Last Updated on 2022年4月10日
「派遣薬剤師」と聞いて、ネガティブなイメージを持つ方もいらっしゃると思います。
年々薬剤師派遣の認知度はアップしていますが、今でもあまり良くないイメージを持っている方が多くいるのでしょうか?
このコラムでは、薬剤師派遣の歴史から雇用の安定性、誤解されがちな福利厚生についてまとめています。
派遣に興味がある人はもちろん、薬剤師さんを受け入れている側の薬剤師さんも、ぜひ最後まで読んでみてください。
正社員になれなかった人が派遣で働いているの?
印象に関する誤解を説明する前に、まずは薬剤師派遣の歴史からお話します。
薬剤師派遣の歴史はまだまだ浅く、2000年に労働者派遣法の規制緩和が行われてから始まりました。
他の職種の派遣と同じく、様々な職場を経験したい人、事情があってフルタイムで働けない人、短期間だけ働きたい人、残業が少なくプライベートを優先したい人などにとっては便利な働き方です。
このようなメリットが受け入れられて、年々派遣勤務をする薬剤師さんが増加していきました。
派遣と聞くと「正社員になれなかった人が働くもの」という印象をお持ちの方もいると思います。
薬剤師派遣が始まって間もないころは、制度がまだ整っていなかったこともあり、スキルがなかったり、遅刻や無断欠勤などのマナーを心得ていなかったりする人も働いていました。
しかし、派遣勤務をする薬剤師さんが増えたおかげで、次第にそのようなこともなくなっていきました。
また、企業さん側が即戦力を求めるようになったということもあり、スキルがある人がメリットを感じて、あえて派遣という選択をしているケースも数多く見られます。
ですので、「質が悪い」というような一般的なイメージは、薬剤師派遣にはあてはまらないと考えておいてください。
派遣は不安定な働き方なのか?
派遣は1カ月から数カ月程度と、短い期間で職場が変わることが多いのは事実です。
しかし、違う視点から見ると、タイミングによっては今より良い仕事を選ぶことができるというメリットがあるとも考えられます。
例えば、いまより高時給の求人が出た、家に近い薬局で求人が出たという場合は、今の職場の契約を更新せずに、新しい薬局で働くことが可能です。
また、派遣先でスキルを認められて、正社員やパートなどの直雇用に転換して働き続けている薬剤師さんもたくさんいます。
福利厚生や保険について
派遣は正社員と違って賞与がないということから、有給休暇や保険加入もないと思っている方がいます。
アプロ・ドットコムにも「福利厚生はありますか?」「保険は自分で加入するんですか?」というような質問がよく寄せられます。
有給休暇については、半年勤務した時点で、勤務実績に応じて最大10日間の有給休暇を取得することが可能です。
そこから1年ごとに、翌年の有給休暇が付与されます。
日数こそ違いますが、派遣薬剤師でも有給休暇を取得できるということはぜひ覚えておいてください。
有給休暇取得中の給与も、アプロ・ドットコムでは基本的に全額お支払いしています。
また、社会保険、雇用保険、薬剤師賠償責任保険についても派遣会社経由で加入することが可能です。
派遣が選ばれる理由
派遣という働き方には、主に収入と時間の融通という点がメリットとして挙げられます。
収入については、派遣の求人は高時給であることがほとんどです。
フルタイムで勤務しても正社員のようにボーナスがないのは事実ですが、その代わりに月収ベースでみるとかなり稼げる働き方です。
時間の点では、働く曜日や時間帯、期間が自分で決められるのが大きなメリットです。
なかでも勤務期間を自分で決められるというのは、正社員やパートとの大きな違いでしょう。
留学までの間に一気に稼ぎたい、次の転職先の勤務が始まるまでの1カ月だけ働きたいという薬剤師さんもたくさん働いています。
ただし、契約の期間内はよほどの理由がない限り、違う派遣先に切り替えたり勤務を辞めたりすることはできません。
双方の合意で契約として決められた期間なので、責任をもって働くことが求められます。
おわりに
今回は派遣勤務について誤解が起きやすいことや、知っておくべきことをご紹介しました。
このコラムを読んで、「誤解が解けた」「派遣に対して持っていた先入観がなくなった」「意外と自分に合っているかも」など、ポジティブな印象を持っていただけたら幸いです。