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派遣の基礎知識
2026.05.19
「派遣薬剤師のデメリット」をプラスに変える仕事とキャリアの考え方
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派遣薬剤師に興味があるという人のなかにも、派遣という働き方に不安を覚える人もいるかもしれません。「雇用が安定しない」「キャリアアップできない」「忙しい薬局が多い」といった話を聞いたことがある人もいるでしょう。
しかし、派遣薬剤師のデメリットは本当にデメリットなのでしょうか。実は視点を変えるとデメリットと思っていたものがプラスになることもあります。今回は、派遣薬剤師のデメリットをプラスに変えるキャリアの考え方を紹介します。
派遣薬剤師のデメリットとプラスの考え方とは?
まずは派遣社員のデメリットにはどのようなものがあるのか、それをプラスに変える考え方とは何なのかを見ていきましょう。
職場が不安定→さまざまな職場で働ける
派遣薬剤師は有期契約で働くため、勤務先が数ヶ月ごとに変わる可能性があります。正社員のように同じ職場に長く留まれないため、人によっては不安に感じるかもしれません。また、同じ派遣先で働ける期間は法律で最長3年と決められているため、「気に入った職場で長く働きたい」という希望がある人にはデメリットに映ることもあります。
ただ、職場が変わる働き方には、別の角度から見ると大きな利点があります。勤務先が変われば、扱う薬や処方内容、業務の流れ、職場の雰囲気まで変わります。このような違いに触れると、自然と柔軟性が身につき、どんな環境にも対応できる力が育つでしょう。
複数の職場を経験し、自分に合う働き方や環境が見つけやすくなるのも派遣ならではです。さらに、ひとつの職場に留まっていては得られない知識や経験が積み重なるため、将来正社員として働く際や、働き方を見直すときにも役立ちます。
契約期間が決まっている点も不安に感じられがちですが、派遣会社は契約終了前から更新の確認や次の職場の紹介を行い、仕事が途切れないように調整してくれます。職場が安定しない印象を持たれやすい派遣薬剤師ですが、環境の変化を前向きに捉えれば、キャリアの強みに変えることが可能です。
管理職になれない→将来の社員・管理職をめざすための準備期間と捉える
派遣薬剤師は短期間で職場が変わる働き方のため、管理職をめざすキャリアとは相性がよくありません。管理薬剤師やエリアマネージャーなどの管理職は、スキルだけでなく「同じ職場でどれだけ働いたか」という勤続年数も評価されます。
しかし、派遣薬剤師は同じ職場で働ける期間が最長3年と決められているため、管理職に就くケースはほとんどありません。業務内容も調剤が中心であり、人材育成や管理業務といったマネジメントに関わる機会も少ないでしょう。そのため、早く管理職になりたいと考えている人にとっては派遣という働き方はメリットが少なく見えるかもしれません。
一方で、派遣で働く期間を「将来の正社員や管理職をめざすための準備期間」と考えると話は変わってきます。派遣社員としてさまざまな職場を経験すると、自分に合う環境や働き方が見えやすくなり、どんな職場で力を発揮しやすいかも判断しやすくなるでしょう。
そのため派遣で得た経験をもとに、自分に合う職場へ正社員として転職すれば、管理職をめざす道もスムーズになります。派遣薬剤師として管理職にはなれませんが、その期間を将来のキャリア選択に必要な「自分を知る期間」として活かせます。
ボーナスや退職金がない→高時給でカバー・かけもちも可能
派遣薬剤師はボーナスや退職金が支給されないことが多いです。2020年の法改正で「同一労働・同一賃金」が定められましたが、実際には退職金の支給条件に勤続年数が含まれている企業が多く、同じ職場で3年以上働けない派遣薬剤師は対象外になりやすいためです。
また、退職金を時給に上乗せして支給する仕組みを採用している派遣会社もあり、その場合は退職時の一時金はありません。さらにボーナスについても、派遣の時給にボーナス相当分が含まれていることが多く、まとまった金額として受け取ることはできません。
このような点だけを見ると派遣で働くことを不利に感じるかもしれませんが、派遣薬剤師には高時給という大きな特徴があります。地域によっては、薬剤師不足の影響で、同じ時間働けば正社員より高い年収が期待できる派遣求人もあります。
なお、派遣は働き方の自由度が高いため、かけもち勤務が可能です。収入を増やしたい時期や働く時間を調整したいときに柔軟に動けるのは、派遣ならではの強みですね。ボーナスや退職金がないという点は確かにデメリットですが、高時給や働き方の自由度を活かせば、収入面は十分にカバーできます。
仕事が忙しい→残業が避けられる
派遣薬剤師の募集が多い職場は、人手不足をすぐに補いたいケースがほとんどです。そのため、派遣には即戦力として働くことが求められ、業務量が多くなる可能性があります。決められた時間の中で効率よく仕事を進める必要があり、短時間で成果を出す力が問われるでしょう。
とはいえ、忙しい職場であっても、派遣は契約で勤務時間が明確に決められているため、残業が発生しにくいのが特徴です。時間内に業務を終えることが前提のため、契約時間を超えて働くことはほとんどありません。
仕事量が多くても、プライベートの時間が削られにくいのは派遣ならではのメリットですね。忙しさを感じる場面はあるものの、残業を避けながら働けるため、ワークライフバランスを大切にしたい人にとって大きな魅力のある働き方といえるでしょう。
派遣切りの可能性がある→派遣会社が仕事探しをサポートしてくれる
派遣薬剤師は有期契約で働くため、契約が終わったあとの仕事について不安を感じる人も少なくありません。更新の依頼があればそのまま働けますが、職場の業績や人員状況によっては契約が続かない場合もあります。次の仕事がすぐに決まらなければ、働く場所が途切れてしまう可能性がある点は、派遣の大きな悩みといえるでしょう。
とはいえ、派遣の場合はアルバイト・パートのように次の職場探しを自分で進める必要がありません。希望する条件を派遣会社に伝えておけば、コーディネーターが求人を探し、面接の日程調整まで行ってくれます。
正社員やパートとして転職する場合は、求人の情報収集から応募、面接調整まで自分で動く必要がありますが、派遣ではその手間がないのがメリットです。現在の仕事に集中しながら、次の職場探しを任せられるのは大きな安心材料ですね。
また、勤務時間や休日の相談、就業中のトラブル対応なども、派遣会社が間に入って調整してくれます。契約が終了する可能性がある働き方ですが、その分サポート体制が整っているため、ひとりで不安を抱え込まなくても済みます。派遣切りのリスクがあるからこそ、派遣会社のフォローが心強い存在になるでしょう。
福利厚生がない→派遣会社の福利厚生が利用できる
派遣薬剤師は「福利厚生が受けられないのでは」と思われがちですが、これは誤解されやすいポイントです。確かに派遣先の福利厚生は利用できませんが、そもそも派遣薬剤師の雇用主は派遣先ではなく派遣会社になります。
そのため、福利厚生は派遣会社の制度が適用されます。派遣会社が用意している福利厚生は、実は一般企業の正社員とほとんど変わりません。それどころかより充実している場合もあります。
たとえば、有給休暇や産休・育休、社会保険などは、条件を満たせば問題なく利用できます。さらに福利厚生を強化している派遣会社では、レジャー施設やスポーツ施設の割引、レストランの優待、研修制度など、幅広いサービスを提供しているところもあります。
「派遣は福利厚生が弱い」というイメージとは異なり、実際には派遣会社の制度を通じて安心して働ける環境が整っています。ただし、どの派遣会社を選ぶかによって受けられるサービスが変わるため、自分に合う制度のある会社を選ぶことが大切です。
人間関係が難しいケースもある→派遣会社のサポートで軽減可能
派遣薬剤師は短期間の契約で働くため、職場が変わるたびにルールや雰囲気を覚え直す必要があります。その都度人間関係を築くことになるため、慣れるまで気を遣う場面も多く、正社員との立場の違いから距離を感じてしまう人もいるようです。
信頼関係をつくるのに時間がかかるタイプの人にとっては、負担が大きいと感じることもあるでしょう。ただ、派遣は契約期間が決まっている働き方なので、「契約が終わるまでのつきあい」と割り切ることができます。
正社員のように、合わない職場でも簡単に異動できない状況とは違い、派遣薬剤師は更新のタイミングで職場を変えることが可能です。どうしても雰囲気が合わないと感じた場合は、派遣会社に相談すれば別の職場を紹介してもらえます。
派遣会社は就業中の悩みやトラブルについても相談に乗ってくれるため、ひとりで抱え込む必要がありません。定期的に職場が変わることで、長期間ストレスをため込まずに働ける点も派遣ならではです。人間関係を必要以上に深くせず、仕事とプライベートを切り離して働きたい人にとっては、むしろメリットの大きい働き方といえます。
派遣薬剤師に向いている人
ここからは派遣薬剤師に向いている人の特徴を4つ紹介します。
自分のペースで働きたい人
派遣薬剤師は正社員のように勤務時間や働き方が固定されていないため、自分のペースを大切にしたい人に向いています。決まったシフトに縛られず、働きたい曜日や時間帯を選べるので、生活スタイルに合わせて無理なく働けます。趣味の時間をしっかり確保したい人や、旅行などプライベートを充実させたい人にとっては、派遣の柔軟さは大きな魅力になるでしょう。
子育て・家事と仕事を両立させたい人
派遣薬剤師は正社員のように勤務時間や働き方が固定されないため、子育てや家事と仕事を両立したい人にとって相性がよい働き方です。たとえば、子どもの送り迎えに合わせて勤務時間を調整したり、家事の合間に短時間だけ働いたりと、自分の生活リズムに合わせて働くこともできます。
扶養範囲内で働きたい、子どもが成長したらフルタイムに切り替えたいといったライフスタイルの変化に柔軟に対応できるのも魅力です。
短期間で稼ぎたい人
短期間でしっかり稼ぎたい人にも派遣薬剤師が向いています。働ける期間に制限がある場合も、派遣には1〜6ヵ月ほどの短期契約の仕事があるため、自分の都合に合わせて働けます。たとえば、旅行資金を短期間で貯めたい、子どもの幼稚園や学校がある期間だけ働きたいなど、目的に合わせて効率よく収入を得られるでしょう。
仕事をかけもちしたい人
複数の仕事をかけもちしたい人にも、派遣薬剤師は向いています。すでに別の仕事をしていても、派遣なら午前だけの短時間勤務や週3日勤務など、今の仕事に支障が出ない働き方を選べるためです。条件を満たしていれば、1日単位で働ける単発派遣を月に数日だけ入れることも可能です。
派遣薬剤師として働くなら派遣会社選びが重要
派遣薬剤師として働くうえで欠かせないのが、どの派遣会社を選ぶかです。派遣薬剤師の雇用主は派遣先ではなく派遣会社になるため、紹介される求人の質やサポート体制は会社ごとに異なります。派遣先で力を発揮するためには、自分の希望や働き方に合った派遣会社を選ぶことが大切です。ここからは、派遣会社を選ぶ際のポイントを紹介します。
求人数が多い
派遣会社を選ぶ際にまず確認したいのが、どれだけ多くの求人を持っているかです。派遣薬剤師は契約期間が決まっているため、契約が終われば次の職場を探さなければなりません。希望に合う求人が見つからず、働かない期間ができてしまうのは避けたいところです。求人数が豊富な派遣会社であれば、自分の条件に合う職場を見つけやすく、高待遇の求人に出会える可能性も高まるでしょう。
コーディネーターのスキルが高く、サポートが充実している
派遣会社選びでは、コーディネーターの質やサポート体制がどれだけ整っているかも重要なポイントです。派遣先との交渉に関するノウハウを多く持っている派遣会社なら、条件面の調整を安心して任せられるので、職場とのミスマッチも起こりにくくなるでしょう。
派遣薬剤師は職場が変わることが多いため、困ったことがあったときにすぐ相談できる担当者がいることも重要です。求人紹介だけではなく、就業後のケアまで一貫してサポートしてくれる派遣会社を選ぶと、より働きやすい環境を整えられます。
福利厚生や研修制度が充実している
派遣会社を選ぶ際は、福利厚生や研修制度がどれだけ整っているかも大切です。最近は福利厚生に力を入れる派遣会社が増えていますが、有給休暇や産休・育休、社会保険・雇用保険といった基本的な制度だけではなく、薬剤師賠償責任保険に加入できるかどうかも確認しておきましょう。
さらに、セミナーや研修サービスが充実している会社なら、働きながらスキルアップをめざせます。正社員と同じように、しっかり学べる環境が整っている派遣会社を選べば、安心して働き続けられるでしょう。
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