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薬剤師の仕事・働き方・キャリアに関するトピックスから、最新の薬剤師求人、派遣や単発派遣に関する法律やルールまで。薬剤師の最新事情に精通したアプロ・ドットコムのスタッフが、就職・転職に役立つ記事を配信いたします。

薬剤師のライフスタイル

2025.09.09

正社員として働き続けたい女性薬剤師のキャリアプランに役立つ 仕事&スキルアップガイド

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薬剤師は女性が多い職業で、現在も約6割を女性が占めているといわれています。女性が働きやすい理由のひとつに、他業種に比べて年収の男女差が少ないことが挙げられます。そのため、正社員として働いている人のなかには、このままずっと働いていきたいと思っている人も多いでしょう。しかし、女性には結婚、出産、子育てなどライフステージの変化があるため、薬剤師の仕事を辞めてしまう人もいます。

一方、薬剤師の世界ではAIやデジタルツールの普及による業務の効率化が進んでいます。また、薬学部増加によって薬剤師の飽和も予想されており、落ち着いたら正社員に復帰したいと思っても望むような仕事に就ける保証はありません。

この記事では、女性薬剤師が正社員として働き続けるために何が大切なのか、働き続けやすい仕事と年収、その仕事に就くために必要なスキルを解説します。ぜひ参考にしてください。

そもそもキャリアプランとは?

キャリアプランとは、仕事と私生活の両方を見据え、将来の目標や理想を叶えるための行動を整理したものです。薬剤師の場合は専門性や活躍の場を広げるのはもちろん、キャリアアップと結婚・出産・育児・介護などのライフイベントをどう両立するか、5年・10年・20年といった長期的な視点で考えることが大切です。

キャリアプランを明確にすべき理由

ここからは、なぜキャリアプランを明確にすることが大切なのかを紹介します。

キャリアプランを明確にすべき理由のひとつは、将来的な薬剤師の飽和リスクを回避するためです。調剤や薬歴管理の分野ではAIの導入が進み、業務の効率化が進んでいます。また、ジェネリック医薬品の普及によって新薬開発のニーズが減少し、製薬会社の将来にも不安が広がっています。

こうした変化のなかで、薬剤師として長く活躍するには、自分のキャリアを見直し、将来の方向性をはっきりさせることが重要です。たとえ今後ライフステージが変化したとしても正社員として長く活躍していきたいと考えているなら、キャリアプランを明確にしておきましょう。

専門薬剤師など専門性の高い分野が増え、薬剤師の働き方は以前よりも多様化しています。選択肢が広がった分、自分に合った働き方を見つけやすくなったのはメリットといえるでしょう。自分の理想の薬剤師に近づくキャリアプランを選べば仕事への意欲が高まり、やりがいも感じやすくなります。

女性は出産や育児などのライフイベントに合わせて働き方を柔軟に変えなければならない可能性があります。そのため、年収だけで職場を選ぶのではなく、自分の人生を見据えたキャリアプランを考え、将来的に両立できる環境を整えることが重要です。

キャリアプランを明確にする方法

ここからはキャリアプランを明確にする方法を4つ紹介します。

・理想の薬剤師像を明確にして目標を決める

女性薬剤師がキャリアプランを考える際には、将来の自分の姿を具体的に思い描き、目標を設定しましょう。専門性や活躍の幅をどこまで広げたいか、ライフイベントとキャリアアップをどう両立するか、どの地域で働きたいかなど、短期ではなく長期的な将来像を意識しながら、めざす方向を定めるのがおすすめです。

・現在の職場で目標達成ができるか考える

具体的な将来の目標が定まったら次のステップとして、現在の職場がその達成に適しているかを見直しましょう。たとえば「専門性を高めたい」「仕事の幅を広げたい」と考えているなら、職場の理念や方向性が自分のめざす方向と合っているかを客観的に確認してみてください。また、職場に認定薬剤師の資格取得を応援してくれる人がいるか、自己研鑽への支援があるかなどもチェックしておきたいポイントです。

一方で、プライベートとの両立を重視したい場合は、出産や育児のタイミングで無理なく働ける環境かどうか、時短勤務や休暇が取得しやすいかどうかなども確認しましょう。結婚や出産、介護などのライフスタイルの変化をあらかじめ想定しておくと安心できます。

家庭と両立しながらキャリアアップをめざすにはどんな工夫が必要なのかを考えるのもおすすめです。薬剤師としての最終目標に向かって、5年、10年、15年の中間目標を立てて達成できたかを見直していけば、必要に応じて柔軟に進路を調整できます。

・制度やサポート体制を確認する

キャリアプランを考える際には、職場に制度やサポート体制がしっかり整っているかを確認しましょう。専門性を高めていきたい場合は、スキルアップや資格取得に向けた支援制度があるかどうかも重要です。

・家庭と両立できる職場かどうかを考える

出産や育児などのライフイベントを迎えても、家庭と両立できる職場かどうかを見極めることは、女性薬剤師にとって大切なポイントです。産休・育休制度が整っているか、職場復帰のサポートがあるか、託児所が併設されているか、ベビーシッター助成などの福利厚生が充実しているかなど、福利厚生の充実度は確認しておきたいところです。

そのほか、時短勤務が可能か、有給休暇が取りやすいかなど、育児への理解がある職場かどうかもチェックしておくと安心です。就業規則を読むだけでなく、人事担当者に直接問い合わせてみるとより詳しい情報が手に入るでしょう。

キャリアアップをめざす女性薬剤師におすすめの仕事

自分なりにキャリアプランを立てておけば、仕事選びや転職などの場面でよりよい選択ができます。ここからは、正社員としてキャリアアップをめざす女性薬剤師におすすめの仕事を4つ紹介します。年収や必要なスキルについても説明するので、ぜひ参考にしてください。

<管理薬剤師>

管理薬剤師は、薬局やドラッグストアなどで医薬品を扱う際に薬機法で配置が義務づけられている責任者です。一般的な薬剤師業務に加え、医薬品の適正使用に関する情報の提供、副作用情報の収集・報告、管理業務を行います。また、従業員の監督や医薬品の管理も業務に含まれます。管理薬剤師になるには、社内で昇進する方法と管理薬剤師求人に応募する方法の2通りがあります。

・年収

令和5年に厚生労働省が実施した「第24回医療経済実態調査」によると、調剤薬局で働く管理薬剤師の平均年収は約735万円となっています。一方で一般薬剤師の平均年収は約486万円であり、管理薬剤師のほうが高収入であることがわかります。これは、業務上の責任が増える分、収入面でも優遇される傾向があるためです。

・必要なスキル

管理薬剤師になるために推奨されている条件として、薬局での5年以上の実務経験、認定薬剤師の資格取得、管理する薬局で週40時間程度の勤務があります。ただし、これらは法律で定められているわけではないため、条件が揃っていなくても管理薬剤師に選ばれるケースもあります。

その場合は選任者がその人を管理者として適任と判断した理由を明確に説明する必要があります。なお、ドラッグストアで管理薬剤師になる場合は店舗運営を任されることが多く、接客スキルや薬剤師以外のスタッフへの指導力も求められます。そのため、コミュニケーション力やリーダーシップも重要な要素となるでしょう。

<治験コーディネーター・CRC> 

治験コーディネーターは、製薬会社や医療機関、患者様の間に立ち、治験がスムーズに進むよう準備や調整、運営の支援を行う仕事です。CRC(Clinical Research Coordinator)とも呼ばれており、薬品を扱う業務であるため、薬剤師資格があると有利でしょう。

薬学の知識を活かせる職種なので、新薬が承認された際の達成感や、患者様からの感謝の言葉を励みに働く人も少なくありません。多くの場合、治験施設支援機関(SMO)に所属し、医療機関へ派遣される形で勤務します。

・年収

治験コーディネーターの平均年収は勤務先や地域によって異なりますが、厚生労働省の統計データによると約430万円となっています。この年収は一般的な会社員と同程度です。治験コーディネーターは基本的に土日祝日が休みで残業も少ない傾向があるため、ワークライフバランスを重視する人に向いている職種といえるでしょう。

・必要なスキル

治験コーディネーターとして働く際、特別な資格は必要ありません。とはいえ、医師や製薬会社と専門的なやり取りを行うため、薬学的・医学的な知識は欠かせないでしょう。患者様に寄り添いながら関係者との調整を円滑に進めるには、高いコミュニケーション能力も必要です。

さらに、状況に応じて最善の判断ができる力のほか、資料作成や事務処理をこなすスキルも求められます。医学的知識と事務処理能力に加え、調整力や臨機応変力、治験に不安を抱える患者様への配慮ができる柔軟な対応力が必要になるでしょう。

<MR> 

MR(Medical Representatives)は基本的に製薬会社に所属し、医療用医薬品に関する情報を医師や薬剤師に提供する営業職です。販売自体は医薬品卸売会社が行いますが、MRは医薬品の効能や安全性などの情報を医療機関や薬局に伝える役割を担います。

また、医師や患者様からのフィードバックや副作用に関する情報を収集し、自社の開発部門へ伝えるのも重要な業務のひとつです。薬剤師の資格は必ずしも必要というわけではありませんが、薬剤師ならば薬学の知識が活かせるでしょう。営業と広報の両面から医薬品の適正使用を支えるやりがいのある仕事といえます。

・年収

厚生労働省の統計データによると、MRの年収は618万円程度という結果になっています。ただし、大手企業になると1,000万円台も夢ではありません。最新の医薬品情報に触れられる機会が多く、比較的高い報酬が期待できる点も魅力です。しかし、残業や出張が多く、勤務時間は長時間になりやすい傾向です。

・必要なスキル

MRになるために特別な資格は必要ありません。しかし、医師や薬剤師と専門的な会話をするためには、病気や医薬品に関する深い知識が求められます。そのため、薬剤師資格を持っている人は有利になるでしょう。必要なスキルは、営業力やプレゼンテーション能力、コミュニケーション力、積極的に行動できる力などです。

<店舗運営責任者>

店舗運営責任者は、エリアマネージャーとして複数の店舗を管理し、スタッフの教育や売上の管理、課題の分析と改善施策の実施などを行う役職です。調剤薬局・ドラッグストアの両方に存在しており、現場の視点に加えて経営者としての視点を持つ必要があります。

薬局経営者と管理薬剤師の間をつなぐ役割も担っており、店舗全体の運営を支える重要なポジションといえるでしょう。店舗運営責任者になるには特別な資格は必要なく、管理薬剤師としての経験を積むか、エリアマネージャーとして直接採用されるのが一般的です。

店舗運営責任者の主な業務は、店舗運営の指揮や経営状況の分析などです。また、管理薬剤師から得た情報を薬局経営者などに速やかに報告し、経営者からの指示を管理薬剤師に正確に伝えます。さらに、経営者から法令違反となる指示を受けた場合には、その指示を拒否し、違反内容を伝えたうえで記録を残す必要があります。

・年収

店舗運営責任者の平均年収は公的には明確に示されていませんが、複数店舗を管理する責任の重さから、約750万円に達するケースもあります。管理薬剤師よりも高収入が見込めることが多く、経験を積んだうえでステップアップする流れが一般的です。

・必要なスキル

店舗運営責任者になるために特別な資格は必要ありませんが、管理薬剤師としての経験は大いに役立ちます。さらに、人を巻き込んで動かす力があると有利になるでしょう。役職としての裁量が広がる分、経営視点やマネジメント力が求められる可能性もあります。店舗の課題を分析し、売上向上のために施策を立てる場面も多いため、数字が得意ならば大きな強みとなります。

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今回ご紹介した方法で自分なりにキャリアプランを立てたら、現在の職場でがんばるのか、転職を視野に入れるのかを考えてみましょう。もし現在の職場で目標達成が難しいと感じる場合は、転職が現実的な選択肢になるでしょう。

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