転職ノウハウ

薬剤師の転職活動を成功させるポイントや転職活動の流れを解説。応募書類の書き方や面接対策など、アプロ・ドットコム(IQVIAグループ)が培ってきたノウハウもご紹介して、薬剤師のみなさまの疑問や不安を解消いたします。

薬剤師の職務経歴書の書き方

職務経歴書は履歴書では伝えきれないキャリアを説明し、自己アピールをするための書類です。薬剤師の転職活動においても、履歴書より職務経歴書が重視されます。

ここでは、薬剤師転職を成功に導く「強い職務経歴書」の書き方を伝授します。

そもそも職務経歴書とは

「今までどのような仕事を経験し、どのような結果を出してきたのか」「過去の経歴を踏まえて、転職先の企業でどのように活躍したいのか」を、A4サイズの用紙で1~2枚にまとめたものです。書類選考で大きなウェイトを占め、面接においても話題の中心になるなど、職務経歴書の良し悪しが採用の合否を左右すると言っても過言ではありません。

職務経歴書には履歴書のように決まったフォーマットはありません。手書きでも構いませんが、パソコンで作成するのが一般的です。游明朝や游ゴシックなど、初期設定のフォントを使えば問題ありません。

書類を一目見ただけで何が書いてあるのかを把握できるよう、見た目に変化をつけることがポイントです。いわゆる「ベタ打ち」はやめましょう。項目ごとに小見出しを付ける、小見出しはフォントを変えたり太字にしたりする、表や罫線を活用して適度なスペースを作るといった工夫をしましょう。見やすいレイアウトの職務経歴書からは、読む人への配慮が感じられます。

最初はキャリアの棚卸しから

いきなり作成するのではなく、まずは今までの職歴をすべて棚卸しして、「どこで何を行い、どのような結果を出してきたのか」を書き出します。その際には具体的なエピソードや実績となる数値、職位もあわせて書き出しましょう。

すべて書き出したら、応募先にアピールできる実績や経験、スキルを抽出してまとめていきます。自分の魅力を強くアピールできる職務経歴書が作成できるでしょう。

まとめかたのコツ

◆キャリアの軸を意識する

過去から転職に至るまで一本の軸が通ったストーリーを作れると、強みがわかりやすいですし、説得力が増します。薬剤師としてどのような思いで、どのようなキャリアを積んで、今後どのように活躍していきたいのかを明確にしましょう。

◆前向きで力強い表現を使う

実績をアピールする際に、「○○に一生懸命取り組みました」「さまざまな経験をしました」といった抽象的な表現では、相手に伝わりません。「経費の5%削減に貢献しました」「業務の効率化を提案し、リーダーとなって実行しました」のように、具体性がある強い表現で説明します。数字を伴う実績は客観性が加わるため、数字で表現できるなら必ず取り入れましょう。

◆「患者」と呼び捨てにしない

近年、医療業界では「主体は患者様」「サービス業としての医療」の考え方が強まっており、「患者様」と表現することが一般的です。そのため「患者」と呼ぶことに違和感を覚える会社や採用担当者も多くなっています。

せっかく「病気やケガで苦しんでいる方の役に立ちたい」などとアピールしていても、「患者」と呼び捨てにしていると説得力に欠けます。応募書類や面接ではもちろん、新しい仕事に就いたあとも「患者様」と表現するよう心がけましょう。

項目ごとに基本情報をチェック!

職務経歴書に決まったフォーマットはありませんが、一般的な書き方を紹介します。

①日付

郵送ならポストに投函する日、持参する場合は持参する日を記入します。西暦でも和暦でも構いませんが、職務経歴書と履歴書で統一しましょう。

②職務要約

今までの経歴を200字程度で端的にまとめます。応募するポストや職場で活かせる内容を中心に記入するとよいでしょう。リーダーや教育担当の経験、業務改善に携わった経験は強みとなります。

③職務経歴

今までの職歴を、具体的な業務内容がわかるようにまとめます。病院ならば病床数や職員数、診療科といった、病院の種類や規模がわかる情報を可能な範囲で記入します。薬局ならば応需科目や店舗数、一日の処方箋枚数などです。表などを用いて視覚的なわかりやすさを重視することがポイントです。病院名や企業名は省略せずに、正式名称を記入しましょう。

薬剤師は患者様への接遇スキルや、医師や看護師、事務といった他の職種とのコミュニケーション能力も必要です。コミュニケーション力の高さをアピールできるエピソードがある場合は、具体的に記入すると高評価を得られるでしょう。

一般的には過去から時系列に書く「編年体式」でまとめます。しかし職歴が多い場合は、企業勤務経験や調剤薬局経験などで職歴をまとめる「キャリア式」にすると、強みや経歴が伝わりやすくなります。直近の経歴を強くアピールした方が転職に有利であれば、現在から過去にさかのぼって書く「逆編年体式」でまとめましょう。

いずれの方法で書くにしろ、自分の魅力を最大限アピールするのが肝心です。数字を使うことはもちろん、表彰歴やマネジメント歴、指導歴などについても忘れずに記載してください。

④取得資格

取得した資格や免許を正式名称で、時系列で記載します。履歴書に書ききれなかったものがあれば、職務経歴書に記載します。

⑤得意とする分野・経験・スキル

応募先の職場で活かせる経験やスキル、強みを箇条書きにしてまとめます。薬剤師の転職では疾患や薬の知識はもちろん、ヒアリング力やコミュニケーション力、問題解決力やリーダーシップも重視されます。かかりつけ薬剤師や在宅医療、オンライン服薬指導の経験がある場合も強みとなりますので、アピールしておきましょう。

⑥自己PR

職歴や実績に加えて、あなたの人柄を伝える場所となります。印象深いエピソードを1~2個に絞り、客観的かつ具体的に表現することがポイントです。「勉強したい」や「成長したい」という表現は、転職においては受け身と捉えられがちです。自分が転職先でどのような貢献ができるかという視点からまとめると、積極性が伝わります。

転職を決意したら、アプロ・ドットコムに相談を

採用の結果を左右する職務経歴書ですが、自分一人でまとめるのはなかなか大変なものです。書き方に悩んだら、薬剤師に特化した人材紹介会社のアプロ・ドットコムにご相談ください。丁寧なヒアリングを通して、あなたの希望条件や強みを明確にし、職務経歴書の作成をサポート。もちろん適切な職場もご紹介します。