【薬剤師必見】患者さんとスムーズなコミュニケーションを取るコツ

Last Updated on 2022年4月1日

薬を扱う薬剤師という仕事はミスの許されない仕事です。
やりがいも大きいですが、その分大きなプレッシャーやストレスを抱えている薬剤師さんも多いのではないでしょうか?

薬局には毎日様々な患者さんが来局するので、その対応の難しさから投薬業務や患者さん対応に苦手意識を持つ薬剤師さんも多いようです。

このコラムでは、苦手意識を少しでもなくせるように、患者さんとスムーズなコミュニケーションを取るための5つのコツをご紹介します。

薬剤師は接客業?

処方せんに従って調剤業務を行うことが薬剤師の主な仕事内容ですが、投薬業務については接客業のような側面を持っています。
目の前の患者さんが何を思っているのかをくみ取ってコミュニケーションを取る必要があるからです。

しかし、接客業では、商品やサービスを買ってくれる、もしくは買ってくれたお客さんに関わることとなりますが、薬剤師さんが関わるのは患者さんということを忘れてはいけません。

お客さんに接するように患者さん対応をすると、不快に思われてしまったりクレームに発展してしまったりする可能性があります。

今回は読んだ直後から実践できる、比較的簡単な内容をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。

患者さんスムーズなコミュニケーションを取る5つのコツ

不快な思いをさせない

プラスのイメージを持ってもらうよりも先に、マイナスイメージを持たれないような対応が第一です。
不快な思いをさせないために必要なのは、正しい挨拶と言葉遣いです。

自分が正しいと思った挨拶や言葉遣いが、もしかしたらマイナスイメージに働いてしまっているかもしれません。
ですので今一度、客観的に自分の挨拶や言葉遣いを見直してみてください。

正しい挨拶のポイントは、患者さんの目を見て挨拶をできているか、笑顔であいさつできているかという点です。

毎日何度も挨拶をしていると形式的なものになっているかもしれません。
自分がされたら気持ちの良い挨拶はどんなものかを考えながら、患者さんと接することができると良いでしょう。

言葉遣いに関しては、常に患者さんの立場に立って考えることが大切です。
また、薬の説明をするときは専門用語が多くなりがちなので、できるだけ簡単な言葉を使うようにすると、患者さんもストレスなく話を聞くことができます。

不安な気持ちを取り除く

患者さんに薬を渡すとき、本人確認をして薬の説明を行い、服薬指導をするというのが一般的な流れでしょう。
説明をしたり服薬指導を行ったりするため、どうしても一方的な説明になってしまうことが多いのではないでしょうか?

ここで意識すべきなのは、あくまでコミュニケーションの場であるということ。
いつもとは違う薬を処方された、量が変わったなどの理由で不安を感じながら説明を着ている患者さんも多いので、患者さんの話をしっかり聞くということを意識してみてくださいね。

このとき、話しやすい雰囲気作りを意識するということも大切になってきます。
説明をさえぎって自分の聞きたいことを聞くというのは、多少なりとも勇気のいる行為です。

そこを薬剤師側がくみ取り、「何かわからないことや不安なことはありますか?」と一言添えてあげるだけで、患者さんは質問をしやすくなります。

コツの一つ目でお伝えした、笑顔や声のトーンによっても、印象がかなり変わります。
この人なら話しかけやすい、不安を打ち明けやすいと思ってもらうためにも、普段より笑顔を意識したり、声のトーンを少し上げたりしてみてください。

クレームを未然に防ぐ

待ち時間が長いというストレスからクレームに発展したという経験をした人もいるのではないでしょうか?

体調が悪いのに、病院も薬局でも待たされてイライラしてしまう患者さんもいます。
このような状況では些細なことでもクレームにつながる可能性があります。

「こんなに待たされるなんて、自分は無視されているんじゃないか」「本当に順番通りに対応しているのか」という思いでイライラしている方もいるので、クレームを未然に防ぐためにも患者さんへの配慮が大事になってきます。

例えば「お待たせして申し訳ありません」と一言添えたり、「だいたい●分くらいお待ちいただくことになりますが、よろしいでしょうか?」と具体的な時間を伝えたりすることで、「順番を無視されていない」と感じてもらうことができます。

「だいたい●分くらいお待ちいただくことになりますが、よろしいでしょうか?」「●●様の前にだいたい●名ほどお待ちいただいてます」と具体的な時間を伝えると、ストレスなく待ってもらえるというのは、実際の心理学で証明されているテクニックです。
ぜひ取り入れてみてくださいね。

指名される薬剤師になる

かかりつけ薬剤制度がスタートしてから、「どうしたら患者さんに頼ってもらえるのか」「どうしたら指名してもらえるのか」と考える機会が増えたのではないでしょうか?

指名される薬剤師になるための最大のポイントは、信頼される薬剤師であることです。
知識やスキルがあるというのも信頼される条件の一つですが、患者さんとコミュニケーションが取れてこそ、信頼関係を築くことができます。

歴が浅い若手薬剤師さんは「患者さんのことを真剣に考えて、真摯に対応する」ということを意識すると良いでしょう。

事務的な対応やマニュアルのような対応をされるよりも、ふとこ口から出た不安にも真剣に向き合ったくれた方が、温かみを感じますし、「この人になら相談したい」と思ってもらうことにつながるのではないでしょうか。

最後に

今回は苦手意識を持つ薬剤師さんも多い、患者さんとのコミュニケーションについて解説しました。

コミュニケーションには絶対の正解がないので、このコラムを参考に、自分がしてもらって嬉しい対応を心がけてみてください。