Last Updated on 2021年12月29日

薬剤師さんの中には、年収 や 時給を一番重要視して転職するという方はたくさんいます。
自由に使えるお金を増やしたい、子供の教育費のためになど、給与を重視する理由は様々だと思います。
このコラムでは、薬剤師さんが絶対におさえておくべき年収・時給の決まり方をご紹介します。
年収の幅はどうして生まれるの?
薬剤師の求人票を見たときに、『年収400万円~600万円』のような表記を見ることが多いかと思います。
400万円~600万円という幅のある書き方だった場合、あなたの年収はどのような決まり方をするのでしょうか?
この表記の正しい見方は、「最低保証額」から「最高金額」という意味です。
ここで注意したいのは、この金額はあくまでも想定であって、自分がそのままもらえる年収ではないということです。
給与の決まり方は、経験やスキル次第で変化します。
しかもあくまで想定ですので、経験年数や将来の期待値で変更されるものだとお考えください。
ですので、求人票を見たときに「最低保証額が低い=年収が低い求人」と決めつけるのはもったいないです。
覚えておきたい「最低保証額」と「最高金額」
では、「最低保証額」が低い求人について説明します。
「最低保証額」が低い求人は、多くが大手である可能性が高いです。
なぜ大手企業の求人は最低保証額が低いのかというと、新卒向けの求人である可能性が高いからです。
研修がしっかりしている、福利厚生が手厚い代わりに年収の最低保証額が低くなっていることが考えられます。
逆に「最低保証額」が高い求人に関しては、即戦力を期待されている可能性、またはかなりの薬剤師不足の可能性が大きいです。
経験によっては高額年収を望める反面、どのような就労条件なのかをしっかりと把握することが転職を成功させる秘訣です。
また、「最高金額」で就業が決定する場合に関しては、管理薬剤師などの役職付の可能性が高いです。
今回の例の場合だと、「管理薬剤師さんなら年収600万円出してでも採用します」というイメージです。
企業によっては、エリアマネージャー等の責任が大きいポジションの年収の場合もあります。
管理薬剤師やエリアマネージャーとして採用の場合だけでなく、管薬候補、エリアマネージャー候補での採用であることも考えられます。
「管薬としての今までの経験を活かしたい」
「のちのちはマネージャーやりたい」
というように、スタートからそのような役職を望む場合は問題ありません。
しかし、そうでない場合は「もし将来マネージャー職についたら」という参考金額で考えた方が良いでしょう。
間違っても、「最高保証金額が高いから年収が高い企業だ!」と即断してしまわないように注意しましょう。
一方で、時給の決まり方に関してお伝えすると、「最低保証額」はブランクが多い方や、未経験の方、短時間勤務(扶養内)の方など、何かしらの事情がある場合の時給であると考えられます。
また、「最高金額」は、ラストまで(夜の時間)勤務できる方や土日勤務ができる方など、薬局の希望通りの勤務ができる場合の時給の可能性が高いです。
年収/時給の決まり方のチェックポイント
年収の場合
1)○○円~:最低保証額
・低い場合(300万円台)は、新卒向けの可能性もある
→社内規定や研修制度がしっかりしている
・高かった場合(450万以上)は、即戦力を求められる可能性がある
→経験年数によって、高額年収を望める
2)~○○円:最高金額
・エリアマネージャーなどの責任あるポジション
時給の場合
・○○円~:ブランクあり、未経験、短時間勤務(扶養内)
・~○○円:ラストまでの勤務、土日勤務
今回は給与の決まり方をご紹介しましたが、最低保証額と最高金額の意味は理解できたでしょうか?
給与の決まり方を正しく理解することで、転職や就職で、「こんなはずではなかった」というミスマッチを防ぐことができるようになります。
ぜひ気をつけて求人票の年収欄(時給欄)を見てみてください。