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薬剤師の仕事・キャリア
2025.09.25
薬剤師が在宅医療で活躍するには何が必要?仕事内容と歓迎されるスキルをレポート

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日本では、終末期を迎える際に自宅で過ごしたいと考える人が6割を超えています。また、要介護となった場合も自宅や子ども、親族の家で介護を受けたいと希望する人が4割以上です。
高齢化が進むなか、在宅での療養や介護を望む声は今後さらに増えると予想されており、それに伴って在宅医療で薬剤師が果たす役割もますます重要になっていくでしょう。今回は、薬剤師の在宅医療における仕事内容や必要なスキルを紹介します。
目次
薬剤師の在宅医療の仕事内容
患者様に寄り添いながら医療に深く関わりたいと考える薬剤師にとって、在宅医療の仕事は非常にやりがいのあるものです。在宅医療では居宅や施設を訪問して患者様の生活環境を把握し、それに応じた細やかなケアを提供できます。
日本では高齢化が進んでおり、薬剤師が在宅医療に関わる機会は今後さらに広がっていくと見込まれています。ここからは、薬剤師の在宅医療の仕事内容を5つ紹介します。
・患者様の自宅に薬を届けて服薬管理する
ADL(日常生活動作)が低下し、薬局へ処方箋を持参できない患者様は多く存在しています。家族が薬局に処方箋を持参できる場合でも、重い薬は運搬が負担になる可能性があります。また、老々介護の場合は身体的な負担も大きくなりがちです。
そのため、在宅訪問を行う薬剤師は、処方箋に基づいて調剤した薬を患者様の自宅に届けるのが大きな役目です。その際には、薬の内容や副作用、使用上の注意点などを丁寧に説明し、服薬状況や副作用の有無、体調の確認なども行います。
・薬を適正に使用するための指導
訪問先の患者様が適切な服薬管理を行えていない場合、薬剤師はその原因を探り、患者様と一緒に管理方法を検討し、必要な指導を行います。服薬がうまくいかない理由は患者様によってさまざまで、嚥下の困難さや薬の必要性への理解不足、ADLの低下などが考えられます。
また、病気の進行や合併症によって薬の種類や数が増えると、服薬管理がより複雑になることもあります。在宅訪問する薬剤師は薬歴をしっかりと把握し、用法や用量の変更、服用薬の追加などがあった際には、患者様に丁寧に説明しながら理解度を確認し、継続的な支援を行います。
・副作用のモニタリング
副作用の有無を確認するモニタリングは、在宅訪問する薬剤師の重要な業務です。そのため、血中濃度や血圧、脈拍、症状などを通じて、副作用が起きていないかを丁寧にチェックします。
・医師やケアマネジャーへの報告
在宅訪問で得た情報を医師やケアマネジャーなどと共有することは、在宅薬剤師にとって欠かせない業務です。患者様の状況や他の薬局の処方内容を報告し、医師に残薬の調整や処方の見直しを依頼するケースもあります。
・患者様とのコミュニケーション
訪問薬剤師は患者様の自宅に一定時間滞在するため、自然とコミュニケーションの機会が増えます。薬の説明だけでなく、雑談や健康に関する相談を受けることもあるため、どんな話にも丁寧に対応する姿勢が求められます。
限られた訪問時間では全ての生活状況を把握するのは難しいので、患者様本人だけでなく、家族や介護するうえでのキーパーソン、訪問介護員などと情報を共有し、日常の様子を理解することもあります。このような信頼関係の構築は、かかりつけ薬剤師としての基本的な役割であり、在宅医療の現場で力を発揮するための土台になるでしょう。
薬剤師の在宅医療で歓迎されるスキル
ここからは、在宅医療に関わる薬剤師として歓迎されるスキルを紹介します。
・認定薬剤師の資格
在宅医療の現場で薬物療法を支える薬剤師向けの専門資格には「在宅療養支援認定薬剤師」があります。在宅での薬物療法支援に必須の資格ではありませんが、取得すれば在宅療養に必要なスキルを身につけられます。資格を得るには、一般社団法人日本在宅薬学会が定める条件を満たし、試験に合格する必要があります。
・専門的な知識と高いスキル
在宅訪問する薬剤指導では、薬の知識だけでは対応しきれない場面が多くあります。認知機能の低下によって服薬管理がうまくできないケース、薬の必要性を理解していないケース、身体的な理由で服薬が困難なケースなど、問題の内容は患者様によってさまざまです。
そのため、薬剤師は患者様の体調や生活環境、認知機能などを踏まえ、それぞれの状況に応じた服薬指導を行う力が必要です。病院や薬局では複数の薬剤師が連携できますが、在宅医療は基本的に一人で訪問するため、現場での判断力や柔軟な対応力が求められます。
・コミュニケーション力
服薬指導を行うには、患者様の体調や日常生活の様子を把握するためのコミュニケーションが欠かせません。年齢や認知機能が異なる患者様に対しては、それぞれに合った話し方や伝え方を工夫しなければ、適切な指導が難しいからです。
患者様本人だけでなく、家族などのキーパーソンと話す機会もあるため、相手の理解力や認知機能、生活背景に合わせた対応が必要になります。そのため、高いコミュニケーションスキルがある人に向いているでしょう。
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