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薬剤師の仕事・キャリア
2025.10.07
「薬剤師の履歴書」採用担当者の目に留まる書き方とは?
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転職を成功させるには、まず書類選考を通過しなければなりません。応募先企業や雇用形態によって異なりますが、履歴書と職務経歴書が必要なケースが多いでしょう。ここでは、忙しい採用担当者の目に留まる履歴書の書き方を紹介します。魅力的な履歴書を作成して、転職活動を成功させましょう。
目次
そもそも履歴書とは
名前や住所、学歴、職歴、保有資格など、個人のプロフィールを簡潔にまとめた書類が履歴書です。転職先への挨拶状ともいえ、あなたの第一印象を決定づけます。そのため、内容も大事ですが、基本的な履歴書のルールに則った書き方をしないと、社会人としての常識がない人と評価されるケースもあるようです。誤字脱字が多い履歴書も、ミスが多く丁寧に仕事をしない人と判断されてしまう可能性があるので注意が必要です。
履歴書記入の基本ルール
まず、履歴書の基本的なルールを押さえておきましょう。
転職先から指示がある場合は指示に従いますが、指示がない限り市販の履歴書を作成します。パソコンで作成する場合、フォーマットのダウンロードもできます。どの履歴書でも基本のフォーマットに大差はありません。
履歴書の提出方法は、メールで送信、郵送、面接に持参するなど、応募先によって異なります。必ず指示に従いましょう。指示と異なった場合、細かい点を確認しない人といったマイナスの印象を与えます。薬剤師の場合、一つのミスが患者様の体調に影響するため注意が必要です。
・日付
平成、令和といった和暦、西暦、どちらを使用しても履歴書の中で統一されていれば問題ありません。履歴書の日付は、郵送の場合は投函日、面接に持参する場合は持参当日の日付を記入します。
・写真
スピード写真で問題ありませんが、写真はあなたの第一印象を左右します。スーツやジャケットを着用するなどフォーマルな服装で撮影に臨み、髪型やメイクは清潔感を重視しましょう。写真館で撮影してもらうと、よい仕上がりになるのでおすすめです。なお、プライベートで撮影した写真を切り抜いたものや自撮りしたものはNGです。
印象が大きく変わらないよう、3ヵ月以内に撮影したものを使用します。写真が剥がれてしまった時のために、裏側に名前を記入しておきましょう。モノクロでもOKなケースもありますが、一般的にはカラーの写真を貼付します。
・氏名、生年月日、住所
氏名は大きく見やすい字で記入し、姓と名の間にはスペースを空けるのが一般的です。履歴書に「ふりがな」とある場合はひらがな、「フリガナ」とある場合はカタカナで、名前や住所のふりがなを記載します。
生年月日は和暦、西暦、どちらで記入しても構いませんが、履歴書内で揃えます。年齢は満年齢で記載します。履歴書に記載の住所に書類が届くことがあるため、住所は都道府県から書き、アパートやマンション名は省略せずに記載します。
・電話番号、メールアドレス
電話番号は固定電話・携帯電話のいずれかを記入します。連絡がつきやすい番号を書いておくといいでしょう。非通知番号からの着信拒否設定を解除しておくと安心です。メールアドレスは入社書類などの送受信が行われることも考えて、パソコンのアドレスを記載するのが一般的です。
ドメイン指定で受信拒否設定などをしている場合は、連絡が受け取れるように設定を見直しておきましょう。なお、現職のメールアドレスを使うのは避けてください。職場にきちんと話す前に、転職すると知られてしまい、円満退職しにくくなる可能性が高まります。
・学歴・職歴
まず、学歴から記入し、1行空けてから職歴を記入します。どちらも時系列順に並べます。
学歴は、1行目の中央に「学歴」と記入したあと、高等学校卒業から書くのが一般的です。学校名は〇〇高校ではなく〇〇高等学校と省略せずに記載します。学部や学科名も省略してはいけません。
職歴は学歴から1行空け、中央に「職歴」と記入したあと、時系列に記入します。学生時代のアルバイトを除き、正社員、パート、派遣などの雇用形態を問わず在籍期間が短い職歴も全て記載しましょう。
薬剤師は転職が多い職種のため、転職回数が2~3回なら採用時に不利になりにくい傾向があります。なお、抜けや漏れがあった場合、経歴詐称になる可能性があります。転職回数や異動が多く履歴書に収まらない場合は、「職務経歴書に詳細を記入」と記載します。
入社・入職年次、退社・退職年次も正確に記載し、株式会社や医療法人などは「(株)」「(医)」などと略さずに記入します。合併・買収等で法人名が当時と異なる場合は、「株式会社○○薬局(現・株式会社△△薬局)」のようにしておくといいでしょう。雇用形態や部署名まで書いてあると、採用担当者が理解しやすいため好印象を与えられます。
退職については「一身上の都合により退社」を使用するのが一般的です。会社都合の場合は「会社都合により退職」とし、結婚・出産・介護や配偶者の転勤などの場合は、理由をそのまま記載して問題ありません。現職の退職予定日が決まっている場合は「20XX年◯月◯日退職予定」と記載します。在職中の場合は「現在に至る」と書いておきましょう。
派遣で働いていた期間がある場合は職務経歴の記載方法が少し異なり、登録した派遣会社の名前、実際に働いていた派遣先企業を分けて書きます。たとえば、「〇〇派遣会社に登録、□□株式会社に派遣社員として就業」とします。派遣期間が終了して仕事から離れた場合は、「派遣期間満了につき退職」。契約期間中に自分の都合で仕事を辞める場合は「一身上の都合により退職」としてください。
・免許・資格
薬剤師免許を取得した年月日は必ず記入します。薬学部を卒業見込みの場合は、「20XX年XX月 薬剤師免許取得見込み」と記載します。認定薬剤師や専門薬剤師の資格を保有している場合は、正式名称で記載しましょう。
他にも仕事で役立ちそうな資格や免許を保有していたら、もれなく記載しましょう。在宅医療を行っている薬局なら、運転免許やケアマネジャーがあると有利です。外国人の患者様が多いエリアやインバウンドの観光客が多く来店するドラッグストア、製薬企業への転職を希望する場合は、TOEICなどの英語の資格、その他の外国語の資格も優遇されます。持っている場合は忘れずに記載してください。
今勉強中の資格があるなら「取得見込み」と書いておくと、仕事に前向きに取り組む姿勢をアピールできます。
・志望の動機、自己PR、趣味、特技など
志望動機、自己PRは履歴書の中で、合否を決める重要な部分です。必ず自分の言葉でまとめ、200字~300字程度に収めます。一文が長くならないように気をつけましょう。複数の企業に応募する際でも使いまわしはNG。必ず企業ごとに書き分けます。
「転職をする理由」「志望先の魅力」「志望先で自分が貢献できること」の流れでまとめると、読みやすい文章になります。「なぜ他社ではなく応募先の企業・薬局を選ぶのか」が明確にわかるようにしておくと、熱意が伝わります。面接でも「他社ではなく、当社なのか」は必ず聞かれるため、書類作成の段階からしっかりと考えておくと面接でも堂々と話せるでしょう。
採用担当者は入社後に活躍してくれる人物かどうか、自社にマッチするかどうかを重視しています。あなたの強みと志望先が求める人材像が一致していると、高評価を得られます。志望先のHPを読み込んだり、実際に店舗や薬局を訪れてみたり、転職支援サービスの担当者に聞いてみたりと、企業研究は必ず行いましょう。
なお、転職理由を記載する際、現在や前の職場を批判することはNGです。転職しても「不満があれば辞めてしまう人」「社内で問題を起こしそうな人」という印象を与えてしまいます。本当の転職理由はネガティブなものであったとしても、ポジティブに変換して伝えることが大切です。
たとえば、キャリアアップの機会が少なかったなら、「薬剤師として業務の幅を広げていきたい」、今の職場では望む仕事ができなさそうだったら「前職の経験の中で○○と考えるようになり、その思いを実現させるために転職を決意した」のように書いておきましょう。
書類上の敬称は病院なら「貴院」、薬局なら「貴局」、ドラッグストアなど運営元が株式会社なら「貴社」とします。文末は「です・ます」で統一します。趣味・特技はあなたの人柄を把握するためのものです。あなたらしさが伝わるものを選んで記入しましょう。
・通勤時間・扶養家族・配偶者・配偶者の扶養義務
扶養家族や配偶者の扶養義務は、就業後の手当等に関わる部分です。正確に記載しましょう。
・本人希望記入欄
特別な希望がない限りは「貴社の規定に従います」と記載します。入社・入職時期や勤務時間に希望がある場合や転居が可能な場合は、ここに記入します。年収や待遇面に関しては履歴書には書かず、面接で確認するのがおすすめです。
手書きとパソコンでの作成、どちらがいい?
熱意が伝わるから履歴書は自筆がいいという人もいれば、パソコンと手書きに差はないという人もいます。担当者の好みによるところが大きいため、指示がない場合はどちらでも構いません。手書きしたか、パソコンで作成したかよりも、志望動機や職務経歴の内容、レイアウトのほうが大切です。
手書きで書く場合は、黒のボールペンを使用し、読みやすい字で書きましょう。間違えた場合は修正液を使わずに再度書き直します。志望動機に余白や空きスペースが多いと熱意がないように見えてしまうため、8割は埋めることを意識しましょう。ただ、あまりにも小さい文字で詰め込むと読みにくいため注意が必要です。きれいな字であることよりも、丁寧で熱意のこもった字であることが大切です。
パソコンで作成する場合は、ビジネスにふさわしいフォントで統一し、見やすい文字サイズに調整します。不要な空白や記号が入らないようにするなど、レイアウトにも気を配ります。最後に印刷して確認すると安心です。
いずれにしろ履歴書を見たときに、採用担当者が読みやすい、整っている、読み手に配慮されていると感じる状態がベストです。患者様や同僚の薬剤師にも気を配れる人と判断され、書類選考を通過しやすくなるでしょう。
志望動機のまとめ方のコツ
履歴書の中で最も書きにくく、まとめるのに時間がかかるのが志望動機でしょう。例として挙げられている文章をそのまま使うと、自分の強みをアピールできません。ここでは強い志望動機を効率的に書き上げるコツを紹介します。
・自分のキャリア、スキルの棚卸を行う
今までどのような職場で働いてきたか、どのような業務を担当してきたか、実績、楽しかったこと、苦労したこと、学んだこと、獲得したスキルなどを全て書き出してみましょう。時間をとって改めて振り返ってみると新鮮な気づきがあるはずです。全て書き出した後に、転職先でアピールできる内容だけをピックアップすると、あなたのよさを最大限にアピールできます。
・企業研究を行う
同じ調剤薬局でも、企業理念や強みとしている分野、待遇や就業体制は異なります。「自宅から近いから」「給与が高いから」だけではなく、企業理念が自分の考えと一致しているか、自分の強みやこれまでのキャリアを活かせるかを判断基準にすると、ミスマッチを防げます。複数の企業に応募する場合は、一社ずつ企業研究を行いましょう。
企業のHPや求人票を読み込んだり、実際に訪問したりなど念入りに企業研究をしましょう。職場の雰囲気などは外からだとわかりにくいため、転職エージェントに頼るのもおすすめです。
キャリアやスキルの棚卸、企業研究を行うと、志望先で自分が貢献できることが見えてきます。遠回りのように見えますが、この2つを丁寧に行っておくと、職務経歴書や面接にも活かせます。志望動機は面接でも必ず聞かれる項目です。筋が通っていると本気度が伝わります。
履歴書を見て「この人と一緒に働きたい」「この人なら薬局・病院で活躍してくれそうだ」と採用担当者・人事担当者に思ってもらうことが、書類選考突破のコツです。
強い履歴書を作りたいなら「アプロ・ドットコム」に相談を
キャリアやスキルの棚卸をしようとしても、客観的に自分のことを把握するのは意外と難しいものです。実際に書こうとすると、うまくまとまらないと悩むこともあるでしょう。働きながらの転職活動は時間がなく、企業研究をするのも大変です。
そんなときは、薬剤師の転職支援実績が豊富な「アプロ・ドットコム」にご相談ください。経験豊富なキャリアドバイザーがヒアリングを通して、あなたの強みを明確にして、ご希望にあわせた職場や雇用形態を提案します。
職場の雰囲気といった求人票からはわからない情報も把握しているので、納得できる職場に出会えるでしょう。転職するかどうか、悩んでいる状態でも構いません。まずは、お気軽にご相談ください。