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薬剤師の仕事・キャリア
2025.05.16
「薬剤師に向いてないかも…」と思ったときにやっておいたほうがいいこと

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薬剤師として働いている人のなかには「もしかしたら薬剤師に向いてないのかも」「この仕事をずっと続けていけるのかな」と不安に思ったことがある人もいるでしょう。薬剤師に向いていないと思ったきっかけは人によって異なりますが、本当に向いていないかどうかはわかりません。薬剤師の仕事が向いていないのではなく、現在の職場が合っていないだけという可能性もあります。
今回は、薬剤師に向いていないと感じる理由、向いていない人の特徴、向いていないかもしれないと悩んだ際にやっておいたほうがいいことについて紹介します。衝動的に仕事を辞めて後悔しないよう、ぜひ参考にしてください。
目次
薬剤師に向いていないと感じる理由
ここからは、薬剤師に向いていないと感じる理由にどのようなものがあるのかを見ていきましょう。
・ミスをしてしまったため
薬剤師が行う調剤は、患者様の健康に直結します。そのため、処方箋とは異なる薬を間違ってお渡ししたり、併用禁忌の薬を出したりする業務には大きな責任が伴います。ミスをした場合、薬剤師を辞めたくなるほど落ち込んでしまう人もいるようです。
・業務が負担になっているため
薬を渡す際には確認しなければならない事項が多くあります。たとえば、前回の処方内容からの変更点、アレルギーの有無、副作用の有無、服用状況などが考えられます。また、処方内容に不明点などがあった場合は処方箋を出した医療機関に問い合わせなければなりません。人手不足などでスピード感が重視される職場では、確認事項や責任の重さが大きな負担になりやすいでしょう。
・人間関係が辛いため
どの職場にもいえることですが、人間関係が辛いと仕事に集中できません。薬剤師の業務をスムーズに進めるには、周囲と連携が必要になり、コミュニケーションが欠かせないでしょう。しかし、ハラスメントがあったり、同僚と相性が悪かったりと人間関係に問題を抱えていると、仕事上でのやりとりにも大きなストレスを感じてしまいます。うまくいかないことが増え、薬剤師に向いていないかもと悩んでしまう人もいるようです。
・体力が足りないため
「薬剤師の仕事にはそれほど体力が必要なさそうだ」と思っている人もいるかもしれません。しかし、薬剤師には動き回りながら集中力を維持する体力が必要です。病院薬剤師は一包化や配薬する曜日が決まっており、前日や当日が忙しくて体力がもたないと感じることもあるようです。
調剤薬局ではクリニックや病院の診療時間や休診日によって忙しさが異なります。薬剤師が不足しており、ひとりあたりの仕事が増えると体力がもたないことも。ドラッグストアで調剤以外の品出しなどの仕事があり、想像以上に体力が必要な場合もあります。
・他のスタッフに引け目を感じるため
一緒に働くスタッフの様子を見て、「自分は薬剤師に向いていないのでは?」と感じるケースもあります。仕事が速かったり、患者様や医療従事者から指名されていたりするのを見ると劣等感を抱いても不思議ではありません。まわりの働く姿を見て、薬剤師の理想像を作り上げてしまうと自分が劣っているように感じ、薬剤師が向いていないと思ってしまうことがあるようです。
薬剤師に向いていない人の特徴
薬剤師に向いていないと感じる理由を紹介しましたが、ここからは実際に薬剤師に向いていないと考えられる人の特徴を5つ紹介します。
・コミュニケーションが苦手
薬剤師は、患者様やそのご家族、同僚の薬剤師、上司、医療従事者など、多種多様な相手とコミュニケーションを取らなければなりません。そのため、人見知りが激しい人には厳しい仕事です。チーム医療や訪問薬剤師による薬剤管理が重視されはじめ、薬剤師のコミュニケーション力は以前に比べて重要視されています。人と話すことが苦手な人には薬剤師は向いていないといえます。
また、相手の気持ちを読み取ることもコミュニケーションに含まれます。自分ではしっかり対応しているつもりなのに、患者様を不快な気持ちにさせてしまいクレームが多いようなら、コミュニケーションについて見直す必要があります。
・細かい作業が苦手
薬剤師は薬の量を細かい単位で調整しなければなりません。そのため、細かい作業が苦手な人や大雑把な性格の人は薬剤師に向いていない可能性があります。
・勉強が嫌い
医学の進歩とともに新たな薬も登場しているため、薬剤師には最新の知識を学び続けることが求められます。新薬などの医療情報を収集するために、勉強会に参加しながら知見を深める必要があるでしょう。
新薬以外にも、ジェネリック医薬品の発売について、使用上の注意やガイドライン改訂といった医療情報、保険制度や調剤報酬、ルールの変更など、勉強しなければならない分野は多岐にわたります。そのため、勉強が嫌いな人は学び続けることが苦痛になってしまうかもしれません。新しい薬の知識について前向きに学べない人は、薬剤師に向いていない可能性があります。
さらに、薬剤師の仕事は細かな計算が必要なため、計算が極端に苦手な人も向いていません。小児への処方薬では体重換算で用量を確認することもあります。計算は単純な掛け算や足し算などですが、すばやく正確に行う必要があります。
・臨機応変に対応できない
調剤薬局やドラッグストアに患者様が来店する時間は決まっておらず、混み合うこともあれば空くこともあります。また、病院薬剤師の仕事も配薬日や調剤日によって忙しさは異なります。そのため、薬剤師は状況による変化に応じた動きをすることが求められます。
薬剤師は患者様と関わることが多く、窓口では一人ひとりのニーズに合わせた対応をしなければならないため、自分のペースで仕事を進めたい人には向いていません。柔軟性を持って働けるスキルが必要です。
薬剤師に向いていないと思ったときにやっておくべきこと
ここからは、薬剤師に向いていないと思ったときにできる対処法を紹介します。
・薬剤師としての強み・弱みを整理する
まずは、薬剤師としての自分を客観的に振り返ることです。薬剤師の業務は細かく多様な作業の積み重ねで成り立っています。そのため、思い浮かぶ限りの業務を書き出して、自分の「得意な業務」「不得意な業務」「好きな業務」「避けたい業務」などをどんどん仕分けしていきましょう。
たとえば、患者様とコミュニケーションを取るのが得意、数字に強い、細かい作業が苦手などです。作成したリストを客観的に眺めると、自分にはこういう強みがあると理解しやすくなります。
得意で好きな業務の比率が高く自分の能力を活かせる職場だと思うなら、転職などを考えずに現在の職場でがんばっていくと良いでしょう。ただし、不得意な業務、やりたくない業務を避けられない場合は、負担を減らせるか考えてみることも大切です。
このような自己分析は一度だけ行うのではなく、定期的に実践しましょう。自分の変化や成長を実感することができるので、キャリアや転職を考えるタイミングで行うのがおすすめです。
・向いてないと思う原因を明確にする
そもそも、なぜ薬剤師に向いていないと思ったのかを振り返ってみましょう。「ミスが許されないのにミスをしてしまうので、薬剤師には向いていないかも」と思うなら、そうなってしまう原因を冷静に考えてみてください。
大きなミスが原因で向いていないと感じる場合は、ショックから立ち直れていないだけの可能性もあります。もしも一度のミスであるならば、その体験に引きずられず、再発させないように適度な緊張感を持って仕事して克服をめざしましょう。
細かいミスが続いて自信がなくなっている場合は、その原因が自身の注意力不足なのか考えてみましょう。もしかしたら自分だけの責任ではなく、職場のシステムが整っていない、仕事量が多すぎて常にスピードが重視されていることが原因かもしれません。原因を追求し、改善できる点は何かを考えてみましょう。
また、「休みが少なくて体力がもたない」「プライベートの時間が確保できない」などの理由がある場合、どのくらいの時間が適切だと思うのか、通勤時間や残業などを減らせないかを考え、無理のない働き方を探してみましょう。
・職場を変えてみる
薬剤師に向いていないかもしれないと思っていても、原因は自分にあるとは限りません。原因が職場にある場合は、働く場所を変えるだけで見違えるように活き活きと働くことができることも。自分の優先順位の高い条件が叶う職場に転職して生活が変われば、「薬剤師になって良かった」と思えるかもしれません。
たとえば、職場の人間関係を負担に感じていた人には、転職して楽しく働けるようになったという人もいます。毎日同じメンバーで仕事をしなければならないのに、気が合わない人がいるのは大きなストレスにつながります。
そういったストレスは少人数の職場で顕著になりやすいので、大規模で多くの薬剤師が在籍している職場に転職すれば改善できる可能性があります。一方で、大人数で希薄な関係性が嫌な場合は、小規模薬局で働いてみるのも良いでしょう。どちらにせよ、現在の職場で嫌だと思うところと真逆の職場を選ぶのがポイントです。
転職しても同じような仕事をするのなら、薬剤師以外の仕事に挑戦したいと思う人もいるかもしれません。調剤薬局やドラッグストアとは違う職場で働いてみたいと思う人もいるでしょう。実は、薬剤師の仕事は薬局以外にもあります。病院勤務や一般企業で薬剤師の資格を活かすポジションもあるので、情報収集をしたり、薬剤師同士で情報交換したりして、新しい仕事を探してみましょう。
・ワークライフバランスを見直す
薬剤師の仕事への不満だと思っていたものが、実は生活習慣のバランスが崩れていることから生じているものだったというケースもあります。ワークライフバランスを改善するためには、自分の時間を確保し、健康管理を行い、人間関係を大切にすることが大切です。メリハリのある働き方をすることで、薬剤師として長く働けるように気持ちが変化する可能性があります。
・自ら学んで知識を増やす
ミスをしたことで自信を失って薬剤師を辞めたいと思っている人は、知識を増やすことで自信を取り戻せる可能性があります。受け身になるのではなく自ら学ぶために、講習会や学会に参加してみるのもいいでしょう。ミスによって視野が狭くなっている可能性もあるので、違った視点から業務を見つめ直してみましょう。
・友人や家族に相談する
薬剤師が向いていないと感じた際、友人や家族など第三者に相談するのもひとつの手です。信頼できる職場の上司でもいいでしょう。自分の気持ちを直接話すことで、心のなかが整理され、思いもよらない解決策が見つかる可能性があります。
・人材サービスのキャリアアドバイザーに相談する
ひとりであれこれ考えて手を尽くしてみたけれど、どうすれば良いのか決められない場合もあるでしょう。結局、現状を維持しながら我慢して働いているという人もいるのではないでしょうか。
ずっと悩んでいても解決しない場合は、人材サービスのキャリアアドバイザーに相談するのがおすすめです。薬剤師業界に詳しいキャリアアドバイザーを選べば、転職市場や業界の動向、今までのキャリアを活かしたらどんな仕事ができるのかなど、多角面から客観的なアドバイスをしてもらえるでしょう。
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