20代の薬剤師が転職を成功させるためには?

キャリアアドバイザーと面接している写真

自分の思っていた働き方ではなかった
配属された店舗の雰囲気が合わない
思っていたよりも通勤が大変
など、20代で転職したいと考えている薬剤師さんは「思い描いていた働き方と違った」「自分が思っていたよりも大変だった」という理由で転職したいと考える方が多い傾向にあります。

社会人としてはじめて働き始めるわけなので、事前の自分のイメージと実際に勤務が始まった後とでミスマッチが起こることは大いに考えれらます。
そのミスマッチに耐えられなくなってしまうと、「辞めたい」「転職したい」と考えるようになってしまうのです。

今回は20代の薬剤師さんや初めて転職を考えている薬剤師さんが転職を成功させるためにはどうしたら良いのかをご紹介します。

■「20代の転職は失敗しがち」といわれるのはなぜ?

悩んでいる白衣の女性の写真

20代の薬剤師さんや第二新卒の薬剤師さんとお話ししているとよく聞かれることがあります。
それは、「これって普通ですか?」ということ。

月に半分以上遅番勤務がある
通勤に1時間半かかる
1年に2回も異動がある
など、自分が置かれている状況に対して「これって普通ですか?」と聞かれることが多いのです。

働き始めて間もないということもあり、自分の働いている薬局の待遇や環境がほかの薬局と比較して、良いのか普通なのか悪いのかが分からずに判断を間違えてしまうことが多いのです。

自分では当たり前だと思っているけど、他の薬局と比較すると優れているものがあると分からずに、勢いだけで転職してしまうケースも多く見られます。
そうすると、「前の職場の方が良かった」「あのくらいの不満なら我慢できた」と後悔することになってしまいます。
これが、20代の転職は失敗しがちといわれる理由の一つです。

■「辞めたいな」と思ったらまずやること

処方箋と薬の写真

働いていて「キツイな」「辞めたいな」と思っても、勢いで転職しようと決意するのは危険です!
まずは自分が転職すべきなのか考え、以下のチェック項目を確認してみましょう。

◆チェック項目◆
①辞めたいと思う理由を深堀りしたか?
(今抱えている不満は転職したら解決するのか?)
②上司に相談したり会社にかけあったりしたか?
③転職して叶えたいものは明確か?

①辞めたいと思う理由を深堀りしたか?

一度「辞めたい」と思ってしまうと、「どの会社の面接を受けようか」「どうやって退職することを伝えようか」「退職したいと伝えてから退職まで同僚との関係性が悪くならないだろうか」ということに考えが向いてしまいがちです。

ですが、辞めたい理由を深堀りしないまま転職活動をスタートしてしまうと、転職しても失敗する可能性が高いです。
ぜひ、時間をかけて深堀りをしてくださいね。

たとえば、「今の職場ではスキルアップできないから」という理由で転職を検討している場合はどのように深掘りをすればよいのでしょうか。
(スキルアップのために転職したい、とご相談いただくことはかなり多いです・・・。)

スキルアップができないといっても、
・簡単な処方しか来ない薬局だから
・総合病院の門前薬局ではないから
・1日当たりの処方箋枚数が少ないから
・患者さんと話す時間が少ないから
など、様々な理由が考えられますよね。

患者さんとの円滑なコミュニケーションや
分かりやすい服薬指導をすることがスキルアップと考えている薬剤師さんが、「スキルアップするなら総合病院の門前薬局に行けばいいんだ」と決めつけてしまうと、転職後に薬局とのミスマッチが起きてしまうということが想定できます。

自分の環境(薬局)の何が原因で(処方箋枚数、効率重視のオペレーションなど)スキルアップできないのかを分析することが重要になってきます。

実際にアプロにご相談いただいた男性薬剤師Yさんも、辞めたいと思う理由を深堀りしたことで、見事転職活動を成功させることができました。

Yさんは新卒で入社した会社で、女性の管理薬剤師と合わないからという理由で転職を決意。
「人間関係が良いところに転職する」ことが転職のゴールでしたが、2社目では事務員さんとソリが合わずにまた転職したいと思うようになりました。

表面的には、「人間関係が合わなかったから」という理由でしたが、アプロのキャリアアドバイザーと話をしているうちに、「1社目も2社目も自分と年の近い薬剤師や男性の薬剤師がいなかったため、周囲に相談できずに追い込まれてしまった」ということが分かりました。

3社目では年の近い薬剤師や男性薬剤師がいるという
環境面を重視して転職活動をした結果、Yさんは今でも同じ薬局で長く勤めています。

②上司に相談したり会社にかけあったりしたか

辞めたいと思う原因になっている不満や問題が転職せずに解決する場合もあります。
その代表的な例が「通勤時間が長いから」という理由です。

個人経営の薬局に勤めている薬剤師さんは難しいかもしれませんが、店舗数が多い薬局さんであればあるほど、通勤時間の不満は転職しなくても「異動」というかたちで不満が解消できる可能性が高いです。

会社の方針や理念が・・・
会社の福利厚生や制度が・・・
という場合は、転職せずに異動で不満を解消するというのは難しいかもしれません。
しかし、残業時間、通勤時間、シフト、勤務時間などは異動で解消できる可能性があります。

転職活動を始めるとなると、履歴書や職務経歴書の準備、面接の対策、退職交渉、今の職場で引き継ぎ業務など、やることが盛りだくさんになります。
異動で自分の不満が解消されるなら、転職活動をするよりも労力がかからずに済みます。
相談できそうなら、身近な先輩や上司に一度かけあってみましょう。

③転職して叶えたいものは明確になっているか

今の条件や環境の良い部分が、そのまま転職先に引き継がれるわけではありません。
「ここは前の職場の方が良かったな」と感じるポイントが一つは必ずあります。
転職で第一優先にしていることはかなっても、予想もしていなかった部分で「前の職場の方が良かった」と感じてしまうことも考えられます。

先ほどもお伝えしましたが、20代は初めて転職するという場合が多く、自分が今働いている環境が「当たり前」だと思ってしまいがちです。
なので、一般的に見て自分が働いている環境が整っているのか、整っていないのかの判断がしにくいのです。

たとえば、大手のチェーン薬局と中小の薬局を比較した場合、システムや設備の面では環境が全く異なる可能性があります。
大手では鑑査機器や薬歴システムなど最新のものを使用していても、中小の薬局では一昔前のものを使っていたり、紙薬歴で薬歴記入を行うことがあったりします。
反対に、地元密着型の中小薬局から大手のチェーン薬局に転職した場合、患者さんとのコミュニケーションが少ないという点に不満を抱いてしまうことも考えられます。

解決したい問題だけでなく、転職で叶えたいものすべてを明確にしておくことが、転職を考えるうえで重要になります。

■自分の希望を整理する

チェックボックスの写真

転職することを決めたら、まずは自分の希望条件や転職先に求めるものを「MUST」と「WANT」に分類しましょう。

・勤務地(通勤時間はどのくらいか?)
・駅から歩いて何分以内か?
・年収は何万円以上か?
・職種・業種(調剤薬局、ドラッグストア、緒材業務、MRなど)
・雇用形態
・応需科目は?
・1日当りの処方箋枚数は?
・常時何名体制か?(1人薬剤師の場合、事務の方はいるのか?)
・勤務時間(残業時間はどのくらいまでならOKか?何時までに家についていたいのか?)
・休日(固定の休みが欲しいのか?、年休は何日以上が良いのか?)
・研修制度
・働く環境(同年代が多い方が良い、小規模な薬局が良い、静かに作業できる環境が良い、最新のシステムがあるなど)

これらの希望を書き出してみて「MUST」と「WANT」に分類してみましょう。
「MUST」には「これだけな譲れない」「これが叶わなかったら転職しない」という絶対にかなえたい条件を入れ、それ以外は「WANT」に分類します。
「MUST」と「WANT」に分類したらそれぞれ優先順位も決めておきましょう。

この作業をすることで、転職で叶えたいものや転職の軸が明確になり、これから行う求人検索にも役に立ちます。

■求人を探す

新聞を読んでいる人形の写真

求人を探す方法は、自分で探すか紹介会社を利用するかの二択です。
20代や第二新卒の転職の場合は、紹介会社を利用するのがおすすめです。

初めての転職になる方が多いと思うので、プロにサポートしてもらう方が安心です。
紹介会社のアドバイザーは実際に薬局に足を運んで、店舗の雰囲気を見たり、人事担当者にどのような人材を採用したいのかヒアリングしたりしています。
薬剤師さんと企業さんの架け橋のような役割をしてくれるので、転職後のミスマッチも起こりにくくなります。

また、キャリアアドバイザーが時給や条件面の交渉を代わりにやってくれる、面接で伝え忘れたことやアピールし忘れたことがあっても、面接後にキャリアアドバイザーがフォローしてくれるなどのメリットもあります。

求人を探すときに最大のポイントとなるのは、転職しようか迷っている段階で紹介会社に登録すること。

退職前に相談いただくことで、辞めたいと思う原因になっている不満や問題が転職せずに解決するのかどうかを見極めてアドバイスすることができます。
転職しなければよかった、前の会社の方が良かった・・・と後悔しないためにも早めにご相談ください。

※アプロでは無理な転職をすすめることは決してありません。薬剤師さんが今抱えている不満を解消するベストな方法を一緒に考えさせていただきます。

◆信頼できるキャリアアドバイザーを見つけよう

転職活動のパートナーとなるキャリアアドバイザーですが、信頼できるかどうかの見極めが大切です。
「こんなアドバイザーはやめておくべき」というキャリアアドバイザーの見極めポイントをご紹介しますので、ぜひ確認してください。

①転職理由を深堀りしない
信頼できるアドバイザーかどうか見極めるポイントの一つ目は、面談や電話で転職理由の深堀りをしてくるかどうかということです。

「転職理由(=辞めたい理由)」を深堀りしないアドバイザーは、薬剤師さんが抱えている不満や問題が転職せずに解決できるのかどうかを見極めることができません。
つまり、希望条件さえ合えば転職させることができると考えている可能性が高いのです。

②求人のデメリットを教えてくれない
紹介会社側からすれば、できるだけ求人の魅力を伝えたい、あなたにその求人を気に入ってもらいたいという思いから、ついついメリットばかりを伝えてしまいがちです。

しかし、給与が高い代わりに忙しい店舗だったり、
駅から近い代わりに同じエリアの店舗よりも給与が低かったり、チームワークが良く人間関係が良好な代わりに忙しい店舗だったり・・・。
メリットの裏には必ずデメリットが存在しています。
デメリットがあるか聞いても「ないです」と言い切るようなアドバイザーは、デメリットを隠している可能性があります。

◆紹介会社を利用するときのポイント

紹介会社を利用するときは、担当のキャリアアドバイザーとの「認識のズレ」を防ぐことが重要になります。
高収入で働きたいならなら年収〇百万円以上、残業時間が少ない薬局が希望なら、残業時間がひと月に〇時間以内など、希望条件は具体的な数字にして伝えるようにしましょう。

「雰囲気が良い」「人間関係が良い」などについても
「スタッフ全員、管理薬剤師が怒鳴っているところを見たことがない」とか、「入社半年以内に辞めた人がいない店舗」とか、客観的に見て、YESかNOか判断できる基準を設けることで認識のズレを防ぐことができます。

■履歴書の用意、面接

面談中の女性の写真

◆履歴書

履歴書には応募書類という重要な役割以外に、同じくらい重要な役目がもう一つあります。
それが、「履歴書や職務経歴書は、面接時のレジュメ(=話題・会話のガイドライン)になる」ということ。

面接は、提出した履歴書・職務経歴書を前提に行われます。
面接の中での質問や会話は、この2種類の書面に記載されている内容をベースにして行われますので、「面接への布石」となるのが履歴書・職務経歴書というわけです。

特に重要なのが志望動機。
ポイントは、
①なぜ多職種ではなくその職種を希望するのか?
(募集職種への理解・熱意)
②なぜ他社ではなくその会社なのか?
(会社への理解・共感)
を伝えること。

そのためには応募した職種や会社のことをしっかりと理解していることが大事になります。
「募集している職種のことや会社のことを理解していますよ」とアピールし、募集職種や会社の方針が自分のやりたいことや特性にマッチしているということを、書類の中で伝えられればベストです。

担当者に「会いたい!」と思わせる履歴書の書き方はこちら

◆面接

面接官が一番知りたいことは「あなたってどんな人?」ということです。
これを会話の中で見つけ出し、この薬剤師さんが自分の会社にマッチしているのかを判断するのが面接の場です。
「面接の合否=薬剤師さんの優秀さ」というわけではなく、あなたを採用することで会社(薬局)が今より良くなるのか、お互いにハッピーになれるのかのマッチングをはかる場だということを理解しておいてください。

20代の転職では、「なぜ今の薬局(企業)を辞めようと思ったのですか?」という質問をされることが多いです。
若くて将来性のある20代が採用できるのは薬局側にとってもメリットがたくさんあります。
しかし、経験が浅いうちにやめてしまった20代の薬剤師さんを雇用するときには「うちに来てもまたすぐにやめてしまうのではないか」ということを一番心配しています。

「通勤時間が片道2時間かかっていて、
異動願いを出したが聞き入れられなかった」
「1年間のうちに、3度も転勤があった。
しかも、全て引っ越しが必要な距離で、地方の店舗だった」
「残業が月に70時間以上あり、休日出勤もあって、
実質週に1日半しか休みがなかった」
・・・このように、誰が聞いても納得できるような理由がある場合は、正直に、はっきり、具体的に伝えましょう。

誰が聞いても納得できるような理由がない場合は、面接の中で聞かれる「あなたが大事にしていること」や
「志望動機」と一貫性が保たれる答え方を意識すると良いでしょう。
一貫性がある答え方のOKパターンをもとに、志望動機を考えてみてください。

<OKパターン>
Q.なぜ前職を辞めようと思ったんですか?
A.処方箋が400枚を超えるほど多かったこともありますが、
効率重視の考え方が強く、もっと一人一人の患者様と向き合いたいと思って、
辞めることを決めました。

Q.働く上で心がけていたことは?
A.時間がないながらも、少しでもお困りのことはないか、
疑問はないか患者様に聞くように心がけていました。

Q.うちの会社で何をしたいですか?
A.御社は、お客様から信頼される“かかりつけ薬局”を目指しておられ、
調剤を核としたカウンセリングのできる専門薬局として
ポジショニングされています。
私はそこにとても魅力を感じ、
御社で「カウンセリングができる薬剤師になりたい」と思い、志望しました。

この答え方なら、
「患者様一人一人と向き合いたい」という思いが一貫していますよね。
このように、面接全体を通して、
「信念と行動の一貫性・関連性」を伝えることが大切です。

■20代の転職成功エピソード

白衣を着た女性と男性の写真

◆Yさんの体験談:
新卒で入社した会社を半年で辞めて転職

Tさん(女性)は、新卒で大手企業に入社されました。大阪在住でしたが、配属されたのは、京都南部の薬局。通勤に、約2時間弱かかる場所でした。
しかも、毎日残業があり、薬局を出るのがだいたい22時。
毎日、朝6時に起きて2時間かけて、開局前の8:45分に出勤。残業をこなして22時に退社すると帰宅はいつも深夜0時です。
残業は月60~70時間。当然睡眠時間も短く、さすがにキツイな・・・と思い始めました。

そこで、入社して3ヶ月の段階で転職が頭をよぎり、人材会社に登録。
求人を探し始めました。
しかし、その人材会社はただ求人情報をメールしてくるだけ。
面接も1社だけ受けてみましたが、「このまま辞めていいのか?」という思いもあり、モヤモヤしていました。そして「10月まではがんばってみようかな・・・」と思い直した段階で、アプロにご相談いただきました。

担当キャリアアドバイザーはTさんの置かれている現状、転職の時期、将来のこと・・・などなど、じっくり面談でヒアリングさせていただきました。
そして、キャリアアドバイザーはTさんにこんな質問を投げかけました。
「もし、店舗移動で通勤時間と残業が短くなれば、今の会社に残ってもいいと思いますか?」
Tさんの答えは「YES」。
「では、この段階では辞めるという結論は出さずに、まず上司に相談してみて、会社に異動希望を出してみましょう」と決まりました。

そこで、Tさんは上司に相談し、異動希望を出しました。
しかし、会社からは難しいとの返答が・・・。
いま抱えている問題が、今の職場では解決できないことがはっきりしたので、Tさんはいよいよ転職することを決断しました。

とはいえ、やはり入社半年での転職は、非常に早い時期での転職と言わざるを得ません。
普通に考えれば、面接時に良い印象をもって頂くことは難しいです。
Tさんもその点をとても心配していました。

そこで、コーディネーターと綿密に面接対策を行いました。
まず、入社して半年で辞める理由は絶対に聞かれるので、ここは誰が聞いても「それなら仕方ないよね」と納得するような理由が必要です。
ここで明確に伝えることができないと、「半年しか働いてないのに、何がわかるの?」と思われてしまいかねません。
Tさんは毎日の残業時間を把握していましたし、通勤時間も数字で表せるものだったので、実際の面接では「毎月残業が60~70時間あったこと、通勤に片道1時間52分かかっていることを話すことにしました。
また、日曜日も出勤することがあり、平均すると週1日半しか休日がなかったこと」を正直に伝えしました。

そして、入社を希望する会社について、「会社の方針や教育体制に惹かれたこと、認定薬剤師やその他の資格を取るために勉強したいこと、問題だった通勤時間が解消されること、貴社に入ったらやりたいこと」など前向きな転職理由を伝えました。
結果、3社から内定を取得。
面接と一緒にすべての会社で店舗見学もさせていただいていたので、自分が働く姿を想像しながら、自分がやりたいことが最も実現できる企業様に転職を決めました。

転職された会社で働き始めて1年になるTさんは、こんな風におっしゃっています。
「正直、入社して半年で辞めるなんて、どうなんだろう…て不安でした。アプロさんに相談するまでは、異動希望を出してみる、なんて選択肢を思いつきもしなかったので、自らやることをやってみて、納得して転職できたのは本当によかったです。いまは残業も少なく、メリハリのある働き方ができています。総合病院の門前なので、勉強したいという願いも叶いましたし、転職してよかったなと思っています。ここの会社で長く勤められそうです」

■初めての転職でもお気軽にご相談ください!

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