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薬剤師の仕事・キャリア

2026.02.10

かかりつけ薬剤師になるための条件と仕事内容をチェック!

患者さんと話す薬剤師
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「かかりつけ薬剤師」は、患者様一人ひとりに寄り添い、薬に関する継続的なサポートを一貫して行う制度です。国の医療施策において重要な役割を担っており、患者様から信頼され選ばれた薬剤師が専任の相談役として長期的にフォローしていきます。

この「かかりつけ薬剤師」という制度ができた背景には、日本の高齢化があります。高齢者は複数の医療機関にかかることが多いため、薬の重複・多剤服用によるポリファーマシー問題、飲み忘れ・残薬による医療費増大などさまざまな問題が起こっています。

また、医薬分業により薬剤師が薬物を専門的に管理することになったものの、的確な管理ができない状況も続いています。病院ごとに門前薬局を利用する患者様が多いことが大きな理由で、それによって服薬情報がバラバラになっていました。これらの問題を改善し、患者様が安心して的確な薬物治療を受けられるように創設した仕組みがかかりつけ薬剤師です。

高齢化がさらに進み、在宅医療が推進されている中で、これからますます必要とされる「かかりつけ薬剤師」として活躍するために必要な条件や仕事内容を解説します。

かかりつけ薬剤師とは?

かかりつけ薬剤師は、患者様一人ひとりの身近な薬の相談役です。2015年に厚生労働省が策定した「患者のための薬局ビジョン」の中で、調剤業務など「対物業務中心の薬局」から、服薬情報の一元管理や相談対応など「対人業務中心の薬局」への転換が示されたことから薬剤師の仕事が大きく変化し始めました。

これを受けて2016年の調剤報酬改定では「かかりつけ薬剤師指導料」などの報酬が新設されました。これにより、制度としても「顔の見える薬剤師」が患者様の生涯にわたるパートナーとして関わることが求められるようになりました。

かかりつけ薬剤師は、患者様本人から指名を受けることで「専任の薬の担当者」となります。複数の医療機関を受診している場合でも、処方されたすべての薬の情報を集約し、一元的かつ継続的に把握・管理していきます。

重複投与や飲み合わせのリスク、多剤服用による副作用などを早期に発見し、必要に応じて医師へ情報提供・提案を行います。また、かかりつけ薬剤師が患者様にあわせた的確な説明を行うことで、服薬アドヒアランス(患者が治療方針に納得して服薬を続けること)の向上も望めます。

かかりつけ薬剤師が関わるのは病院やクリニックからの処方薬だけではありません。ドラッグストアなどで購入するOTC医薬品、サプリメント、健康食品なども含めて、相互作用や健康状態への影響を確認します。患者様の生活習慣や体質、既往歴などを踏まえながら、「どの市販薬やサプリメントを、どのように、どれくらいの期間使うのが適切か」をわかりやすく説明・指導します。

かかりつけ薬剤師は、担当する患者様の情報を継続的に把握し、責任を持って対応する立場にあります。必要に応じて休日や夜間など薬局開局時間外でも、電話等での相談に応じる体制を整えることが求められます。さらに、医師や看護師、ケアマネジャー、訪問看護ステーション、介護施設など、地域包括ケアチームの一員として、在宅療養中の患者様への服薬支援や情報共有を行うことも重要な役割です。

単に処方箋どおりに薬を渡すだけではなく、患者様の病気や生活背景を理解した上で、長期的な視点から薬物療法を支える存在である、かかりつけ薬剤師。患者様との関わりがより継続的かつ密接になり、信頼関係を深めながら、患者様の健康全般を支援できる点が大きな特徴です。

かかりつけ薬剤師として活躍するための5つの条件

かかりつけ薬剤師になるための条件は5つあります。どれもかかりつけ薬剤師が患者様にとって「身近で信頼できる医療のパートナー」になるために設けられている条件です。5つの条件とその理由を確認していきましょう。

薬剤師として保険薬局での勤務経験が3年以上あること

まず求められるのは、保険薬局で3年以上の実務経験です。かかりつけ薬剤師は、複数の医療機関から処方された薬を把握し、飲み合わせや副作用のリスクを判断する必要があります。そのため、調剤業務だけでなく、服薬指導や薬歴管理、疑義照会などをひと通り経験していることが重要です。

例えば、高齢の患者様が内科・整形外科・眼科など複数の医療機関を受診している場合、それぞれの処方内容を理解したうえで、重複投与や相互作用がないかを確認する力が求められます。3年以上の経験は、こうした判断力を身につけるための基盤となります。

なお、病院薬局で勤務していた場合、最大1年分を保険薬剤師としての勤務経験の期間に含められます。

薬局で週32時間以上勤務していること

次に挙げられるのが、ひとつの薬局で週32時間以上の勤務実績です。かかりつけ薬剤師は、患者様にとって「いつでも相談できる存在」であることが大切です。勤務時間が短すぎると、服薬状況の変化や体調の相談に継続して対応することが難しくなります。

定期受診のたびに、かかりつけ薬剤師が服薬状況を確認し、「最近、飲み忘れはありませんか」「前回お話ししていた副作用はどうですか」といったフォローを行うことで、より丁寧な支援が可能になります。十分な勤務時間があり、日常的に薬局にいることは、患者様との継続的な関係づくりに欠かせません。

同じ薬局に別のかかりつけ薬剤師が在籍している場合に限り、育児・介護休業による時短勤務中でも要件を満たすことができます。このケースでは、週24時間以上かつ週4日以上の勤務が必要です。

勤務先の薬局に1年以上在籍していること

同じ薬局に1年以上在籍していることも重要な条件です。これは、患者様との信頼関係だけでなく、地域医療とのつながりを築くためでもあります。そのため、当初は6ヶ月以上の在籍とされていましたが、2018年の診療報酬改定から1年以上に変更されました。正社員が多いですが、パートでも条件を満たせば、かかりつけ薬剤師になれます。

例えば、近隣のクリニックの診療方針や処方傾向、在宅医療を行っている医師や訪問看護師との連携体制などは、日々の業務を通じて少しずつ理解が深まります。1年以上勤務することで、地域の医療環境を把握したうえで、患者様にあわせた対応ができるようになります。

認定薬剤師資格を保有していること

かかりつけ薬剤師には、認定薬剤師資格の保有が求められます。これは、薬剤師として継続的に学び、専門性を高めていることを示すものです。研修認定薬剤師や認定実務実習指導薬剤師など、薬剤師認定制度認証機構(CPC)が認証した資格であることが必須となります。

医薬品は日々進歩しており、新薬の登場や治療ガイドラインの変更も少なくありません。例えば、「新しく処方された薬はどんな作用があるのか」「他の薬と一緒に飲んでも問題ないか」といった患者様からの質問に根拠をもって答えるためには、日頃からの学習が欠かせません。3年から4年ごとに更新が必要で継続的な自己研鑽が求められる認定薬剤師資格は、その姿勢を裏付ける指標といえます。

医療に関連した地域活動に参加していること

最後は、医療や健康に関する地域活動への参加です。かかりつけ薬剤師は、薬局の中だけでなく、地域全体の健康を支える存在としての役割も期待されています。主体的・継続的な参加が求められており、不定期に時間があるときにだけ参加するのではなく、年間を通して積極的かつ定期的に参加する必要があります。

例えば、地域の健康相談会での服薬アドバイス、学校や自治体での薬に関する講座、多職種が集まる勉強会への参加などが挙げられます。こうした活動を通じて、医師や看護師、介護職など地域の人々と顔の見える関係を築くことで、患者様を中心としたより良い医療連携が可能になります。

かかりつけ薬剤師に求められる仕事内容と役割、やりがいとは?

では、かかりつけ薬剤師ならではの仕事内容にはどのようなものがあるのでしょうか。厚生労働省が求める3つの役割をベースに見ていきましょう。

服薬情報の一元的・継続的な把握と管理をする

かかりつけ薬剤師の基本となる業務が、患者様の服薬情報を一元的に、そして継続的に把握することです。複数の医療機関を受診している患者様の場合、処方は医師ごとに分かれており、全体像を把握できている人は意外と多くありません。

かかりつけ薬剤師は、お薬手帳や薬歴を通じて、処方薬だけでなく市販薬やサプリメントの使用状況、副作用の有無も含めて管理します。生活習慣や飲み忘れ傾向を踏まえ、継続しやすい服薬方法を提案するなど、生活に寄り添った支援を担います。また、必要に応じて疑義照会や処方提案を行い、安全で効果的な薬物療法を支えます。

この業務のやりがいは、薬剤師としての専門性が患者様の安全に直結する点です。重複投与を防げたときや、副作用の兆候にいち早く気づけたとき、「自分が見ていたからこそ守れた」と実感できる瞬間があります。薬の知識を“点”ではなく“線”で活かせることが、この業務ならではの魅力です。

休日、夜間の対応がある

かかりつけ薬剤師には、患者様が必要なときに相談できる体制づくりが求められています。休日や夜間の電話相談への対応、夜間や休日診療を受けて処方箋を受け取った患者様に調剤するケースもあります。

時間外対応では、在宅療養中の患者様への訪問指導など薬局外での業務も発生します。訪問業務では、実際の生活環境を見ながら薬の保管方法や服薬状況を確認し、家族や介護職と情報を共有します。薬局内では見えなかった課題に気づくことも少なくありません。

この業務のやりがいは、患者様の「生活」に深く関われることです。夜間の不安な気持ちに寄り添えたときや、「来てくれて安心した」といわれたとき、単なる患者と医療従事者の関係ではなく、信頼関係を築けたことを実感できます。責任が大きい分、感謝や信頼を直接感じられる場面が多いのも特徴です。

これまでは、かかりつけ薬剤師がひとりで24時間体制の対応をすることを求められていたため、心理的・身体的負担が大きいことが問題でした。令和6年度の診療報酬改定から「24時間相談」の文言が削除され、かかりつけ薬剤師が対応できない場合は薬局単位での対応が可能になるなど、かかりつけ薬剤師の勤務環境も整ってきています。

医療機関との連携をする

かかりつけ薬剤師は、医師や看護師、ケアマネジャーなどと連携しながら、地域包括ケアシステムの一員として患者様を支えます。服薬状況や副作用の情報を医師に伝えたり、処方内容について提案したりと、薬剤師の視点を医療チームに共有することが求められます。特に高齢者や在宅医療の分野では、多職種との連携が治療の質を大きく左右します。

この業務のやりがいは、チーム医療の一員として必要とされている実感を持てることです。他職種から薬に関する相談を受けたり、自分の情報提供が治療方針に反映されたりすると、薬剤師としての存在価値を強く感じられます。専門職としての自信や成長を実感できる点が大きな魅力です。

どの業務においても、患者様との繋がりを築けることが共通しています。専門性を活かしてトラブルを未然に防ぎ、他職種と協力しながら信頼される存在になれる点が、かかりつけ薬剤師として働く魅力でしょう。

かかりつけ薬剤師をめざす近道は「アプロ・ドットコム」!

かかりつけ薬剤師は、薬剤師としての専門性を最大限に活かし、これまで培ってきた知識や経験、さまざまなスキルを存分に発揮できる、非常にやりがいのある仕事です。

患者様に寄り添い、地域医療に貢献するこの役割は、まさに国が描く“将来の薬剤師像”であり、超高齢社会を迎える日本においてますます重要性が高まっていく仕事です。また、患者様から名指しで選ばれる存在であることは、プロフェッショナルとして誇りを持って働く自信の源にもなるでしょう。

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