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スタッフブログ

薬剤師の仕事・働き方・キャリアに関するトピックスから、最新の薬剤師求人、派遣や単発派遣に関する法律やルールまで。薬剤師の最新事情に精通したアプロ・ドットコムのスタッフが、就職・転職に役立つ記事を配信いたします。

薬剤師の仕事・キャリア

2025.07.08

増え続ける薬剤師の就職・転職は厳しくなる?「これから活躍できる薬剤師の条件」

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令和4(2022)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況によると、2022年(令和4年)の全国の届出薬剤師数は323,690人。前回調査の2020年と比較すると、1,708人、約0.5%の増加であり、過去のデータを見ても毎年増加傾向であることがわかります。

一方で、これまでは人の手が必要だった業務のデジタル化やIT化が進んでいます。その結果、将来的には必要な薬剤師数は減少し、薬剤師はいずれ飽和状態になるともいわれています。医療の制度や体制が変化しているなか、薬剤師業界はすでに売り手市場とはいえなくなりつつあります。今後薬剤師の就職・転職は厳しくなっていくでしょう。

このような状況にあっても、「専門スキルやマネジメント力がある」「在宅対応できる」薬剤師のニーズは高まっています。これからも薬剤師として活躍するためには、必要とされる人材かどうかが重要なポイントです。この記事では、どんな薬剤師ならこれからも需要があるのか、活躍できる薬剤師の資質を探ってみます。

医者や看護師、管理栄養士などと連携できる

スキルを活かしつつ、チームの一員として業務をこなせる薬剤師なら、これからの医療体制でも活躍できます。現代医療では、医師・看護師・管理栄養士・介護職・ケアマネジャー・理学療法士などが連携し、患者様中心の医療を提供する「チーム医療」が重視されています。

薬剤師も単に調剤するだけでなく、医師と連携した処方提案や副作用のモニタリング、薬物療法の適正化などの役割が求められるようになってきました。管理栄養士と連携した栄養管理や薬の相互作用への助言、看護師や介護職、ケアマネジャー、理学療法士などと連携した服薬指導やアドヒアランス向上支援などもその一貫です。

アドヒアランスとは、患者様が治療方針を理解し、納得したうえで積極的に治療に参加し、その決定に従って治療を継続すること。さらに厚生労働省は、日本の医療が直面する高齢化、医療費増大、在宅医療の拡大、地域包括ケアなどの課題を背景に「患者様中心の医療参加型」へのシフトチェンジを推進しています。チームの一員として連携して働ける人は、今後ますます必要とされるでしょう。

かかりつけ薬剤師など、服薬指導などのアドバイスができる

かかりつけ薬剤師は、ひとりの患者様に継続的に関わりながら服薬状況を一元的に管理して服薬指導などのアドバイスをするとともに、薬歴管理や重複投薬の防止を行います。このようなアドバイスができる薬剤師の需要はますます高まっていくでしょう。

すでに2016年度から「かかりつけ薬剤師指導料」「かかりつけ薬剤師包括管理料」が診療報酬に新設され、かかりつけ薬剤師が推奨されています。これには自動調剤機や分包機、ICT化による業務の機械化や効率化も後押ししています。

業務効率化が進むことで薬剤師に余裕が生まれ、薬の管理だけでなく日常的な患者様の相談役としての役割も期待されているのです。かかりつけ薬剤師をはじめ患者様に寄り添える薬剤師は、今後さらに必要とされるはずです。

認定薬剤師など専門性がある

予期せぬ新型コロナのような感染症の流行、がん患者様や高齢化にともなう慢性疾患患者様の増加などに伴い、薬物療法は高度で複雑になってきています。このニーズに対応できる専門性は薬剤師としての強みになるでしょう。その専門性を証明できるのが「認定薬剤師」や「専門薬剤師」といった薬剤師の資格です。

「認定薬剤師」とは、特定の分野や業務に関する専門知識・技能を習得したことを公的・民間の学会や団体から認定された薬剤師のこと。「専門薬剤師」とは、特定の疾患や医療分野で高度な知識・技術・経験を有すると認定された薬剤師です。認定薬剤師よりもさらに高い専門性が求められます

さらに2021年から、医療機関や介護事業者、行政と連携できる地域連携薬局、がんや難病など専門的薬学管理が必要となる専門医療機関連携薬局の認定制度が開始されました。これらの薬局には認定薬剤師や専門薬剤師が必要です。認定薬剤師や専門薬剤師の資格を取るなど、専門性が認められれば、職場の選択肢も広がるでしょう。

調剤や在宅医療などの経験が豊富

知識だけでなく、調剤や在宅医療の豊富な現場経験があれば、的確かつ状況に合わせた対応ができるため信頼が高まるでしょう。若手や新人の指導・教育にも貢献できるなど、必要な人材として評価されるはずです。

近年、地域医療の関わりのなかでも、高齢化にともなう在宅ケア、緩和ケアの比重が増加しています。在宅医療では特に正確性や安全性が問われ、広範囲の知識が必要です。高齢の患者様は薬を併用していることが多く、薬の飲み合わせにともなう副作用のモニタリング・服薬指導や管理、認知症患者様の服薬管理なども必要です。

また、終末医療では疼痛管理や緩和ケアも大切です。経験が豊富なら、今後ますます高齢化社会になっていくなかでも、必要とされる薬剤師として自信を持って仕事ができるでしょう。

薬剤師業界を知りつくす「アプロ・ドットコム」でこれからも活躍できる薬剤師に

「薬剤師は飽和状態」と聞くと、不安になる方も多いでしょう。転職を考えているならなおさらです。ただし、薬剤師の仕事はそもそも常に自己研磨が求められ、学び続けることが大切な仕事です。その延長線上として、これからも活躍できるようなスキルや経験を身につければいいでしょう。

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