Last Updated on 2023年6月2日
薬剤師は正社員、パート、派遣とさまざまな働き方ができる職業です。
正社員は週5日フルタイムで働く、パートは1週間のうち決められた回数でシフトに入り、短時間でも働けるなど、比較的イメージが付きやすいかと思います。
では、派遣薬剤師についてはどのようなイメージを持っていますか?
ネットで調べても様々な情報が出てくるため、怪しい印象を持っていたり、「実際どうなんだろう」と思っていたりする方も多いと思います。
今回は、派遣薬剤師の実際のところ、給与が良いのは本当か、自由に休みを取れるのか、職場の変更が多いのかなど、派遣のリアルをお伝えします。
20年以上薬剤師さんの派遣就業をサポートしている、アプロ・ドットコムだからこそお伝えできる情報が満載です。
ぜひ最後までご覧ください。
派遣薬剤師のメリットと注意点
派遣薬剤師のメリット①給料が高い(高時給で働ける)
まずは派遣で働くメリットをご紹介します。
派遣薬剤師と聞いてまず最初にイメージするのは、お給料の良さだと思います。
正社員と違って賞与は出ませんが、その分高時給で働くことができます。
時期や地域にもよりますが、時給3,000円以上で働ける求人もたくさんあります。
また、冬場の繁忙期には、なかなか人が集まらない地域で住居付きの派遣求人が出ることも多々あります。
住居付き求人は、短期間でガッツリ稼ぎたいという方にピッタリで、時給3,500円以上で1~3ヵ月の契約であることがほとんどです。
レオパレスやホテルなどの住居も企業さん側で手配いただき、移動費用も負担いただける求人もあります。
派遣薬剤師のメリット②:休みがとりやすく自由度が高い
最短で1日からの派遣求人もあれば、正社員と同じフルタイムでも働ける派遣求人もあり、働き方の自由度が高いというメリットがあります。
正社員やパートは採用された企業と雇用契約を結ぶのに対し、派遣勤務は派遣会社と雇用契約を結びます。派遣会社との契約の時に希望の勤務日数や期間を伝え、希望に沿った派遣求人を探すため、自分のライフスタイルに合った働き方をすることが可能です。
また、夏休みや長期休暇を取りたい場合は、その期間は働かない、という選択もできます。
薬剤師は女性が多い職種であり、子育てや家庭との両立を目指しながら働く女性も多いことから、休みの自由度の高さは働く女性薬剤師・ママ薬剤師にとって大きな魅力であるといえます。
派遣薬剤師の注意点①:同じ職場でずっと継続できるかはわからない
給与が良い、自由度高いというメリットがある反面、デメリットがあるもの事実です。
まず一つ目に上げられるのは、条件にマッチした気に入った職場で派遣勤務できたとしても、その職場でずっと契約を継続できるかはわからない、ということです。
正社員が採用できて人手不足が解消されたり、今回のように新型コロナによる受診控えがあったり、夏場の閑散期に入った場合、派遣社員を継続雇用しない企業は、もちろんあります。
閑散期でも派遣求人が全く0になることは新型コロナ蔓延のようなイレギュラーな場合を除いてあまりないので、同じ派遣先で継続できなかったとしても、他の派遣求人を探して就業することは可能な場合が多いです。しかし、同じ時給や条件で働ける保証はありません。
よりよい条件の求人で働くことも可能ですが、どこかしら妥協しなければいけない場合も考えられます。
派遣薬剤師の注意点②:即戦力が求められる
派遣薬剤師は即戦力が求められる、というのは聞いたことがあると思います。
しかし、即戦力といっても、基本的な投薬業務、薬歴記入ができれば問題ありません。
派遣薬剤師は投薬業務がメインとなりますので、その点はご注意ください。
スキルや経験値が不安、自分でもできるかのかな?とお悩みの場合は、お気軽に弊社までご相談ください。
派遣薬剤師の本音を大公開
ご紹介したメリット、注意点をご説明しましたが、実際に派遣薬剤師として働いてみないと分からない部分もやはりあります。
そこで今回は、当社から派遣で働いている薬剤師さんへのアンケート結果をご紹介します。
派遣勤務の経験がある薬剤師さんに、イメージ通りだったのか、お給料は上がったのなどを聞きました。
派遣薬剤師へのアンケート結果:お給料編
「派遣で働き始めて収入は上がりましたか?」という質問に対して、「はい」と答えたのは56%でした。
過半数より多い結果になりましたが、「派遣=高収入」というイメージから考えると、収入アップにつながった人の割合は少ないように感じました。
収入アップについては勤務日数や勤務時間との関りもあるので、これらが影響しているようにも感じる結果となりました。
また、「収入があがった」と答えた薬剤師さんに「月給でいくらくらいアップしましたか?」という質問をしました。
その結果、「5万円以上上がった(5~10万円、10~20万円、20~30万円、30万円以上すべての回答を合算)」と答えた人が60%を越える結果となりました。
驚くのは、10万円以上アップした方が40%弱もいることです。
その他の回答だと、~1万円の収入アップが25%、1~3万円が0%、3~5万円が12.5%という結果でした。
派遣勤務で収入があがったのは全体の56%でしたが、収入アップした人は月収ベースでしっかり上がっている印象を受けます。
「時給はどのくらいでしたか?」という質問に対しては、2,500~3,000円が最も多く43.7%という結果になりました。
パート勤務の時給が2,000円前後といわれているので、派遣は高時給で働けるということができるでしょう。
アンケート結果:休みや残業などの待遇は?
派遣は安いがとりやすい、残業が少ないなどの声を耳にしますが、これらの待遇についてもアンケートを実施しました。
「休みの自由度はどうでしたか?」という質問に対して、「パートや正社員と比べて変わらない」が37.5%で最も多く、次いで「以前よりは少し休みがとりやすい」「かなり自由度が高い」が同率で18.75%、「以前より休みにくい」が12.5%でした。
「少しは休みがとりやすい」と答えた人を含め、約半数近い方が「派遣だからといって休みやすくなったとは感じない」と答えています。
イメージとは違い、派遣だからといって休みがとりやすいというわけではなさそうです。
休みに関しては、雇用形態よりも職場環境や勤務先によるところが大きい印象を受けました。
「残業、サービス残業について聞かせてください」という質問も行いました。
その結果、「ほとんど残業がない」が最も多く62.5%という結果になりました。
次いで「多少は残業があり、残業代が支給される」が25%、「かなり残業があり、残業代が支給される」「かなり残業があり、残業代が支給されない」が同率で6.25%でした。
この結果から、派遣契約の兼ね合いもあり、残業をさせにくい職場環境だといえそうです。
仮に残業があっても時間はそこまで長くなく、残業代も支払われることから、サービス残業になるケースは少ないでしょう。
派遣先の変更に関するアンケートでは、過半数を超える56.25%の薬剤師さんが「変更はなかった」と回答しています。
更新に関しても、3カ月に1回、半年に1回くらいが25%、1カ月に1回、2カ月に1回が12.5%という結果になりました。
1、2ヵ月での変更よりも、3カ月以上の更新がメインになっていることが分かります。
アンケート結果:総合的な満足度
給与や待遇面などを踏まえ「総合的に判断して、正社員、パート、派遣のどれが働きやすいですか?」というアンケートを取った結果、派遣と答えた方が43.75%、正社員と答えた方が37.5%、パートと答えた方が12.5%という結果になりました。
「派遣で働いて良かったですか?」という質問に関しては、「はい」と答えた方が75%を占めました。
長く働くうえでは正社員の安定性を魅力に感じている方が多い印象でしたが、時給の高さや自由度の高さなど、派遣ならではの魅力を感じている薬剤師さんが多い結果になりました。
おわりに
今回は、実際に派遣勤務したことのある薬剤師さんへのアンケートをご紹介しました。
なかなか聞くことのできないリアルな数字をご紹介できたと思っています。
仕事選びで何を重視するのかは人それぞれですが、派遣という働き方を選択肢の一つとして考えてもらえれば幸いです。
もしこのコラムを読んで、派遣で働きたいと思っていただけたら、ぜひアプロ・ドットコムにご相談ください。
20年以上にわたり培ってきたノウハウや経験を活かして、あなたをサポートします。
派遣だけでなく、正社員やパートで働きたい方のご相談も承っています。