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薬剤師の仕事・キャリア

2025.12.05

薬剤師のパートの掛け持ちやダブルワークが稼げるってホント?

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人手不足の慢性化や働き方改革による残業削減、時短勤務制度の普及など、近年薬剤師の働き方は大きく変化してきました。

これらの影響なども受け、従来のようにひとつの職場でフルタイム勤務を続けるだけではなく、パートやアルバイトの勤務を組み合わせる柔軟な働き方を選ぶ薬剤師も増えています。

パートの掛け持ちやダブルワークが本当に稼げるのか、あるいは年収アップに直結するかどうかは、働く地域、勤務先の就業規則、シフトの入り方、ライフスタイルなどによって大きく異なります。

この記事では、薬剤師がパート掛け持ちやダブルワークを検討する際に知っておくべき実情やメリット、注意点・デメリットや向いている人、さらに成功につなげる方法を深く掘り下げていきます。

これから求人を探そうとしている人、好条件の副業を見つけたい人、自分に合う働き方がわからず悩んでいる人などに向けて、実務的な視点から整理していきます。

パート掛け持ち・ダブルワークの実情

薬剤師は一般的に時給が高く、パートやアルバイトでも好条件が提示されることが多い仕事です。「掛け持ちすれば稼げるのでは?」と思う人も多いでしょう。実際には、時給の高さだけでは判断できない複雑な側面があります。

・残業代が付かない場合もある

労働基準法で、週に40時間、1日8時間を超えて労働させた場合は、割増賃金を支払わなければならないと決められています。割増賃金とは残業代のことです。これは、掛け持ちで働いていた場合でも適用され、2つの職場で合わせて週40時間以上、1日8時間以上働いた場合は割増賃金が適用されます。

しかし、どの就業先が割増賃金を負担すべきかが厳格に定められていない、雇用主が掛け持ちを把握していないケースが多いため、残業代を受け取れない可能性が高いのです。

・シフト調整で収入が減るリスクがある

掛け持ちをするなら、シフトが重なることを避けるためシフト調整する必要があります。特にパートやアルバイトの場合、必ずしも申請した通りのシフトにならないこともあるでしょう。

「職場間でシフトが重なってしまう」「急な変更の必要が出てきた」などがあると、想定していた勤務時間よりもシフトが減ってしまう可能性もあります。「パート掛け持ちやダブルワークで仕事を増やしても想定ほど年収が上がらず、むしろひとつの職場でまとめて働いたほうが効率的だった」ということもあります。

・高時給でも高収入になるとは限らない

給与水準そのものも収入に大きく影響します。地域差や企業ごとの給与体系により、同じ薬剤師でも時給に開きが出るのは当然です。

高時給で魅力的に見える求人であっても、いざ働き始めるとシフトが削られ、結局は平均時給の職場のほうが稼げたというケースもあります。掛け持ちの組み合わせ次第で効率よく収入を伸ばせることもあれば、全く伸びないこともあるのが現実です。

掛け持ち・ダブルワークのメリット

掛け持ちやダブルワークという働き方は、単に収入を増やすためだけのものではありません。薬剤師が複数の職場で働くことには、収入アップというわかりやすいメリット以外にもキャリア形成や将来設計に深く関わるさまざまなメリットがあります。ここでは、収入面以外で得られるメリットを詳しく見ていきましょう。

・収入リスクを分散できる

薬剤師は安定した職業というイメージがありますが、派遣薬剤師や非常勤として働く人にとっては、契約が突然打ち切られたり、更新されなくなったり、人員調整によって勤務時間が減らされたりするリスクが存在します。

特に派遣では契約期間が短期に設定されていることも多く、更新のたびに不安を感じる人も少なくありません。

掛け持ちやダブルワークをしていれば、ひとつの職場で収入が大きく減ったとしても、別の職場で収入を確保できます。たとえ急にシフトが削られたとしても、完全に収入が途絶える状況に陥りにくいため、精神的な余裕につながります。

単身世帯や子育て中の薬剤師にとって、突然収入がゼロにならないという安心感は生活基盤を安定させる意味でも大きなメリットになります。

・キャリアチェンジがしやすくなる 

同じ職場で長期間働いていると、新しい分野に挑戦したいと思っても収入を失うリスクからなかなか一歩を踏み出せなくなることがあります。「もし合わなかったらどうしよう」という不安が先に立ち、転職をためらってしまうことも多いものです。

掛け持ちやダブルワークは、こうした不安を軽減してくれます。本業の収入を確保しながら副業として別ジャンルの薬局やドラッグストア、病院で働くことで、リスクを減らしながら新しい仕事内容や職場環境を試すことができます。

自分に合わなければ副業だけを辞めればいいので、キャリアチェンジのハードルが大幅に下がります。

副業先はキャリアの実験場として考えることもでき、調剤スキルを伸ばしたい、在宅に挑戦してみたい、OTC販売を経験したいなど、目的に合わせて柔軟に選べる点が魅力です。試しながら自分に合う働き方を見つけられるので、将来のキャリア戦略が立てやすくなります。

・複数の職場を経験することで業務改善力・知識が飛躍的に伸びる

複数の現場を経験すると、職場ごとに異なるオペレーションや患者様対応の文化を実感できます。調剤薬局、ドラッグストア、病院など、同じ薬剤師の仕事であっても業務内容やフローは大きく異なり、それぞれの現場に強みがあります。

たとえば調剤薬局では処方箋対応の正確さ、ドラッグストアではOTC販売のコミュニケーション力、病院では多職種との連携スキルなどが求められます。掛け持ちをしていると、こうした異なる業務スタイルを自然に比較でき、他職場の工夫や効率化の方法が参考になります。

「この薬局の棚管理は効率がいい」「この店舗の接客フローはトラブルが少ない」と気づくことで自分の業務改善にもつながり、結果としてメインの職場での評価向上にもつながります。

また、複数の業務に触れることで薬剤師としての知識が深まり、自分の適性がどこにあるのかも見えやすくなります。

「調剤が好きなのか」「接客中心のドラッグストアが向いているのか」「チーム医療が楽しいのか」など、自分が本当にやりたい仕事が明確になり、長期的に後悔のないキャリア選択ができるようになります。

・人脈・ネットワークが増える 

掛け持ちやダブルワークをすることで、自然と職場ごとのスタッフや薬剤師仲間とのつながりが増えていきます。業界内のネットワークは、将来転職を考えたときや、独立、業務委託、専門領域へのステップアップなど、何か新しい挑戦をする際の大きな後押しになります。

また、人間関係が広がることはメンタル面の安定にもつながります。職場がひとつしかないと環境が合わない場合に大きなストレスを抱えますが、「ここが合わなくても別の職場がある」という心理的安定が生まれるためです。

複数のコミュニティがあることで気持ちに余裕が生まれ、より健全に仕事を続けられるようになるでしょう。

実際に始める前に必ず押さえるポイント

掛け持ちやダブルワークは魅力的な選択肢ですが、始める前に確認すべき重要なポイントがいくつかあります。

・本業の就業規則を必ず確認

もっとも大切なのは本業の就業規則です。企業によっては副業やダブルワークを禁止していたり、事前申請を義務づけていたり、競業避止義務として同業他社での勤務を禁じている場合があります。これを知らずに副業を始めてしまうと、懲戒処分の対象になる恐れもあります。

・体力とスケジュール管理

体力面やスケジュール管理も大切です。薬剤師の仕事は立ち仕事が多く、調剤、投薬、在庫管理などで集中力をともないます。複数の職場を掛け持ちすると移動時間が増え、1日の労働時間が長くなりがちです。

無理をすると本業に悪影響が出ることもあるので、家庭の事情や生活リズムと調整しながら無理のない範囲で働くことが何より重要です。

・確定申告と扶養

副業収入が発生すると、確定申告が必要になる場合があります。扶養内パートとして働く薬剤師の場合は扶養から外れないよう収入調整が必要なこともあり、税務のルールを理解しておかないと後でトラブルになることもあります。

税金や社会保険の仕組みは複雑なため、必要であれば専門家に相談するのが無難でしょう。

収入アップにつなげるためのポイント

掛け持ちやダブルワークで効率的に収入を伸ばすためには、戦略的な視点が必要です。そのために押さえたいポイントを見ておきましょう。

・時給とシフトのバランスを見極める

収入アップにつなげるなら、時給とシフトのバランスを見極めましょう。時給が高くても、勤務できる時間が少なければ総収入は伸びません。

逆に平均的な時給でも安定して働ける職場なら、結果的に収入が増えることもあります。急にシフトが削られる職場は稼ぎにくいため、できるだけ求人段階で確認するのがおすすめです。

・本業と副業の役割を明確に分ける

本業と副業の役割を明確に分けることも効果的です。本業は安定した収入源として位置づけ、副業は新しい経験やスキルを得るための場所とすることで、ストレスを減らしながらキャリアの幅を広げられます。

夜間や週末だけ働ける職場、短時間勤務が可能な薬局などを組み合わせると、生活リズムを崩しにくくなります。

・副業に理解のある職場を選ぶ

副業に理解のある職場を選ぶことも欠かせません。掛け持ちが一般的なエリアやシフトの融通がききやすい職場なら、副業にも理解があるでしょう。

パート掛け持ち・ダブルワークに向いている薬剤師のタイプ

掛け持ち・ダブルワークに向いている薬剤師にはいくつかの特徴があります。

・勤務時間に余裕がある人

本業の勤務時間が短めで、プライベートの時間を確保しながらも副業に充てる時間的余裕がある人は向いています。無理なくスケジュールを組めるので体力的な負担も少なく、長く続けられるでしょう。

・学習意欲が高く新しいことに挑戦したい人

複数の職場で働くということは、異なる科目の処方箋や医薬品、業務フローに触れる機会が増えるとことでもあります。新しい知識やスキルを積極的に学びたいという意欲がある人にとって、掛け持ち・ダブルワークは成長できる働き方です。

・コミュニケーション能力が高く環境適応力がある人

複数の職場に馴染むには、それぞれの職場の人間関係やルールに柔軟に対応する力が求められます。コミュニケーションに苦手意識がなく、初対面の人とも自然に打ち解けられる人はストレスを感じにくく、チャレンジしやすいはずです。

・キャリアアップをめざしている人

現在のキャリアに不安を感じている人や、将来的に独立や管理職をめざして経験値を増やしたい人にとっても、掛け持ち・ダブルワークは大きなメリットがあります。多様な現場経験は、マネジメントスキルや幅広い知識の習得につながり、キャリアの選択肢を広げてくれます。

掛け持ち・ダブルワークを成功させるには「ひとりで探さない」のが鉄則

薬剤師が副業や掛け持ちの仕事を探す際には、薬剤師に特化した支援サイトやエージェントを利用するほうが、自分ひとりで求人を探すよりも効率的で失敗を避けられます。

勤務条件の確認、好条件の求人の紹介、シフト調整の可否、労働契約の注意点など多くの手間を代行してもらえるので、安心して自分に合った職場を選ぶことができます。

トラブルが発生した際の相談窓口があるのも大きなメリットです。穴場の高時給求人は、一般公開されず支援サイト経由でのみ紹介されることが多いため、収入アップを狙う人は積極的に活用しましょう。

掛け持ち・ダブルワークは「稼ぐ」よりも「未来への投資」

薬剤師のパート掛け持ちやダブルワークは、確かに稼げるチャンスがあり、収入アップにつながる可能性がある働き方です。ただしすべてのケースで収入が増えるわけではなく、労働条件やシフトの安定性、契約内容によって結果は大きく異なります。

掛け持ちを通じて得られるキャリアの広がり、知識やスキルの向上、人脈形成などは、長期的に見れば大きな財産になるでしょう。

掛け持ち・ダブルワークを考えているなら、短期的な収入だけに目を向けるのではなく、将来のキャリア形成への投資という視点で働き方を選んでみてください。無理のない範囲で複数の職場を経験し、自分らしい働き方を構築していくことが長期的な満足度につながります。

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