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薬剤師の仕事・働き方・キャリアに関するトピックスから、最新の薬剤師求人、派遣や単発派遣に関する法律やルールまで。薬剤師の最新事情に精通したアプロ・ドットコムのスタッフが、就職・転職に役立つ記事を配信いたします。
薬剤師の仕事・キャリア
2025.09.26
薬剤師の平均年収レポート【2025年最新】年齢・地域・業態別の最新動向をチェック
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薬剤師の収入は高いといわれていますが、実際はどのくらいが相場なのでしょうか。ここでは、「令和6年賃金構造基本統計調査」を中心に現在の薬剤師の年収の実態をみてみます。ぜひ、ご自身の現在の年収と比較してみてください。
もし、ご自身の年収が薬剤師全体の相場から大きく下回っているようなら、転職を検討したほうがいいかもしれません。ここでは年収アップの方法もあわせて紹介します。薬剤師のスキルや経験を活かして、好条件の職場で活躍しましょう。
目次
薬剤師の平均年収
・正社員
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」を基に、薬剤師の年収を見てみましょう。調査では明確に正社員と記載されていません。しかし、所定の労働時間・日数で働く一般労働者は正社員が大半を占めるため、一般労働者の年収を正社員の年収と考えて差し支えないでしょう。「きまって支給する現金給与額」×12ヵ月に、「年間賞与その他特別給与額」を加えた金額を年収としています。
薬剤師の平均年収は約599万円、平均年齢は40.9歳です。残業や手当込みの月収が約43万円、ボーナス等が約82万円という内訳です。令和5年の調査では平均年収が約542万円、残業や手当込みの月収が約39万円、ボーナス等が約73万円という結果でした。物価高に合わせ年収もアップしていることがわかります。
なお、全産業の一般労働者の残業代や手当等を含まない賃金は約33万円です。薬剤師の賃金は約40万円なので、薬剤師の賃金が高いことがわかるでしょう。月7万円の差でも、年収にしたら84万円の差になります。
・パート、アルバイト、派遣
パート、アルバイト、派遣などが中心の短時間労働者をみてみましょう。薬剤師の平均時給は2,639円、1日6時間、月に14.1日働く人が一般的です。月収に換算すると約22.3万円、年収にすると約268万円です。令和5年の調査では平均時給が2,845円でした。少し時給が下がっていますが、仕事の選び方次第で時給はアップできます。
なお、全産業の短時間労働者の平均時給は1,476円です。薬剤師は薬学部で6年間学び、国家資格に合格しなければ、薬剤師として働けません。そのため、パート、アルバイト、派遣といった非正規雇用でも高い時給を手にできます。
年齢別の平均年収
「令和6年賃金構造基本統計調査」を基に、正社員の年齢別の平均年収をみてみましょう。「きまって支給する現金給与額」×12ヵ月に、「年間賞与その他特別給与額」を加えた金額を年収としています。
・正社員
20代……約497万円(28,530人)
30代……約587万円(39,470人)
40代……約657万円(24,470人)
50代……約727万円(13,760人)
60代以上……約619万円(13,290人)
正社員の年収は他職種同様、年齢を重ねるにつれて上がっていくことがわかります。なお、20~24歳の年収は約400万円です。薬剤師になるには6年制の薬学部を卒業する必要があるため、20~24歳の年収を新卒の年収と考えて差し支えないでしょう。つまり、1年目からしっかりと稼げることがわかります。
年次昇給を経て少しずつ年収がアップしていき、管理薬剤師やエリアマネージャーなど、マネジメント職で働いている人が多い50代で年収のピークを迎えます。60代、70代の薬剤師も活躍しているのが薬剤師の特徴です。大手チェーン等では定年があるケースが多いですが、中小や個人の薬局では年齢に関係なく働けるケースが多いようです。今までの経験やスキルを活かしながら、長く活躍できるのはうれしいものです。
・パート、アルバイト、派遣
残念ながら、「令和6年賃金構造基本統計調査」に短時間労働者の年齢別時給のデータはありません。代わりに経験年数別で見てみましょう。
経験年数0年……時給2,493円(1,090人)平均年齢43.0歳
経験年数1~4年……時給2,709円(5,110人)平均年齢46.8歳
経験年数5~9年……時給2,558円(6,700人)平均年齢47.0歳
経験年数10~14年……時給2,374円(4,470人)平均年齢45.1歳
経験年数15年以上……時給2,708円(22,230人)平均年齢59.3歳
経験年数と年齢を重ねることで、高時給になっていく傾向が見て取れます。これは、経験を重ねることで忙しい職場でも対応できる人材になった、高時給の専門的な求人でも活躍できる人材になったことが要因と考えられます。
これらの結果から雇用形態を問わず、経験を積むことで年収アップを実現できることがわかります。
男女別の平均年収
「令和6年賃金構造基本統計調査」から男女別の平均年収を見てみます。他職種では年収に男女差があるケースが多いですが、薬剤師の場合はどうなのでしょうか。
・正社員
全体……約599万円(119,530人)
男性……約651万(54,560人)平均年齢42.7歳
女性……約556万(64,970人)平均年齢39.3歳
薬剤師でも男性の年収のほうが高いことがわかりました。女性は出産、育児、介護等のライフイベントに直面した際に、「通勤時間を削減してプライベートの時間を確保したい」「業務の負担を軽減させて仕事の精神的な負担を減らしたい」と考える人が多いようです。
女性の平均年収が少ない要因として、「条件が合えば年収が下がる職場であっても転職をする人が多い」「管理職に就く人が少ない」といったことも考えられます。加えて、平均年齢が女性のほうが低いことも年収差の理由のひとつです。ライフイベントに合わせて、正社員から時間の融通が利きやすいパート、アルバイトなどに転職する人が多いため、正社員の平均年齢が低下し年収も低くなる傾向があります。
最近は薬剤師業界の働き方改革が進み、育児や介護との両立がしやすい職場が増えています。男女の平均年収の差、平均年齢の差は縮小していく見込みです。また、同じ企業で同じポジションで働くなら、男女の年収差はほぼありません。
・パート、アルバイト、派遣
全体……時給2,639円(39,600人)平均年齢53.6歳
男性……時給3,388円(6,830人)平均年齢62.3歳
女性……時給2,483円(32,770人)平均年齢51.7歳
時給で比較すると男性のほうが高いですが、実労働数を基に年収に換算してみます。賞与等は計算に加えず、時給(1時間当たり所定内給与額)×1日当たり所定内実労働時間数×実労働日数を年収とします。
全体……1日6時間、月14.1日 年収約268万円
男性……1日5.6時間、月10.8日 年収約246万円
女性……1日6.1時間、月14.8日 年収約269万円
年収に換算すると、女性薬剤師のほうが高年収になります。平均年齢や勤務時間、日数を見てもわかるとおり、女性は若いうちから短時間勤務を選んで働いているのに対し、男性は定年後などに体力的な負担を考慮して、パートやアルバイトを選んでいるようです。男性の平均年齢が高い分、経験も豊富なため高い時給が提示されている可能性があります。他職種と比較すれば、薬剤師は性別による時給差が少ない職種です。
なお、求人ベースで見た場合、パート・アルバイトの平均時給は2,000円~2,500円程度、派遣薬剤師は2,600円~3,000円程度です。月1日~働ける単発派遣や急募の派遣求人では、3,500円~4,000円程度の時給もあります。
都道府県別の平均年収
都市部の年収が高く、地方は低いことが一般的ですが、薬剤師の年収にはあてはまりません。都道府県別の平均年収を見てみましょう。
・正社員
全国……599万円
熊本… 761.8万円(1位)
広島… 715.7万円(2位)
山口… 687.9万円(3位)
新潟… 686.9万円(4位)
大分… 677.2万円(5位)
栃木… 667.7万円(6位)
岩手… 665.4万円(7位)
静岡… 665.2万円(8位)
長野… 658.4万円(9位)
和歌山 …646.9万円(10位)
三重… 641.8万円(11位)
香川… 633.7万円(12位)
千葉… 631.9万円(13位)
愛知… 631.4万円(14位)
秋田… 629.3万円(15位)
茨城… 627.8万円(16位)
佐賀… 622.3万円(17位)
石川… 620.6万円(18位)
愛媛… 619万円(19位)
福井… 612.8万円(20位)
岐阜… 611.6万円(21位)
山梨… 609.5万円(22位)
東京… 609.3万円(23位)
高知… 600.9万円(24位)
鳥取… 600.5万円(25位)
鹿児島 …598.2万円(26位)
山形… 597.1万円(27位)
京都… 594.8万円(28位)
奈良… 594.6万円(29位)
徳島… 588.6万円(30位)
富山… 585.6万円(31位)
滋賀… 582.8万円(32位)
青森… 576.4万円(33位)
神奈川 …572万円(34位)
宮城… 571.8万円(35位)
大阪… 569.8万円(36位)
福島… 569.3万円(37位)
群馬… 564.2万円(38位)
長崎… 560万円(39位)
兵庫… 550.2万円(40位)
沖縄… 547.6万円(41位)
埼玉… 546.7万円(42位)
福岡… 540.1万円(43位)
島根… 538.5万円(44位)
北海道 …528.6万円(45位)
岡山… 513.6万円(46位)
宮崎… 511万円(47位)
年収は薬剤師の需要と供給のバランスで決まります。都市部は薬剤師が充足しているため、年収はそこまで高くありません。実際に東京は平均年収を上回っているものの23位、愛知は14位です。大阪は36位、福岡は43位であり、全国の平均年収を下回っています。また、薬学部が多い地域は、卒業後もその地域で就職する可能性が高いため、薬剤師が充足しており年収が低くなる傾向があります。
一方、薬剤師が不足している地方では高い給与、時給を出してでも薬剤師を確保しないと薬局の運営ができません。そのため、平均年収は高くなりがちです。高齢化が進むことで、地方の薬剤師のニーズは今まで以上に高まると予想されています。年収アップを希望する場合は、都市部以外で転職することも検討してみてください。UターンやIターンをして転職した結果、満足する年収を手にできたという声もよく聞きます。
都市部で高年収を狙う場合は、かかりつけ薬剤師、管理薬剤師、認定薬剤師、専門薬剤師になる、ニーズが高まっている在宅業務の経験を積むなど、何かしらのスキルアップが必要です。薬剤師の人数が年々増えていることにより、経験やスキルにこだわって採用をする薬局・ドラッグストアが増えています。インバウンドのお客様が多いドラッグストアでは、外国語のスキルも評価されます。
・パート、アルバイト、派遣
短時間労働者の都道府県別の平均年収データは、薬剤師としての集計はありません。おおまかになりますが、医療、福祉の区分での時給で見てみましょう。
全国……時給2,086円
新潟…時給4,189円(1位)
香川…時給3,947円(2位)
京都…時給2,633円(3位)
東京…時給2,554円(4位)
兵庫…時給2,522円(5位)
東京が4位ではありますが、最も時給が高いのは新潟という結果でした。愛知は2,398円で6位、大阪は2,136円で10位、福岡は1,711 円で24位と、正社員同様、都市部が必ずしも高いとはいえない状況です。
職場別の年収の傾向
調剤薬局、ドラッグストア、病院、製薬企業など、さまざまな場所で働ける薬剤師ですが、職場により年収に差があります。
・病院、診療所、保険薬局
令和5年実施の「第24回医療経済実態調査 (医療機関等調査) 報告」から、病院、診療所、保険薬局の薬剤師の年収を見てみましょう。
病院…約569万円
診療所…約729万円
保険薬局…約486万円(管理薬剤師 約735万円)
入院患者様用のベッドが20床以上あるのが病院で、0~19床が診療所です。令和5年の調査では診療所で働く薬剤師の年収が高いことがわかりました。病院の平均年収は比較的低い傾向にありますが、複数の科目を扱うため幅広く知識を身につけられるのが魅力です。その後のキャリアアップの幅が広がります。また、希望通りの休暇が取りやすい、病院内に託児施設がある、福利厚生が充実しているなど、働きやすい一面もあります。
保険薬局では管理薬剤師の年収も明らかになっており、約735万円です。保険薬局で働くなら、管理薬剤師になることで高年収を手にできます。
保険薬局については企業が展開する店舗数によっても年収に差があります。
1店舗…約588万円(管理薬剤師 約933万円)
2~5店舗…約448万円(管理薬剤師 約805万円)
6~19店舗…約489万円(管理薬剤師 約688万円)
20~49店舗…約498万円(管理薬剤師 約670万円)
50~99店舗…約461万円(管理薬剤師 約651万円)
100~199店舗…約486万円(管理薬剤師 約673万円)
200~299店舗…約507万円(管理薬剤師 約715万円)
300店舗以上…約495万円(管理薬剤師 約695万円)
多くの店舗を運営する大企業には年収が高いイメージがあるかもしれませんが、調査結果では大企業のほうが低年収の傾向でした。これは、大企業は新卒を一括採用する傾向にあるため、若手の人数が多いことが要因のひとつです。経験が浅い薬剤師の年収は低いため、平均年収で計算すると低くなります。
実績が認められれば複数店舗を管理するエリアマネージャーになったり、本部配属になったりして大幅な年収アップが期待できます。また、福利厚生や研修、キャリア支援、育児支援などは中小企業よりも大企業のほうが優れていることが多く、年収以外のメリットもあります。
小規模展開の薬局では、経験やスキルに応じて年収の交渉ができる可能性があります。定年制度がない企業も多く、年齢を重ねても働き続けられます。ただし店舗数が少ない場合は、薬局長やエリアマネージャーなどのポストがなかなか空かず、キャリアアップが難しいこともります。薬剤師が少ない薬局では、休みが取りづらいケースもあるようです。
・ドラッグストア
ドラッグストアで働く薬剤師の年収を調査した公的なデータはありません。求人ベースでみると、平均年収は約514万円のようです。なお、OTCと調剤併設の店舗は約528万円と高くなります。ドラッグストアは都市部を中心に店舗数を増やしており、薬剤師のニーズが拡大しています。そのため、高年収、高時給でも薬剤師に働いてもらいたいという状況です。
また、ドラッグストアは土日を含め夜遅くまで営業しているため夜間や深夜の勤務があり、年収が高くなります。処方薬やOTC医薬品の販売以外にも、サプリメントや健康食品の販売や健康相談、商品の品出し、レジ打ちなど多様な業務を行うことも高年収の要因です。
複数の店舗のマネジメントや売上管理をするなど、統括する役職に就けるチャンスも多く、キャリアアップとともに年収アップも期待できます。
・製薬会社
製薬会社は新卒一括採用が中心です。経験を積みながら年次昇給をし、マネジメント職に就くというキャリアパスが一般的です。平均年収は500~600万円程度といわれていますが、企業によって異なります。
研究職やMR(医療情報担当者)では、年収が1,000万円を超えることもあります。成果に対して報酬を支払う成果主義を導入しているところが多く、がんばり次第で高年収を手にできます。製薬会社の中途採用には、MRを除き製薬会社での経験を求められることが多く、薬剤師の資格を持っていても調剤の経験しかない場合、転職は厳しい状況です。
年収アップを狙う方法 6選
ここからは、年収アップをめざしてできることを紹介します。
・資格を取得する
医学・薬学が進歩したことにより、医師の処方箋どおりに調剤し、患者様に服用方法を説明するだけの薬剤師では、これからの時代は生き残れません。常に最先端の薬学の知識を学び、自身の専門領域を強化し続けることが大切です。
近年は、かかりつけ薬剤師制度の導入、在宅医療の推進、多職種との連携など、専門性の高い知識を持つ薬剤師が必要とされています。資格を取得すればキャリアアップのチャンスが増えるだけでなく、資格手当がつく職場が多いため年収アップも期待できます。
初めて資格取得にチャレンジするなら、認定薬剤師がおすすめです。一定期間の研修や実技を通して規定の単位を取得することで認定されます。認定薬剤師は種類が多く、取得には勉強する時間と費用がかかるため、自分の強みを活かせる分野や進みたい領域の資格を見極めることが大切です。
数ある認定薬剤師資格の中でも、全員におすすめなのが「研修認定薬剤師」です。倫理、基礎薬学、医療薬学、衛生薬学および薬事関連法規・制度など、幅広い分野の知識を深められます。かかりつけ薬剤師の認定要件のひとつとして推奨されており、キャリアアップの第一歩にもなります。
在宅医療に注力したいなら「在宅療養支援認定薬剤師」、小児科の経験が豊富でこれからも小児科を中心に働きたいなら「小児薬物療法認定薬剤師」がおすすめです。増えているがん患者様のがん性疼痛を和らげる緩和医療は、患者様のQOLを上げるために重要です。「緩和薬物療法認定薬剤師」を取得していれば病院だけでなく、施設や在宅で緩和ケアを行う患者様をサポートできます。
専門性を活かしてキャリアアップをめざすなら、指導者や研究者として活躍できる「専門薬剤師」の取得をめざしましょう。1985年以降、がんの罹患数は男女ともに増え続けていることもあり、現在はがんに関する資格として「外来がん治療専門薬剤師」「がん指導薬剤師」「がん専門薬剤師」の3種類があります。コロナウイルスのような新しいウイルスが世界中に蔓延する可能性もあるなかで、「感染制御専門薬剤師」も注目資格のひとつです。
職場によっては資格取得のための費用を支援してくれたり、勤務時間を調整してくれたりします。積極的に活用して資格取得をめざしましょう。また、仕事をしながら資格取得のために勉強をしていると、目標に向かって努力を重ねられる人というアピールになります。昇進の際に候補となる可能性が高くなるため、キャリアアップが実現しやすくなります。
・管理薬剤師をめざす
各薬局の責任者として店舗の管理を行うのが管理薬剤師です。薬機法により医薬品を扱う薬局、店舗に設置が義務付けられています。管理薬剤師が実務上の管理職を兼任しているケースも多く、スタッフのシフト管理、新人指導、売上管理なども行います。
マネジメント業務が加わるため、「医療経済実態調査」で明らかになったように、年収が大きくアップします。リーダーシップを取るのが得意な人、指導が好きな人におすすめです。
管理薬剤師になるためには、原則として認定薬剤師の資格取得、薬局での5年以上の実務経験が求められます。また、薬局や店舗など、ひとつの施設で一定時間以上勤務する必要があります。明確な規定はありませんが、1日当たり8時間、週に40時間の勤務が求められるのが一般的です。
そのため、派遣で管理薬剤師になることはできません。パート・アルバイトでも勤務時間の要件を満たすのが難しいので、管理薬剤師をめざすなら正社員になることから始めましょう。なお、管理薬剤師は原則として兼業、副業が認められていません。
管理薬剤師の経験を積んでいくと、調剤薬局やドラッグストアの店長や病院の薬局長・薬剤部長などの役職への昇進がみえてきます。
・薬剤師が不足している地域で働く
都道府県別の平均年収で明らかになったように、エリアによって薬剤師の年収は異なります。「将来は、郊外に引っ越したい」「地方への移住を考えている」「Uターンして故郷で働きたい」なら、薬剤師が不足している地域で働くことで、スムーズに年収アップができます。
郊外や地方で働くと収入が増える一方で、物価や物件価格が安いというメリットがあります。可処分所得が大きくなるため、額面の年収以上に収入アップを実感できるでしょう。地域によっては車通勤が一般的なため、満員電車の通勤から解放されるといったメリットもあります。
ただし、全く知らない地域でイチからスタートするのは大変です。不安が大きいようなら、派遣薬剤師としてのスタートをおすすめします。地方の派遣には住居付きの求人があり、数ヵ月単位でお試し移住が可能です。
住居は通勤しやすい場所にあることが多く、通勤時間の短縮も実現します。調剤薬局やドラッグストアで働きながら、休日は近くを観光したり、生活に馴染めるか確認したりできます。自分に合うと思ったら、その地域で求人を探し、年収アップを実現させることもできるでしょう。
・経験やスキルを高く評価してくれる職場へ転職する
「今の職場では自分のスキルを高く評価してもらえない」「キャリアアップのチャンスが限られている」「上のポストがなかなか空かない」という状況なら、転職を検討しましょう。調剤薬局や小規模な病院では、昇進できるポストは多くありません。
ポストが空かない限り、その役職に就くことはできません。チャンスが来るまで待つよりも、今までの経験やスキルを武器に自分を高く評価してくれる職場へ転職したほうが早く実現する可能性が高まります。
認定薬剤師、専門薬剤師を取得したのに資格手当が出ない場合は、高い手当がでる薬局やドラッグストアへの転職を検討しましょう。専門的な知識やスキルを評価してくれない職場では、モチベーションが下がってしまいます。
全国展開している薬局やドラッグストアは、店舗数が多いためキャリアアップのチャンスが豊富です。薬剤師としての経験が豊富なら、店長職の求人に応募できます。店長の経験を積んだら、複数店舗や地域を束ねるエリアマネージャーへの道が開けるほか、さらに経験を積めば店舗全体の統括職も見えてきます。
資格取得支援、育児支援などの福利厚生が整っているケースが多く、働きやすいと感じる人も多いようです。在宅医療に関わった経験を活かして、これから在宅関連のサービスを始める調剤薬局へ転職してマネジメント業務に注力するといったステップでも、年収を上げられるでしょう。
・給与水準が高い職場へ転職する
職場によって給与水準は異なります。高い収入を得たいなら、給与水準が高い職場へ転職するのもお勧めです。
たとえば、ニーズが高まっている調剤併設のドラッグストアへの転職は年収アップが期待できます。調剤併設のドラッグストアでは、調剤業務のほかにOTC医薬品やサプリメント、健康食品の販売、相談など業務が多岐に渡るため、高年収・高時給が設定されています。また、シフト制で夜間や深夜、休日に働くことでも年収アップが期待できます。
薬剤師の中で高収入を狙いやすいといわれるのがMRです。MRとは、製薬会社に勤務して自社の医薬品の営業を行いつつ、医師をはじめとする医療従事者に医薬品の情報を提供する仕事です。薬剤師資格がなくてもMRになれますが、薬学の専門知識がある薬剤師は理解が早く、即戦力として活躍できます。
製薬企業は利益率が高いため、実績次第では年収1,000万円も夢ではありません。営業手当、外勤手当、出張手当、残業手当などさまざまな手当がつくうえ、福利厚生も充実しています。ただ、診療前や診察後の夜間などに医師を訪問するケースが多く、体力が求められます。
・副業をする
職場の規定次第ですが、薬剤師は副業が認められています。ただし、管理薬剤師と公務員薬剤師は副業が禁じられています。勉強や移住、転職といった大きな負荷をかけたくないけれど、少しだけ年収をアップさせたいなら副業を検討してみてください。
副業するなら、体力的な負担を考慮して月1日からでも働ける単発派遣がおすすめです。「繁忙期に月2日だけ単発派遣で働く」「今後のキャリアアップのために、働きながら経験が浅い科目を強化する」などの働き方が可能です。なお、単発派遣は日雇い派遣に該当するので、下記のいずれかに当てはまらない人は働けません。
・60歳以上の方
・雇用保険の適用を受けない学生
・年収500万円以上
・世帯年収の額が500万円以上の主たる生計者以外の方
さらに、投薬で患者様にわかりやすく説明する力を活かして、医療分野のトピックを専門に扱うメディカルライター、外国語のスキルがあれば海外の医療記事や薬剤の添付文書、特許出願関連の申請書などの翻訳といった副業もあります。
転職で年収アップをめざすなら転職エージェントに注目
年収アップをめざして転職をしたいと思っても、希望の年収を提示している求人を探すのは難しいでしょう。特に働きながらの転職活動は時間がありません。
そこで積極的に活用したいのが転職エージェントです。薬剤師業界に精通している転職エージェントに登録すれば、あなたのスキルや経験にあった職場、希望の条件を満たした職場をピックアップして紹介してもらえます。また、一般の求人サイトには掲載されていない非公開求人も紹介してもらえます。非公開求人には大手薬局やドラッグストアのほか、好条件の職場が多いため狙い目です。
また、年収の条件は満たしていても、休日や勤務時間、通勤エリアなど、その他の条件を満たしていなければ、満足度は下がってしまいます。転職エージェントなら条件交渉も可能です。
個人で条件交渉をすると成功率が低くなりますが、既に企業とパイプがある転職エージェントなら、あなたのスキルや強みをアピールすることで、交渉成功の可能性が高まります。特定の条件を満たせば応募したいという求人があったら、転職エージェントに交渉をお願いしてみてください。
特に初めての転職で不安なら、転職エージェントの利用は必須といえます。キャリアの相談から履歴書の書き方、面接のポイントについて丁寧に教えてもらえるので、安心して転職活動に臨めるでしょう。
年収アップを実現したいなら「アプロ・ドットコム」にご相談ください
アプロ・ドットコムは薬剤師業界で25年以上の転職支援実績があります。業界に精通したキャリアアドバイザーがあなたの希望条件を丁寧にヒアリングし、最適な職場、雇用形態を紹介します。
年収アップのために転職したい場合は、ぜひ希望の年収をお知らせください。できるかぎり条件にあった職場を紹介しつつ、年収アップ実現のためのキャリアパスもアドバイスします。
調剤薬局からドラッグストア、病院から調剤薬局など、業態を変えての転職は勇気がいりますね。自分に合っているか不安な場合は、まず単発派遣で挑戦してみて相性を確認するという方法もあります。
アプロ・ドットコムでは、正社員、パート・アルバイト、派遣、単発派遣まで多様な雇用形態の求人を扱っています。特に単発派遣の取り扱い求人数が多いのが特徴です。まずは、お気軽にご相談ください。無料サポート登録はもちろん無料です。