Last Updated on 2022年3月25日
「ブランクがあると転職に不利らしい」
「管理薬剤師がワンマンらしい」
「あの薬局はどうやら経営が怪しいらしい」
普段はあまり気にとめないようなことでも、転職しようと考え始めると、根拠のない噂や評判に悩まされてしまうものです。
噂や評判に振り回されると精神的に疲れてしまうだけでなく、本当はもっと良い条件で就職・転職できるはずなのにそれが叶わなくなってしまうということも考えられます。
たとえば、ブランクがあることが転職に不利だと信じている薬剤師さんがいるとします。
すると、採用してもらうために年収や時給などの希望条件や自分のやりたいことをを我慢して、内定の出た薬局に就職してしまう可能性があるのです。
希望している条件や自分のやりたいことをかなえられるチャンスが可能性が十分にあるのに、「私にはブランクがあるからきっと無理だ」「もしかしたら高望みかもしれない」と思い込んでしまうのはもったいないことです。
今回は薬剤師さんが転職を考えたときの悩みの種となる問題を取り上げ、「その噂や評判は本当なのか」を検証します。
悩みの種①:ブランクがあると転職に不利?
産休・育休に入る薬剤師さんや、子育てに奮闘しているママ薬剤師さんにとっては、特に気になる話題ではないでしょうか。
日々勉強が必要、一生学び続けるのが薬剤師だということをよく言われることから、ブランクがあると就職や転職に不利だと思うことが多いのでしょう。
アプロにも「ブランクありでも大丈夫ですか?就職できますか?」というご相談をいただくことが数多くあります。
ブランクがあると転職に不利、ということはそこまで気にしなくても大丈夫です。
ただし、一つだけ例外があります。
派遣で働く場合は、ブランクがあると採用に不利に働く可能性が高くなります。
派遣薬剤師さんは欠員を補うための採用であることがほとんどであるため、即戦力が求められる派遣薬剤師さんは1年以上のブランクがあると就業が難しいくなる可能性があります。
ブランクがあることで内定率に差が出るのか、年収が下がるのかということをアプロ・ドットコムが独自で調査したところ、以下のような結果になりました。
①内定率に差が出るのか
ブランクがある方32名について内定率を調査したところ、
ブランクありの内定率 71%
ブランクなしの内定率 76%
という結果になりました。
この結果から、ブランクの有無がそこまで大きく
内定率に関係するわけではないということが分かります。
②年収が下がるのか
年収についてもアプロ・ドットコムが独自に調査したところ、半年~ブランク5年まではそこまで年収の差は開かず、ブランク5年を過ぎたあたりから差が開き始めるという結果になりました。
悩みの種②:評判や噂に左右されてしまう
「○○薬局は良いうわさを聞かないからやめておいたら?」
「△△薬局、経営がまずいらしいよ」
「■■店は管薬がひどい人らしいよ」
職場や知り合いの薬剤師と話していると、このよう会話は頻繁に発生しますよね。
転職は自分の将来を決める分岐点であり、一大イベントでもあります。
慎重に行動したい気持ちは分かりますし、それゆえ噂や評判に敏感になってしまうのも理解できます。
しかし、誰が言ったのかもわからない噂を耳にしたときに、自分で確かめもせずに決めつけてしまうのはもったいないことです。
良くない評判や噂を聞いたときは「この噂は本当なのかな?」と自分で調べるようにするとその会社や薬局のことを知る良い機会になります。
悩みの種③:転職回数が多いと不利?
一昔前までは、薬剤師の人材不足が騒がれていたために、より良い条件を求めて転職を繰り返す薬剤師さんがたくさんいました。
今では、薬剤師の人材不足が解消しつつあり、転職回数が多い薬剤師さんには内定を出さないという企業さんが増えてきました。
このように聞くと、不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、この場合の「転職回数が多い」というのは、「1年間に複数回転職をしているか」という意味です。
「今までの転職回数が多い」というわけではないのでご注意ください。
1年間のうちに複数回転職をしている薬剤師さんに対して、採用担当者は「うちに来てもまたすぐに辞めてしまうのではないか」と不安に思い、内定を出さないことが多いのです。
やむを得ない都合で1年間のうちに複数回転職をしている薬剤師さんは担当のキャリアアドバイザーを通して、そのことを企業さんに伝えてもらうようにしましょう。
悩みの種④:応募書類の作り方
数年前までは、面接には履歴書を持参してくれればOKという企業が多く見られました。
しかし最近では、履歴書と職務経歴書が面接時に必須という企業が増加してきています。
特に、大手の調剤薬局ではかなりの割合で職務経歴書が求められるようになっています。
正社員での転職を考えている薬剤師さんは転職活動時に必要になる可能性が高いです。
履歴書・職務経歴書は何に使われるのでしょうか。
履歴書・職務経歴書は面接のガイドラインとして使用されることが多いです。
つまり、履歴書・職務経歴書の記載内容に沿って面接が進められるのです。
例えば、自己PRで記載している内容について面接で詳しく聞かれたり、職務経歴書の中で面接官が気になるポイントについて質問をされたり、といった具合です。
ですから、履歴書や職務経歴書を作成するときは「面接時に質問されることを想定して、その答えとセットで考えて作成する」ということが最大のポイントです。
例えば、自分の「臨機応変さ」を自己PRに書いていた場合、面接では「●●という状況で、患者さんから急ぎで××のお願いがあった場合、どう行動されましたか?」といった質問をされる可能性が高いのです。
この時に、臨機応変さを発揮できたエピソードを話すことができないと、「あれ?この自己PRって本当なのかな?」と面接官に思われてしまいます。
履歴書や職務経歴書に書いたことの理由づけ、つまりは具体的なエピソードを考えることで面接対策をすることができます。
絶対に損しない応募書類の書き方はこちらから。
悩みの種⑤:ベストな転職時期はいつ?
4月は、「繁忙期がやっと落ち着いてきた」「新年度でキリがよい」「子どもが幼稚園・小学校へ入学するタイミングで、仕事がはじめやすい」などの理由から、転職される薬剤師さんが多い時期になっています。
最近のアプロ・ドットコムのデータを見ても、4月に入社する方が最も多いというデータが出ています。
しかし、このタイミングが転職にベストなのか?と聞かれると、実はそうとは言い切れないのです。
まず1つめのデメリットとしては、ライバルが増えるということになります。
4月入社の薬剤師さんが多いということは、その分同じ時期に転職活動をしている方が多いということです。
そのため、あなたが4月入社を目指すのであれば、早めに転職活動を始めないと、ライバル達に好条件の求人を取られてしまいます。
2つ目のデメリットとしては、実は4月入社の求人が少ないということです。
薬局側としては、繁忙期の1~2月に入社してくれる薬剤師さんが欲しいというのが本音です。
閑散期に向けて処方箋枚数が落ち着いてくる4月は企業側の採用活動への意欲が高くない時期です。
また、新卒採用を行うような規模の薬局であれば、新卒の戦力化を見込んで、4月採用を控える傾向にあります。
実際、薬局さんから「3月入社だったらぜひ採用したいのですが」と、面接を断られてしまうことは多々あります。
3つ目のデメリットとして、4月入社をした場合、入社してすぐにゴールデンウィーク前後の忙しさが待っているという点が挙げられます。
ゴールデンウィーク前後はいきなり処方せんが増え、それに対応するために、調剤室がピリピリとした雰囲気になりがちです。
ですので入社直後の業務に不慣れな状態で、ゴールデンウィークを迎えるのは危険です。
忙しい状況の中でミスをしたり、業務が遅れることが、同僚との人間関係を悪化させるきっかけになる可能性が高いのです。
これらのことを考えると、「キリのよい4月」というのは必ずしもあなたに最適のタイミングではないことが考えられます。
特に「キリがいいから」という理由で4月入社を考えられるのであれば、あなたにとってよりふさわしいタイミングを探すことをおすすめします。
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