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派遣の基礎知識

2025.04.15

薬剤師の「派遣」「単発派遣」の違いとメリット・デメリット

薬局で働く女性
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薬剤師派遣と聞くと、数ヵ月から数年単位で働く派遣を思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、派遣には期間が定められた契約で働く一般派遣と、1日から1ヵ月の間のように短い期間働ける単発派遣の2つがあります。両者にはそれぞれメリット、デメリットがあるため、自分のライフスタイルや希望に合う働き方を選ぶことが重要です。

今回は、「派遣」と「単発派遣」の違いと共通点を自由度、仕事内容、人間関係など、複数の観点から解説します。また、両者のメリットとデメリットも紹介します。派遣薬剤師としてどういった働き方をすれば良いのか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

「派遣」と「単発派遣」の相違点と共通点

まずは、「派遣」と「単発派遣」にはどのような特徴があるのか、両者の違う点と同じ点に着目して見ていきましょう。

・【働き方】単発派遣は利用できる人が限られる

一般的な派遣の正式名称は、常用型派遣であり、派遣元である派遣会社に雇用され、短期間の契約を更新しながら派遣先で仕事をします。給与は派遣会社から支給される仕組みで、派遣会社の福利厚生制度が適用されます。派遣は1日3時間といった時短勤務からフルタイムまで、自分の都合に合わせた働き方ができる点が魅力です。

常用型派遣は数ヵ月から数年という一定期間同じ職場で働くため、本業としている人が多いです。なお、同じ派遣先で働ける期間は最長3年と決まっています。

単発派遣は、1日から30日以内の契約期間で働きます。一般的な派遣と同じように、派遣元に雇用されて派遣先で仕事をしますが、急な人出不足の際に求人が出されることが多いため求人数が安定しません。そのため、継続的に単発派遣で働くことは難しいでしょう。本業ではなく副業として活用している人が多いようです。

また、単発派遣は日雇い労働に該当するため、誰でも利用できるわけではありません。労働者派遣法によって日雇い派遣は原則禁止されています。禁止となった理由は、派遣会社や派遣先が一方的に解雇をするなど、ずさんな労働管理問題が起こったためといわれています。しかし、以下の4つの条件のどれかひとつに当てはまれば、単発派遣として勤務できます。

・60歳以上の人

・学校教育法に基づく学校(専門学校や各種学校を含む)に通う学生または生徒

・本業の年収が500万円以上ある

・主たる生計者ではなく、世帯年収が500万円以上の人

ただし、本業が公務員や管理薬剤師の人は法律で副業が禁止されています。また、本業の職場の規則により副業が禁止されている場合は注意しましょう。単発派遣で働く前に、就業規則を必ず確認してください。

・【自由度】単発派遣の自由度の高さは抜群

フルタイムが前提の正社員と比べると、午前中だけ、週末だけ、週3日など、働きたい時間や日数を選べるパートや派遣の自由度は高いでしょう。パートは長期雇用が前提となっているケースがほとんどですが、派遣は数ヵ月~半年単位の契約が一般的なので、職場や仕事が合わないと感じたら契約満了とともに終了することも可能。パートよりも自由度が高いといえます。

そんな自由度の高い派遣のなかで最も自由度が高いのが単発派遣です。1日単位の求人もあり、「この日が空いているから」と気軽に働くことができます。また、「今月は稼ぎたい」と思ったら土日に単発派遣として稼げるのも魅力です。そのほか、転職活動中の空白期間だけ単発派遣として働くことも可能。固定したシフトでは働きにくい、短期間でしっかり稼ぎたい時期にこそ単発派遣はおすすめです。

・【仕事内容】どちらも調剤、服薬指導が中心

一般的な派遣、単発派遣ともに調剤薬局や調剤併設のドラッグストアの求人が多い傾向です。そのため、仕事内容も調剤や服薬指導といった基本的な業務が中心となります。どちらも業務量の多い企業で即戦力としての活躍が期待されますが、調剤の実務経験があれば難しい業務ではありません。

もちろん、職場によって調剤棚の配置、業務システム、服薬指導ルール、薬歴管理の仕方などは異なります。その分、さまざまな職場での経験を積むことができ、臨機応変な対応力を高めていけるはずです。

病院への派遣は労働者派遣法によって原則禁止されていますが、紹介予定派遣と産休・育休中の薬剤師の代替勤務は認められています。病院で経験を積みたいという人はぜひ求人を探してみてください。

・【忙しさ】即戦力を求められる忙しい職場が多い

派遣の求人は「スタッフが急に辞めてしまった」「繁忙期で患者様が思ったより多い」といった理由などで募集されます。すぐに薬剤師を確保したい場合が多いため、忙しい職場がほとんどです。特に単発派遣は、この日だけ、この期間だけと切羽詰まった状況で募集されるため、説明もそこそこに業務を開始するというケースが多い傾向です。

仕事をしながら覚えるという精神で仕事に取り組まねばならないため、プレッシャーやストレスを感じる人もいるでしょう。「多少の忙しさは苦にならない」という人にも単発派遣はおすすめです。

・【時給】派遣は高時給!単発派遣は4,000円以上になることも

派遣社員には即戦力が求められるため、派遣の時給はパートやアルバイトよりも高く設定されています。一般的な派遣でも3,000円前後と高めの設定になっていますが、単発派遣のように急募案件になればなるほど時給が高くなり、4,000円以上という高時給も夢ではりません。ただし、単発派遣の仕事は常にあるわけではないため、こまめに求人をチェックするようにしましょう。

・【人間関係】契約期間の間だけと割り切って働ける

薬剤師の職場は少人数のことも多く、人間関係に気を遣いながら働いている人もいるでしょう。正社員やパートは同じ職場で長く働くことが前提となっており、人間関係の悩みを抱えがちです。一方で、派遣は人間関係のトラブルが発生したとしても、契約期間だけと割り切って働くことができます。また、派遣会社に相談すれば間に入って交渉をしてくれるなど、サポート体制も万全で、自分一人でトラブルに立ち向かう必要はありません。

また、単発派遣なら、1日だけ、数日だけのため、さらに割り切って働くことができるでしょう。そもそも煩わしい人間関係を構築する必要がないのも、単発派遣の魅力のひとつです。

・【福利厚生】単発派遣では福利厚生が制限されることがある

派遣社員には福利厚生がないという情報があるかもしれませんが、それは違います。派遣でも条件を満たすことで福利厚生を利用できます。ただし、利用する福利厚生は派遣先ではなく派遣会社のものになります。

派遣先の正社員とは異なる福利厚生になりますが、場合によっては派遣先の福利厚生よりも良いサービスを受けられることも。ただし、短期雇用となる単発派遣は、コストや運用面の観点から福利厚生が制限されている場合があります。

また、加入条件を満たさなければ社会保険には加入ができないため、単発派遣では国民健康保険の全額自己負担が発生します。単発派遣で福利厚生の面で不安がある場合は、あらかじめ派遣会社に確認しておくとよいでしょう。

「派遣」と「単発派遣」のメリット・デメリット

ここからは、一般的な派遣と単発派遣のメリットとデメリットをわかりやすく紹介します。

・派遣のメリット

派遣薬剤師としていろいろな派遣先を経験すると、仕事内容がおもしろい、人間関係がとても良い職場に当たることもあります。しかし、単発派遣では短期間しか働けないため、人間関係を構築するのが難しい傾向があります。一般的な派遣にも契約期間はありますが、単発派遣に比べると長い期間働けるうえに、最長3年同じ職場で働けます。同じ職場で長めに働きたい人にはメリットといえるでしょう。

・派遣のデメリット

派遣薬剤師は派遣先で人員が足りない際の補充要員として求められるため、人員が充足すれば契約満了で終わることもあります。正社員と比べると、不安定な雇用であるのは間違いありません。

また、派遣薬剤師はさまざまな職場で経験を積めますが、調剤や服薬指導といった基本的な業務がほとんどです。派遣として長期間働いたとしてもマネジメント面に関わることはありません。そのため、管理薬剤師やエリアマネージャーといった管理職へのキャリアアップは難しいでしょう。

・単発派遣のメリット

薬剤師が派遣の単発で働くメリットは、 前述したように派遣よりもさらに時給相場が高いこと。また、スケジュールの空きがある時だけ働けるのも魅力です。たとえば、平日はドラッグストアでアルバイトをし、月に2回だけ単発派遣の仕事をするといった働き方も可能で、転職活動中の空白期間だけ勤務することもできます。次の職場が見つかった場合にもすぐに職場を変えられるなど、気軽に働けるのがメリットといえるでしょう。

単発派遣は派遣よりもさらに多くの職場を経験できます。複数の職場で働くため、患者様や医療スタッフとコミュニケーションを取る機会も多く、薬局ごとの運営方法などを学べるため、将来的なキャリアを決める判断材料を得られます。

・単発派遣のデメリット

派遣は繁忙期による人手不足や突発的な欠員をカバーするものですが、単発派遣は派遣よりもさらに急いで人員を確保したい時に求められます。そのため、派遣される職場は業務量が多くて忙しい可能性があり、プレッシャーやストレスが大きくなりがちです。

また、希望する条件に合う職場が見つかりにくいのもデメリットのひとつです。勤務条件が限定的なうえに求人数が少ないため、自分の希望する日時や勤務期間にぴったり合うものを見つけるのは難しい傾向があります。

さらに、派遣よりも短期契約になるため、人間関係を築くのが難しいのも特徴です。ただし、人間関係を構築するのが面倒は人にとってはメリットになるかもしれません。働きながら職場のスタッフや患者様と良好な関係を築いていきたい人には向いていないといえるでしょう。

なお、単発派遣はキャリアとして認められにくいため、将来的に転職する場合にキャリアとしてアピールするのは難しくなります。また、単発派遣は仕事が短期間であり、次の仕事がすぐに見つかるかどうかわからないため、収入が安定しにくいのもデメリットです。

信頼できる派遣会社を選ぶことが大切

では、単発派遣のデメリットを回避するためにはどうしたらいいのでしょうか。一番大切なのは、派遣関連の情報が充実していて信頼できる派遣会社を選ぶことです。

単発派遣で働くには、まず派遣会社に登録しなければなりません。デメリットを回避し、効率良く収入を得るには、次のポイントに注意して派遣会社を選ぶ必要があります。

・求人数や実績が豊富な派遣会社を選ぶ

実績のある派遣会社は派遣先とのつながりが強いため、派遣社員の希望に合う交渉をしやすくなります。派遣先でトラブルが起こった場合も柔軟に対応してくれるでしょう。また、求人数が多ければ自分の希望に合った求人が見つかりやすくなります。

・しっかりサポートしてくれる派遣会社を選ぶ

サポート体制が充実している派遣会社なら、希望条件に合った求人を紹介してくれるでしょう。単発派遣の求人は日々更新されるため、スピーディーに情報を提供してくれる派遣会社を選ぶことが大切です。求人を探す際は派遣会社の担当者とやり取りをすることが多いため、メールや電話がつながりやすく、しっかりサポートしてくれるところが安心です。

派遣・単発派遣で働きたい人は「アプロ・ドットコム」がおすすめ!

今回は「派遣」と「単発派遣」について紹介しました。どちらの働き方を選ぶにしても、薬剤師の派遣実績が豊富なエージェントを利用するのが、重要なポイントです。特に単発派遣は、取り扱っている会社が限られています。

アプロ・ドットコムは薬剤師専門の人材サービスとして25年以上の実績があり、派遣・単発派遣の求人を豊富に取り扱っています。単発派遣に関しては、専用の求人情報ページから働きたい日を選んで求人を探せるようになっています。

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