薬剤師派遣のメリットは?今後、より○○的な働き方に・・・?

Last Updated on 2019年11月22日

錠剤を並べて作られた?マーク

派遣とは、一般派遣と特定派遣があり、薬剤師の仕事は一般派遣に該当します。
一般派遣とは、働こうとする人が派遣会社に登録を行い、派遣会社に就業先を紹介してもらう働き方です。
就業先が決まり、就労を開始する時点で派遣会社と雇用契約を結ぶことになります。

この流れを指して登録型派遣とも呼ばれており、一般的に派遣といった場合、多くはこの形態を指します。

■薬剤師派遣の4つのメリット

派遣社員に関して正社員と大きく違う点は、契約がある有期雇用という点です。
したがって、正社員と同様に、派遣元より社会保険への加入や有給休暇の取得も可能です。
派遣のメリットとしては、以下4つが挙げられます。

①働きたい期間や時間帯を決めて仕事を探せる
②パート社員として働くよりも給与水準が高いことが多い
③組織のしがらみや人間関係などに縛られにくい
④紹介予定派遣を利用すれば、お試しで働いてから正社員になることができる

働きたい期間、時間帯に関しては、派遣先と相談のうえ契約が結ばれます。
派遣の時給に関しては、即戦力ということもあり、パートよりも500円~1000円高い場合が多いです。
契約期間が決まっているので、働きにくい環境であっても契約期間が過ぎれば勤務を継続しなくてよいのもメリットと言えます。


■薬剤師派遣の3つのデメリット

また、デメリットとしては、以下3つが挙げられます。


①希望する条件に合った求人があるとは限らない
②長期間にわたる安定した雇用は約束されない
③休みのスタッフの代わりに勤務するため、休みを取り辛い

時期によっては、希望条件に完全にあう求人がない可能性があります。
ぜひ覚えておいていただきたいのは派遣社員とは基本的に「正社員が採用できるまでの緊急措置」の場合が多いということです。
正社員が採用できれば、勤務終了になってしまいます。

また人員が不足しているので派遣社員を雇用しているのに、その派遣社員が休むことは難しいのが事実です。

欠員補充のための雇用なので、即戦力が期待されていることが多いというのも事実です。

■2019年夏、派遣市場が大きく変わった?

2019年の夏、都市部においては、派遣をご希望の薬剤師さんが求人を上回っている、いわゆる「供給過多」の事態が起きています。
2,3年前から継続して働いている方の中には、「今年は例年にないほど派遣求人が少ない」と実感されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このような事態が生じた理由として、薬剤師人口の増加及び派遣を選択する薬剤師さんが増えていることが挙げられます。

平成26年から28年までの間で薬局勤務の薬剤師人口は1万人以上も増加しており、弊社にご登録いただく派遣薬剤師さんの数も、年々右肩上がりで上昇しています。
派遣求人のほとんどは調剤薬局でのお仕事であることと、夏の閑散期ということも加わって例年にないほど派遣求人が少なくなったと考えられます。

■今後の派遣求人はより○○的に

今後派遣求人がどうなっていくのかをお話しする前に、医療業界のニュースを簡単にご説明します。

◇対物業務から対人業務へ

2025年問題を抱える日本において、薬剤師は対物業務から対人業務へシフトすることが国の方針として定められました。
あわせて、地域包括ケアシステムの構築やICTなどの技術革新も急務の一つとされています。

対物業務から対人業務へシフトしていくという国の方針は、平成28年、平成30年の調剤報酬改定を見ても明らかです。2回の調剤報酬改定では、かかりつけ薬剤師指導料をはじめとする対人業務に大きなウェイトがかけられるようになったのです。

◇無資格者の調剤補助が解禁に

2019年4月、厚生労働省が「調剤業務のあり方について」という文書を通知しました。
この通知が出されたのも「対人業務を充実させるうえで、対物業務は効率化を測らなければならない」という厚生労働省の考えがあってのことです。

無資格者の調剤補助が解禁になったことで、薬剤師の目の届く範囲であれば無資格のスタッフでもピッキングをしたり、一包化した薬剤の数量を確認したりすることができるようになりました。

そうした背景もあり、長期的に対人業務を充実させるために、有期雇用の派遣社員よりも無期雇用の正社員・パートを採用したいという企業の意思がさらに強くなっているのが現実です。
(実際に、「派遣で来てくれている方で、一緒に働きたいと思う方には積極的にパートへの切り替えを交渉している」と仰る人事の方もいらっしゃいます。)

これらのことを踏まえると、今後派遣求人は減少していき、より限定的なものになっていくことが考えられます。

■制約がある中で今後も働き続けるなら・・・

時短で働きたい、週2回だけ働きたいなど、時間的な制約がありながらも働きたいと思っている方はたくさんいらっしゃいます。
もしこの記事を読んでいるあなたが少しでもこのように思っているなら、「パート社員への切り替え」を選択肢の一つとしてご検討いただけたらと思います。

「いきなり切り替えた方が良いと言われても、派遣とパートの区別もイマイチよくわかっていない」という方は、ぜひキャリアアドバイザーに質問してみませんか?
相談をしたからといって、無理な転職を進めることは一切ありません。
ささいなご質問やお悩みでも構いません。お仕事探しのプロにぜひお問合わせください。
(興味があるという方にはもちろんパート求人のご紹介をさせていただきます!)

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