曜日固定より働きやすい注目の職場とは?

Last Updated on 2019年11月22日

座っている女性薬剤師の写真

パートや派遣の求人を見ていると、
「週○日以上から可能」という記載をよく目にすると思います。
この「週○日以上から可能」という文言ですが、
実は「曜日固定」を意味することが多いです。

薬局側の意図としては、
週○日曜日固定でシフトに入ってくれる
派遣やパートの薬剤師を採用することで、
正社員の薬剤師さんの休みを調整したいと考えています。
その方が正社員の薬剤師さんも
休みの把握がしやすくなります。

「週1日、日曜日のみ」のような派遣・パート求人が出ることも
決して珍しいことではありません。

■曜日固定の求人のメリット

丸印の看板を持つ女性の写真

派遣やパートで働きたいと考えているは、
・副業をして収入を増やしたい
・時間的な制約がある
という薬剤師さんが多いのではないでしょうか。

どちらの薬剤師さんも
曜日固定で働くメリットが存在します。

それは予定や都合がつけやすいことです。

「この1日だけ予定を入れなければ」と考えると、
育児や介護がある薬剤師さんでも働きやすいですし、
自分の予定も立てやすくなりますよね。

■より働きやすい、「週○時間以上」という働き方

女性薬剤師が薬を渡している写真

先ほどご紹介した求人よりも更に働きやすい、
「週○時間以上」という求人が存在することはご存じですか。

これは「出勤はいつでも構わないから
1週間のうち○時間はお仕事をしてほしい」という意味です。

あらかじめシフトを提出する必要はなく、
薬剤師さんの都合が良い日、
時間に出勤すればOKなんです。

このような求人は
薬局や病院に代わる新たな職場として注目されている
老健施設での求人に多く見られます。

■そもそも老健施設とは?

錠剤で作った?マーク

老健施設とはどのような施設を指すのでしょうか?
詳しく分からないという方のために、
老健施設についてご紹介します。
老健施設とは「介護老人保健施設」という施設の名称の略です。
介護老人保健施設には、施設でのリハビリを通して
在宅復帰を目指している方が入居しています。

老健施設と混同しがちな施設の中に
特別養護老人ホームと介護療養型医療施設があります。

この二つの施設には
長期間の療養が必要な方や常に介護が必要な方が
入居しています。

特別養護老人ホームと介護療養型医療施設よりも
リハビリや医療に力を入れている老健施設は、
病院と入居者の方の懸け橋になる施設と考えることができます。

近年注目されている在宅医療にも関係している施設なのです。

■老健施設で働くということ

処方箋と処方薬の写真

老健施設がどのようなものか、
少しでもイメージは掴んでもらえましたか?

実際に老健施設での仕事はどのようなことをするのでしょうか?

基本的には入居者の方へ処方された薬の調剤業務がメインになりますが、
老健施設の形態によって業務内容が大きく異なります。

調剤業務を施設内で行っているのか外部に委託しているのかで
薬剤師の役割が大きく異なるのです。

◆内部(=施設内)で行う場合

施設内で入居者の方の調剤業務を行う場合は

医師が処方した薬を調剤、監査することがメインのお仕事です。

処方される薬はDo処方が多く、一般的な内科系の薬が大半です。
調剤業務自体よりも
一包化などの作業に時間が取られる事が多いのが特徴といえます。

◆外部(=委託)で行う場合

施設の外の薬局へ調剤業務を委託している場合は、
毎週もしくは2週間に1回、調剤された薬が施設に届きます。

ですので調剤作業はほとんどなく、
届いた薬を鑑査し、配薬カートに詰める業務がメインになります。

■老健施設の特徴

手に薬を持っている人の写真

老健施設で働く場合、
薬局での働き方と比較すると・・・
・基本は1人薬剤師
・定期処方と臨時処方の対応がメイン
・扱う薬品数は数百品目程度
・システムが古い施設も多い
(分包機などの機器類が古い場合が多い)
・ジェネリック推進+減薬に積極的
などの特徴があります。

外来の患者さんの処方を受けることはありません。
ですので、薬局やドラッグストアと比較すると、
比較的余裕をもって働ける職場と言えます。

■老健施設での働き方

錠剤と虫眼鏡の写真

ご紹介してきた老健施設は、曜日固定の働き方など
無理なく働くことがかなう施設です。
扶養内で働きたい方や、
育児や介護との両立で短時間だけ融通の効く働き方をしたい方、

体力に自信がない方には特におすすめの職場です。

◆勤務曜日も時間も自由に選べる働き方

老健の薬剤師の配置基準は一般的に0.3人。
・・・つまり、週に10~15時間程度の勤務で
働いている薬剤師さんが最も多いです。

「週に15時間来てもらえればいつ来てもらっても良い」という
柔軟な求人も多く、働く薬剤師の方が自由にシフトを決めて
働いている場合も数多くあります。

◆定期処方に応じた曜日固定の働き方

入居者の方の定期往診曜日が毎週決まっている施設が多いため、
その定期往診スケジュールに合わせて曜日固定で特定の日に勤務し、
調剤・監査を行う、というパターンです。

この場合も勤務時間数は約週10~15時間の勤務となり、
勤務時間自体は薬剤師が自由に決められる場合が多いです。

■老健施設で働くメリット

黒板にPOINTと書いていある写真

こうして老健施設での働き方のパターンを見てみると、
薬局勤務とは大きく違うことがわかります。
では、薬局勤務と比較した場合の
老健施設ならではのメリットはどのようなものでしょうか。

メリット①:繁閑の差がない

調剤薬局と比べたときに、環境面で一番異なるのは、

患者さんの混雑の波が無く、自分のペースで働ける環境だという点です。

先ほども少しご紹介しましたが、
老健施設では外来の患者さんが来ることがありません。

「急に混雑して患者さんが何人も待っている・・・」ということはなく、
自分のペースでゆとりを持って働くことができます。

メリット②:ほとんどの場合投薬がない

調剤、鑑査した薬は入居者の方へ届けられます。
服薬補助は、施設で働く看護師や介護福祉士の方が
食事介助と併せて行うのが一般的で、
薬剤師さんが利用者の方と直に接する機会はあまり多くありません。

メリット③:薬歴記入がない

薬歴についても、医師の記入したカルテを基に
履歴管理を行っていて薬歴というものが存在しないため、
薬歴記入の業務発生しません。

メリット④:ブランク有りでも応募可能

調剤ブランクが10年あったとしても、
もしくは調剤未経験でも応募可能な施設もあります。
今まで企業で薬剤師をしていて調剤経験がない方や、
産休・育休などでブランクがある方でも
安心して勤務をスタートできます。

薬剤師が老健施設で働くメリットや働き方は
理解してもらえましたか?

派遣やパートで働いていて、「週1、2回の勤務がやっと」
「曜日固定で働きたい」と思っている薬剤師さんの
新たな選択肢になれば幸いです。

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