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薬剤師の仕事・働き方・キャリアに関するトピックスから、最新の薬剤師求人、派遣や単発派遣に関する法律やルールまで。薬剤師の最新事情に精通したアプロ・ドットコムのスタッフが、就職・転職に役立つ記事を配信いたします。

アプロママ特集

薬剤師の仕事・キャリア

2025.08.01

ゼッタイ子ども優先!のママ薬剤師は派遣?パート?

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ママ薬剤師として働きたい人のなかには、子どもが最優先という人もいるでしょう。子育て重視派にとっては、どれだけ子どもとの時間を取れるかが仕事を選ぶ際の大きなポイントになります。

正社員で働くのはなかなかハードルが高いため、派遣薬剤師かパート薬剤師を選択する人も多いかもしれません。しかし、「薬剤師の派遣とパートってどっちが良いのかな…」「しっかり稼げて家庭との両立がしやすい方で働きたいな」など、「派遣とパートの具体的な違いがわからない」「どちらが自分に合っているのかわからない…」と悩む人も多いようです。

派遣とパートは似ているところもありますが、実はさまざまな違いがあります。今回はその違いをわかりやすく解説します。何を優先するかによって向いている働き方が異なるので、しっかり理解してから選択しましょう。

ママ薬剤師は増えている!

子育てをしながら働くママ薬剤師は増加傾向にあります。その背景には、子育てがひと段落した女性の社会復帰が進むとともに、育児支援を行っている企業が増加したり、支援が充実したり、ママ薬剤師が働く環境が整ってきたためです。しかし売り手市場であるにもかかわらず、希望する職場が見つからないケースも少なくありません。「近所で働きたい」「小さい子どもの育児に理解がある職場を希望している」「長時間働けない」など、それぞれの要望があるからです。

再就職を考える際に、パートという働き方を選ぶ人が多いようですが、最近は派遣薬剤師を検討する人も増えてきました。育児と仕事の両立を考えながら、自分に最適な選択肢を見つけることが重要になってきているのです。

派遣薬剤師とパート薬剤師は雇用先が違う

派遣薬剤師とパート薬剤師の大きな違いは、雇用先が違うことです。派遣薬剤師は就業先企業ではなく派遣会社と雇用契約を結ぶため、給与は派遣会社から支払われます。単発派遣や有期派遣など柔軟な働き方が選べるのも、派遣の特徴といえるでしょう。対してパート薬剤師は、就業先企業に直接雇用されており、直接給与が支払われます。

派遣とパートの違いをわかりやすく解説!

ここからは、派遣とパートの違いについて詳しく見ていきましょう。

仕事内容

薬剤師の基本的な業務には、処方箋の確認、薬のピッキング、監査、服薬指導、薬歴管理、発注、医師や看護師との連携などがあります。派遣薬剤師は調剤や投薬が主な業務であり、即戦力が求められるため、業務範囲が限定的なのが特徴です。

一方、パート薬剤師はこれらの基本業務に加え、在庫管理やクレーム対応など店舗業務を担当することも多く、業務範囲が広い傾向です。また、職場に長期的に勤務する場合は、新人指導や後輩のフォローなどの役割を担うこともあります。さらに、管理薬剤師のサポートを行うケースもあります。

給与

給与面では一般的に派遣薬剤師の時給のほうが高く、3,000円から4,500円程度が相場です。勤務エリアが地方など人手不足の地域の場合や、豊富な経験や高いスキルがあることによってさらに高額になる場合もあります。以前は時給に交通費が含まれており、別途交通費が支給されないケースもありましたが、最近は交通費が支給される求人が増加しています。ただし、昇給や賞与はありません。

パート薬剤師の時給は2,000円から2,800円程度となっており、派遣薬剤師と同じように地方や不便なエリアではもう少し高くなることもあります。派遣薬剤師に比べると時給は低めですが、職場によっては昇給や賞与がある可能性があり、交通費の支給も一般的です。

働き方

派遣薬剤師はあらかじめ希望条件を設定し、それに合う職場と契約を結ぶため、自由度の高い働き方が可能です。「週2日」「1日3時間」「子どもの学校時間のみ」など、一人ひとりの希望に合わせやすく、負担の大きい業務や残業、夜勤など不規則な働き方を避けられるのがメリットです。

ママ薬剤師は、子どもの成長に合わせて通勤時間や勤務時間の調整が必要になる人も多いでしょう。たとえば、小学生なら週3日、中学生ならフルタイムで働きたいなど、状況に合わせた働き方をしたくなるかもしれません。派遣薬剤師は契約更新の際に条件の見直しができるため、子どもの成長に合わせた柔軟な働き方ができます。

一方でパート薬剤師はシフト制で勤務するケースが多く、勤務時間や日数は調整しやすいものの、仕事内容の選択は難しい傾向です。また、土日勤務や残業を断れない可能性もゼロではありません。さらに、パート薬剤師は職場の人員体制により勤務条件の変更が難しい可能性があります。そのため、子どもが中学生になったらかといって、急に週5日やフルタイムで働けるとは限りません。

雇用条件

派遣薬剤師は派遣会社と契約をして派遣先企業で働きます。契約期間は数ヶ月から半年程度の短期間が多く、更新すれば最長3年まで同じ職場で働けます。より長く勤務を希望する場合は、部署変更をしたり、派遣社員を辞めて正社員として働いたりする必要があります。派遣の契約満了後は新たな職場を探すことも可能です。また、「紹介予定派遣」で働けば、正社員へのステップアップも不可能ではありません。

派遣は最短1ヵ月から始められ、出産・育児のブランクに対する不安があっても気軽に挑戦できるところも魅力です。たとえば、職場復帰前にお試しのような感覚で勤務し、調剤や服薬指導のスキルを確認したり、職場の雰囲気を確かめたりもできます。1日からの単発なら、さらに気軽に確かめられるでしょう。

パート薬剤師は派遣と異なり、就業先に直接雇用されるため、契約期間が比較的長く、更新を前提とした継続雇用が一般的です。職場によっては正社員登用のチャンスがあり、一定条件を満たせば就業先企業の社会保険加入や福利厚生利用も可能です。

福利厚生

前述したように派遣薬剤師は派遣会社と契約するため、福利厚生は派遣会社の制度を利用します。派遣先企業の福利厚生は受けられませんが、大手派遣会社では手厚い福利厚生が整っている場合もあり、パート薬剤師よりも充実しているケースもあります。

一方でパート薬剤師は就業先企業の直接雇用であるため、大手ドラッグストアや調剤チェーンでは充実した福利厚生が期待できます。たとえば、法律で時短は3歳までと定められていますが、大手チェーンでは小学1年生まで利用できるなど、手厚い支援を用意しているところもあります。ただし個人薬局や小規模チェーンでは、福利厚生が不十分な職場もあるので、必ず確認するようにしましょう。

人間関係

派遣薬剤師は働く場所が定期的に変わるため、人間関係に縛られることが少なく、トラブルが発生した際には派遣会社が仲介して解決してくれます。保育園の送り迎えが必要なママ薬剤師の場合、パートでは人間関係を考えて残業を断りにくいかもしれませんが、派遣薬剤師なら決められた時間で仕事を終えられます。仕事とプライベートをしっかり分けたい人にぴったりといえます。

パート薬剤師は異動や転勤がなく、同じ職場で長期間働き続けるためスタッフとの協力関係が求められます。関係性が良好な場合は居心地がよくなりますが、トラブルが発生したら自分で解決する必要があります。

仕事の探し方

派遣社員の場合、まずは自分で派遣会社を探す必要があります。派遣会社を見つけたら、登録し、仕事・求人を紹介され、契約して就業開始という流れになります。

パートの場合は、チラシやフリーペーパー、求人誌などで探すこともできますが、掲載されている薬剤師の求人は少ないうえに、パートやアルバイトの求人は限られています。そのため、求人情報を効率よく探すためには、専門の転職サイトを活用するのがおすすめです。

派遣薬剤師が向いているタイプ

派遣薬剤師は自由度の高い働き方が可能で、高時給で効率よく短時間勤務ができます。時給が比較的高いため、短期間・短時間でしっかり稼ぎたい人にとって理想的でしょう。

契約更新が短期間で行われるため、人間関係に煩わされることが少ないのも特徴です。勤務条件をその都度変えられるため、同じ派遣会社に登録しながら子どもの成長に合わせて仕事を変えていける点もメリットです。職場が変わることに抵抗がない人のほうが働きやすいといえるでしょう。

パート薬剤師が向いているタイプ

パート薬剤師は同じ職場で長くケースが多く、職場の同僚や患者様と長期的な関係を築くことができます。そのため、地域に根差して働きたい人や、安定した環境を求める人に適しているといえるでしょう。また、異動や転勤がないので、慣れた環境で生活を維持しながら仕事を続けられるのも魅力です。

正社員をめざしたい人や勤務経験が少ない人、ブランク解消のために少しずつ慣れていきたい人にも向いています。幅広い診療科目を学びたい人にとっても、有力な選択といえるでしょう。給与交渉やシフト交渉に不安を感じる人は、薬剤師専門の転職サイトを利用すればサポートを受けられるので安心です。

派遣社員として働く際の注意点

派遣薬剤師は高時給かつ短時間・短期間で働くことができ、充実した福利厚生を受けられるため家庭や子どもを優先したいママ薬剤師に適した働き方です。しかし、正社員やパートに比べて求人数が少ないため注意が必要です。

派遣薬剤師の求人は、調剤薬局や病院が急募として期間を限定して募集するケースが多く、条件がよいため競争率が高くなりがちです。少しでも興味がある求人が見つかった場合は、早めに問い合わせてください。

パートとして働く際の注意点

パート薬剤師は時給制で働くため、勤務時間が減ると収入が減少し、月ごとの収入が安定しない可能性があります。勤務時間が短く、働く日数が少ない場合、正社員に比べて任される業務の範囲が狭くなりがちで、責任ある仕事を希望する場合にはもの足りなさを感じるかもしれません。

また、パートは契約期間が比較的長く、更新を前提にしているところが多いものの、必ずしも保証されているわけではありません。福利厚生や各種手当は、正社員のみを対象とする企業や薬局が多い傾向がありますが、厚生労働省が定める「同一労働同一賃金」に基づいて、パート薬剤師にも福利厚生や手当が適用されるケースが増えています。求人を比較検討する際に、福利厚生についてもしっかりと確認しておくようにしましょう。

アプロ・ドットコムに寄せられたリアルなママ薬剤師の声

派遣かパートか、最適な働き方はライフスタイルや優先する条件によって変わってきます。正社員としてのキャリアを中断して、子育てをしていたママ薬剤師のケースを紹介しましょう。仕事と育児の両立が難しく、一時は専業主婦をしていたAさんは、今後のキャリアについてあらためて考え、子育てと両立できる派遣の仕事を探そうとアプロ・ドットコムに登録しました。

「どんな仕事と働き方が理想なのかをヒアリングしていただいた後、すぐ仕事を紹介してもらえてびっくりしました。条件をクリアしている仕事に加えて、『希望の条件とは少し違うけれど、こんな働き方もあります』と提案までしていただきました。おかげで、子どものスケジュールを優先して働くことができています」

こちらは派遣薬剤師のケースですが、アプロではパートの求人も多数取り揃えており、一人ひとりの事情をヒアリングしながら希望条件に合った仕事を紹介しています。

「アプロ・ドットコム」を通じて多くのママ薬剤師が活躍中!

薬剤師は柔軟な働き方が可能な職種であり、雇用形態には正社員・パート・派遣があります。派遣薬剤師という働き方は知っていても、パート薬剤師との具体的な違いについてはわからないという方も多いのが現状です。この記事を参考にしていただいて、どちらの働き方が合うのかを考えてみてください。

アプロ・ドットコムは、正社員から派遣・単発・パート・アルバイトまで豊富な求人を取り扱っている薬剤師専門の人材サービスです。ママ薬剤師が多い薬局や、柔軟な働き方ができる職場など、さまざまな求人があるので、自分にぴったりな派遣やパートの仕事を選ぶことができます。

子育て中でも働きやすい薬局の情報も提供することができ、転職の相談はもちろん、就業前の疑問や不安についても丁寧にアドバイスいたします。「子どもを最優先にしたい」「キャリアを考えながら働きたい」などのご希望に合わせて、最適な仕事や雇用形態を提案しますので、ぜひご要望をお聞かせください。