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薬剤師の仕事・キャリア
2025.05.13
薬剤師のおすすめ勉強法と挫折しないためのアイデア キャリアアップしたい薬剤師は必読!

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国家資格が必要な薬剤師の仕事は、他の職種に比べて収入や働く機会などが安定しています。だからといって、薬剤師はただ仕事をこなしているわけではありません。日々更新される最新の医療情報を把握し、専門知識を身につける必要があります。勉強している薬剤師はたくさんいますが、仕事やプライベートの合間にするのは大変なこと。勉強しようと思いながらもなかなか手が付けられないこともあるでしょう。
この記事では、「勉強に苦戦している」「キャリアアップしたい」「ブランクから復帰したい」という薬剤師のために、おすすめの学習法と挫折しないための工夫を紹介します。ぜひ参考にしていただいて、自分に合った学習法を見つけてください。
目次
薬剤師におすすめの学習法6選
効率よく学習を進められる理由は、人それぞれ違います。大切なのは、「無理なく続けることができる」「自分に合った方法を見つける」ことです。ここからは、おすすめの6つの方法を紹介します。
・セミナー・講演会に参加する
企業や団体が主催する医療関連のセミナーや講演会はたくさんあります。薬剤師向けのものも多く、参加することで専門的な最新の知識を学ぶことができます。各分野の専門家や研究者の話をリアルタイムで聞けるだけでなく、参加すること自体が勉強にもなります。
また、参加者はその講演やセミナー内容に関心を持っているので、同じテーマに興味を持つ医療関係者や薬剤師とのつながりもできます。仕事や勉強に対するモチベーションも上がるでしょう。情報交換や人脈づくりの場でもあるので、ほかの人の勉強の仕方を聞いたり、アドバイスをもらったりすることもできます。
セミナーや講演会の開催情報をまとめているWebページでは、いつ・どんなものが開催されているのかチェックできます。関連する団体のメールマガジンに登録して定期的に情報を入手するのもよいでしょう。開催場所が遠い、参加するのは少し敷居が高い、という場合は、オンラインで開催されるものなら参加しやすいかもしれません。
まずは、自分が興味のあるテーマや話を聴きたい講師などを探して、気軽に参加してみましょう。せっかく参加するのですから、疑問や不明点はその場で必ず解消するようにすると良いですね。
・勉強会を開催する・参加する
講演会やセミナーに参加するのはハードルが高いという方には、勉強会に参加するという方法もあります。薬局や病院のなかには、定期的に勉強会を開催している職場もあり、実際の現場や今の業務に関連する身近な課題を取り上げることが多いので、理解や吸収もよりスムーズになるでしょう。
参加者も上司や先輩、仕事仲間などの身近なメンバーなので、納得するまで質問することができます。「人と勉強するほうがはかどる」「真剣にこれから勉強したい」という人は、自分から勉強会を開催したり、提案したりしてみるのもいいかもしれません。
・専門サイトを活用する
情報収集という点では、Webの専門サイトが最適です。論文やニュース、臨床現場から発信される情報など、最新の医療情報が掲載されています。さらに専門知識や業界動向、コミュニティーなどの医療従事者に向けた情報が集約されているため、情報交換もできます。
厚生労働省ホームページの「医療分野のトピックス」には、政府の医療分野への取り組みの紹介、セミナー開催情報などが掲載されています。そのほかにも地域医療や診療支援、最新の医療ニュースや感染症、医薬品研究についてなどの専門的な情報を入手できるサイト、医学雑誌や学術誌についてのサイトやデータベースなどさまざまなものがあります。海外の医療情報を簡単に入手できるのも「Webサイトならでは」でしょう。
ただし、情報の正確さには注意してください。検索した情報が本当に正しいものなのか、いつ発表されたものなのかなど、常に内容や掲載時期をチェックする習慣をつけましょう。信頼できるサイトで情報を入手するのが基本です。
・学習アプリを使ってみる
最近では、専用のアプリを使ってスマホやタブレットでも勉強することができます。保険制度や調剤報酬の勉強ができるものから、電子書籍化された専門書を管理し、自分だけのメモを作れるアプリまでさまざま。無料で使えるものもあります。
手軽にコツコツと勉強することができ、仕事の合間などの空き時間や通勤時間などのスキマ時間も有効に使えます。毎日少しずつ、自分のタイミングで勉強できるので習慣化しやすく、勉強も続けやすいでしょう。
アプリを使用するなら、自分に合ったものを選ぶのがおすすめ。ただし、Webサイトと同様にきちんと更新され信頼性のあるものを選びましょう。特に医療従事者の情報は悪用されないとも限りません。セキュリティなどにも注意し、個人情報の漏洩などにも気をつけたいところです。
・診療ガイドラインを利用する
診療ガイドラインとは、診療の質の向上を実現するために、最低限必要な治療法や現段階で最も有効な治療法について科学的根拠を基に示したものです。患者様と医師が治療法を決めるうえで重要な判断材料になるもので、薬剤師は医師が処方した薬剤から処方意図や治療方針などを知ることができます。Web上で見られるものも多いので、自分の業務に関わるものや、活かせる分野のものを読むと勉強になるでしょう。
ただし、検査法や治療法のエビデンス、医療制度の変化などにより、数年ごとに改訂されます。最新版かどうかを常に確認してください。
・資格取得にチャレンジしてみる
日々医療が進歩するなかで、患者様に正確で適切な対応をするために、最頻情報を把握して常に知識のアップデートが欠かせないとわかってはいても、勉強し続けるモチベーションが続かない人もいるでしょう。それならスキルアップやキャリアアップにつながる認定・資格取得を目標にするのも方法のひとつです。
自分の将来にもつながる資格試験なら、自然とやる気もアップするでしょう。明確な目標があることでブレずに学べて、試験まで計画的に勉強することもできます。体系的に勉強できるので、効率的に知識が身につきます。
挫折しないための3ポイント
おすすめの勉強法を見つけたとしても、継続して勉強するのはなかなか大変です。挫折してしまわないように、次のポイントを工夫してみましょう。
・「マイノート」で整理・アウトプットする
Webサイトやアプリを使って最新の情報を入手したり、セミナーや講演会、勉強会などに参加したりすることで知識や情報はアップデートされるでしょう。ただ、普通はそれだけではなかなか知識として定着しません。
自分なりのマイノートを作り、勉強したことをまとめると情報が整理でき、後から見返す際にも役立ちます。理解度を客観的に把握できるので、どれだけ進んだのかもわかりやすくなります。インプットしたことを自分の言葉でアウトプットするというのは、本当に理解していないとできないことです。読んだり聴いたりしたことをそのまま書くのではなく、自分の言葉でまとめるのがコツです。
ノートをまとめる際にもコツがあります。自分の使いやすいようにまとめ方や書き方のルールを作っておくと見返しやすくなります。持ち歩くつもりなら小さめのノート、書き込む情報量が多ければルーズリーフを使うのもおすすめです。
インデックスや付箋でブックマークを作ると、見たいところをすぐに見ることができます。また、薬剤師には知っておくべき数値やデータ・用語も多いため、コピーやプリントアウトをして貼りつけることで、正確な数値やデータもすぐに確認できるようになります。
・勉強する時間や集中できる空間を工夫する
勉強を続けようとしても、「何となく」ではなかなか続きません。「行き帰りの通勤時間」「お昼休みや休憩時間」「朝1時間早く起きて勉強する」など、時間や曜日などを決めておくと継続しやすくなります。最初は大変でも、習慣化させれば自然にできるようになるものです。
また、集中できるように環境を工夫するのも大切です。「勉強の間はスマホを近くに置かない」「お気に入りのカフェで1時間勉強する」「アロマを使って集中できるようにする」など、落ち着いて過ごせる空間で勉強するのも効果的です。
・できた時の「ご褒美」や「小さな目標」を決める
「勉強が終わったら好きなお店のスイーツを食べる」「推しの動画を観る」など、「ごほうびタイム」を設けるのも挫折しないポイントのひとつです。たとえ勉強が苦手だったとしても、好きなことのためには頑張れるはずです。リラックスできることでメリハリもつき、長く続けることができます。
それほどハードルが高くない「小さな目標」を立てるのもおすすめです。目標が高すぎるとクリアできない可能性もあります。「今日は〇ページやる」「今週は新薬について網羅する」など、少し頑張れば達成できそうな目標を立てると、クリアしたことで達成感を得られます。
達成感の積み重ねが自信になり、成功体験はモチベーションになるでしょう。勉強することに楽しさや面白味を感じられるようになれば自然と継続して勉強できるようになり、さらに高い目標もめざせるようになります。
ブランクや子育てから勉強する時間が取れない薬剤師には
ここまで、おすすめの勉強法と挫折しないコツを紹介しました。特に現在は子育て中で復帰を考えているママ薬剤師や、ブランクのある薬剤師にとって現場を離れての勉強はさらに大変です。
本当に仕事にきちんと復帰できるか不安に思っている人もいるでしょう。そんな人には、職場の研修制度や薬剤師会の復職支援プログラムを利用するのも方法のひとつです。
・復職支援プログラム
各都道府県の薬剤師会には、ブランクのある薬剤師に向けた復職支援プログラムがあります。利用することで、病院や薬局などで働く現役の薬剤師から、仕事についてアドバイスをもらえます。
プログラムによっては、調剤業務に加えて最近の医薬情報などについても研修してくれることもあります。1人で勉強するよりも、復帰の準備がしやすくなるでしょう。興味がある人は、住んでいるエリアや勤務地の都道府県薬剤師課のホームページを検索してみてください。
・職場の研修制度
研修制度が充実した職場を転職先に選ぶのもおすすめです。職場内の研修では、現場業務に必要な知識を現役職員から教わることができます。さらに、最近ではインターネットで学習できるeラーニングを導入している職場も増えてきています。自分のペースや好きな時間での受講も可能なので、少ないスキマ時間を有効活用して勉強できるでしょう。
薬剤師は自己研鑽が大切。自分にプラスになる職場を選ぼう
国家資格試験に受かれば薬剤師として働けますが、仕事を続けていくなかで常に学習を求められるのが薬剤師です。医療現場では常に新しい治療法や技術、新薬が登場し、法改正も頻繁に行われます。薬だけ見ても、毎年100種類以上の新薬が承認されています。
患者様に正確な情報や適切な服薬指導を行うためには、常にスキルアップを心がけ、最新の知識や技術を身につけておくことが大切です。薬剤師として働きながらの勉強は大変かもしれませんが、この記事で紹介した勉強法などを実践して、ぜひこれからも研鑽を積みましょう。
とはいえ、勉強に終わりはないだけに「いくら勉強していても常に自分の知識不足を感じる」「今の職場ではスキルアップのための時間が取れない」など、不安に感じている人もいるかもしれません。そんな人は、思いきって転職してみるのも選択肢のひとつです。
今よりも余裕のある職場に転職すれば、勉強時間を確保できます。人材育成や薬剤師のスキルアップに力を入れている職場を選べば、知識不足も解消できるでしょう。現場で得られる知識は貴重で、自分にとってプラスになる職場を選びたいものです。
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