険」に関する誤解

初めて派遣勤務をする薬剤師さんから「福利厚生はあるの?」「保険の加入は自分でやるの?」と、よくご質問をいただきます。
結論からお伝えしますと、福利厚生はありますし、保険は派遣元であるアプロ・ドットコムを通して加入することが出来ます。

もちろん派遣薬剤師も有給休暇の取得が可能です!

有給休暇については、半年間継続して勤務した場合に、勤務実績に応じて最大10日の有給休暇を取得することが可能です。そこから1年ごとに有給休暇が追加されていきます。

有給休暇を取得できる派遣薬剤師の方に対しては、こちらから計画的な有給消化を促し、店舗に迷惑が掛からない範囲で有給休暇を取得していただいております。
有給休暇取得中の給与に関しては、基本全額お支払いしておりますので、この点も是非覚えていただきたいポイントとなります。

雇用保険や社会保険って自分で入らないといけないの?

白衣を着た女性の写真

アプロ・ドットコムで派遣勤務していただく薬剤師さんにはご自身で保険に加入していただく必要はありません。
加入条件を満たしている、且つ希望者に関しては全員加入することが可能となります。
保険についても正社員・パートと同じように加入することができますのでご安心ください!

①社会保険(健康保険・厚生年金)
「加入条件」
・1日又は1週間の労働時間が、正社員の概ね3/4以上であること。
・1ヶ月の労働日数が、正社員の概ね3/4以上であること。
※2か月以内の雇用期間を定めて雇用される方は適用除外

②雇用保険
「加入条件」
1週間の所定労働時間が20時間以上かつ、31日以上雇用見込みがあること。

③薬剤師賠償責任保険
薬局等に勤務している薬剤師さんが仕事中に生じた対人・対物事故によって負う法律上の損害賠償責任を担保する保険です。
もちろん、費用や手続きはアプロ・ドットコムが全て負担します。ですから無料にて安心して勤務できます。

年末調整についてお伝えしておくと、12月に給与の支給があり、なおかつ給与支払日の時点でアプロに在籍している方でご希望があれば年末調整を行うことも可能です。  
※所得税欄が甲の方に限ります。

派遣勤務するまでが面倒くさそう

派遣登録ってなんだか面倒臭そう・・・。
そう誤解しているあなたのために、派遣勤務開始までの道のりをまとめてみました。

①気になる派遣求人へお問合せ

②派遣登録の面談
アプロ・ドットコムのオフィスに来社していただくのではなく、あなたのご都合のよい場所・お時間をご指定していただければ、そちらまでお伺いして面談を行います。
例えば「あなたの職場の近くで仕事終わりに面談」、「あなたの休みの日にご自宅の近くで面談」とあなたのご都合を最優先して、面談を行うことが可能です。

③企業側への打診
担当営業があなたに代わって企業側と勤務する曜日・時間の調整を行います。

④派遣勤務開始
原則として、勤務初日は担当営業が勤務先まで同行してお連れいたします。初めての勤務先でご不安もあるかと思いますがご安心ください。
※タイミングにもよりますが、最短で問合せがあった翌日から勤務を開始した例もあります。正社員・パートに比べて、企業側との面接がない分、勤務開始までの時間が短くて済むのも派遣のメリットのひとつです。

派遣薬剤師ってどんな仕事内容なの?

薬剤師が派遣で勤務する時に、実際ににどんな仕事をするか分からなくて不安だという声もよくお聞きします。こちらでは派遣薬剤師がどんな風に仕事をしているのかをお伝えします。

基本的には、正社員・パートと同じく薬局の流れに沿って勤務していただきます。
例えば朝は正社員・パートと同じように朝礼に出て勤務を開始します。
しかし1点違う事と言えば、薬局内での業務については「投薬」がメインになる、ということです。そして投薬の合間を縫って薬歴の記入を行い、基本的には残業は無く勤務終了となります。

気になる残業についてですが、あなたのご希望に合わせて、残業が全くない店舗をご案内することも可能です。逆に残業で稼ぎたい方は残業ができる店舗をご案内することも可能です。
もちろん残業代はお支払いされますし、サービス残業を強いられる心配はありません。

こちらでは調剤薬局の仕事をピックアップしましたが、調剤薬局以外にも「在宅専門の薬局」、「OTC」、「OTC併設店」などの職場で派遣勤務をすることも可能です。
是非あなたの興味がある職場を選んでいただければと思います。

また病院での派遣勤務は法律上で原則禁止となっておりますが、産休・育休を取得している薬剤師さんの代わりであれば派遣勤務が可能です。
なかなか出てこない病院での派遣求人ですが、タイミングが合えばあなたも病院で派遣勤務できるチャンスがあります。

事実3:なぜ「派遣」を選択する薬剤師が増えているのか?

女性薬剤師が薬を渡している写真

ここでは、派遣薬剤師が増えている理由をあなたに知ってもらいたいと思っています。実は様々なメリットが存在します。

薬剤師が派遣で働くメリット

弊社でも、派遣で働く薬剤師さんが年々増えておりますが、それはなぜでしょうか。
それは派遣という働き方には
①「収入」
②「時間」
大きくわけてこの2つのメリットがあるからです。
とにかく稼ぎたいというあなたや、この時間だけしか働けないというあなたにとっては非常に便利な働き方になります。

①「収入」について

まずは「収入」についてお伝えします。なんといっても高収入を得られる点が派遣の魅力です。
正社員のようにボーナスがないのは事実ですが、その代わり月々の収入が高額になります。求人の中には時給4000円以上のものもありますので、20代で年収700万円以上の収入を得ている薬剤師さんもいらっしゃいます。

年収700万円以上を手にするためには、勤務して数年または数十年経って、やっとポジションが空き管理薬剤師または薬局長まで昇進してやっと得られるような収入です。
しかし派遣では管理薬剤師や薬局長のような業務・責任を負う必要がなく、スグに高収入を得ることができます。
もちろんパートと比較しても時給が高い求人が多く、パートから派遣に切り替えた薬剤師さんで時給が500円以上も上がったという方もいらっしゃいました。

②「時間」について

薬剤師さんが派遣として働く実際のメリットとして、働く時間(曜日・時間帯)、働く期間が自由に決められるという点も挙げられます。
パート勤務のように週に2~3日、指定の曜日だけ勤務したいというご要望ももちろんお受け出来ますし、なかには薬局さんから「忙しい午前中だけ、午後だけでも働ける薬剤師さんがいませんか?」というご要望をいただくこともあります。

また働く期間というのも、ご自身の都合で選ぶことができます。
例えば、次の転職先が決まり2週間だけ空いているのでその間だけ勤務したり、または留学の予定があるのでそれまでの間だけ勤務したりしている方もいらっしゃいます。

ただし、派遣期間について1点注意することがあります。
それは派遣契約の期間中は余程のことがなければ、途中でやめられません。契約期間中は勤務しなければいけない、という事はぜひご承知おきください。

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